“世界のオザワ”と呼ばれた指揮者、小澤征爾が2月6日に亡くなった。享年88。「東洋人には西洋のクラシック音楽はできない」といわれた時代、単身、その「西洋」に乗り込んでいった。いま、海外で「日本人に西洋クラシックは無理」なんていったら一笑に付されるだろう。それは、“開拓者”小澤征爾のおかげなのである。 【レア写真】イケメンすぎる…!サッパリとした髪型が印象的な若かりし頃の「小澤征爾」と名作の数々 「訃報が流れたのは2月9日の夕方過ぎでした。さっそくその夜の『NHKニュースウオッチ9』は、トップで、しかもかなりの時間を費やして報じていました。しかし……」 と語るのは、あるベテラン音楽ジャーナリスト。何やら気になることがあったという。 「1962年の、通称“N響事件”に、まったく触れていなかったのです。もう古い話ですし、NHKとしてはお膝下で起きた騒動ですから、扱いにくかったのかもしれません。し