<社会に関与して変えられると考える日本の若者の割合は、他の先進国と比較すると格段に低い> 社会は静態的なものではなく常に変化する。事実、日本社会は時代と共に大きく変わってきた。19世紀の半ばに明治維新で封建社会から近代社会に移行し、20世紀半ばには敗戦を経て人権を尊重する国民主権の民主社会となった。 ただ日本の場合、欧米と違って外圧によって社会の変化がもたらされてきた。そういう経緯があってか、日本人は「社会を変えよう」という意識が薄い。とくに若者はそうで、主権者教育の充実が必要と言われる。 内閣府の国際意識調査では、13~29歳の若者に「私の参加により、変えてほしい社会現象が変えられるかもしれない」という項目を提示し、どう思うかと尋ねている。「そう思う」ないしは「どちらかと言えばそう思う」と答えた人の率をグラフにすると、<図1>のようになる。 日本は他国と比して格段に低い。社会状況が似てい