マスコミが事件や事故を報じることで、当事者や家族、関係者らに大きな「不利益」が生じることがある。そのような「報道被害」の体験談を弁護士ドットコムニュースが募集したところ、複数の情報が寄せられた。 亡くなった高齢の親を暴行した疑いで、同居するきょうだいが逮捕されたというAさんは「テレビ局のカメラが自宅を撮影し、なんの意味があるのかわかりませんが、ドアの鍵穴までアップで映した映像を流されました」と話す。 Aさんのきょうだいは不起訴になったが、センセーショナルな実名報道を原因として、家族は数十年住み続けた実家を手放すことになったという。 マスコミが記事を取り下げたところで、ネットに広がった名前を消すことは容易ではない。実名報道による「被害」をどのように考えるべきか。(ニュース編集部・塚田賢慎) ⚫️メディアがこぞって報じた「事件」 会社員のAさんは、親が亡くなった数年前の事件で、親と2人で実家に