「どうしてここまで売れるのか大変不思議なのですが...」 こう語るのは、無限に続く「円周率」を延々と記しただけの本「円周率1,000,000桁表」(暗黒通信団)を執筆した牧野貴樹さん。同書は1996年の初版以降増刷を重ね、累計販売冊数は4万部に迫る勢いだ。一見用途不明の本が、密かな「ロングセラー」になった理由とは。 「使い道が知りたい」ツイッターで話題 円周率とは、円の直径に対する円周の長さの比率のこと。日本では小学5年生の算数から登場する。3から始まり、以降.14159...と果てしなく続くが、小学校では近似値の「3.14」、中学校以降の数学では「π」で表される。 何かと省かれがちな円周率。そこに光を当てたのが「円周率1,000,000桁表」だ。その名の通り、「3」から始まる円周率を1ページあたり1万桁、合計100万桁分載せたもので、価格は円周率にちなんで314円(税抜き)。ECサイ