東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠准教授サイバー空間を支えるインフラの見学旅行というものをこの1年ほどやっていた。北は北海道のデータセンターから南は長崎の海底ケーブル敷設船基地まで色々な場所を見せてもらったが、全体として印象に残ったことがある。我々の生活が拠(よ)って立つサイバーインフラは非常に脆(もろ)い、ということだ。 経済や社会支える「神経」海底ケーブルに絞って考えてみよう。現在、国際通信の99%は海底ケーブルを経由していると言われ、島国である日本も例外ではない。海底ケーブルは、日本の経済や社会を支える「神経」そのもの、ということになる。