コロナ禍の影響で今年度の授業開始を大幅に遅らせる大学がほとんどだった中、東京大学は、当初の学事暦を変更せずに、すべての授業をオンライン化して行ってきました。十分な準備や時間があったとはとてもいえない中で、5000科目超を数える多くの授業を東大はなぜこなしてこられたのか。それぞれの現場でできる最大限の努力を厭わず続けてきたキーパーソンの皆さんの振り返りトークから迫ります。 総力を結集して5000科目超を学事暦通りに展開中 オンライン授業を全学で進めるためのシステムを整備 情報基盤センター長 教授 田浦健次朗 ――どんなことを担ってこられましたか。 「大勢の人がZoomを活用できるよう契約を行うとか、情報セキュリティを担保するとか、オンライン授業を進めるための基盤整備です。学習管理システムの ITC-LMSや学務システムのUTASはもちろん、GoogleやMicrosoftの各ツールも全学的に