今年度第1回の「史跡小田原城跡調査・整備委員会」(委員長=小和田哲男・静岡大名誉教授)が19日開かれ、戦国時代・北条氏の居館や庭園と見られる遺構が出土した「御用米曲輪(くるわ)」について、第四代・氏政から五代・氏直の時代に焦点を当てて整備していく方針を決めた。 同曲輪は国指定史跡小田原城跡の整備事業の一環で2011年度から修景整備に着手。昨年3月まで、整備に伴う発掘調査が進められた。 発掘調査では礎石の大型建物跡や切石敷きの庭園、石塔を使った池など戦国時代の遺構が出土。「これまで不明だった戦国時代の北条氏の小田原城の姿が見えた」(市文化財課)。このため、江戸時代末期の米蔵跡などを整備する当初の方針から、江戸と戦国時代双方の遺跡を生かした複合的な整備方法に転換。本丸側の曲輪南側を戦国時代、北側を江戸時代のエリアに分けることになった。 この記事は有料記事です。 残り156文字(全文527文字)