労働者の味方であるべき左派政党が労働者から支持されず、安倍政権に支持が集まるのはなぜか? 消費税が増税となり可処分所得が減るいま、労働者を救う道を経済金融アナリストの吉松崇が探る。(JBpress) (※)本稿は『労働者の味方をやめた世界の左派政党』(吉松崇著、PHP新書)より一部抜粋・再編集したものです。 自民党・安倍政権が選挙で勝ち続けているのは、景気を好転させて雇用状況を改善することに成功したからだ。しかしそれにしても、この第2次安倍政権下での左派政党の凋落は著しい。 2009年8月の衆議院総選挙で、民主党が308議席を獲得して第1党となり、民主党、社会民主党、国民新党の3党連立による鳩山由紀夫政権が誕生した。反自民の左派政権の誕生である。 この選挙時点の世論調査による政党支持率を見ると、民主党29.0パーセント、社会民主党0.7パーセント、国民新党0.5パーセント、に対し、前政権与