社会福祉の勉強をした人は、必ず習うと思うのだけれど、アメリカのバイスティックという人が定義した相談援助技術の基本、対人援助職の行動規範である「バイスティックの7原則」というあまりにも有名な大原則があります。 この映画を観ながら、ひとつひとつの原則が次々と頭をめぐりました。 学問として習った7原則を通して、実際に現場で援助者、介護者である自分がクライエントである認知症高齢者やそのファミリーとどのように接するべきなのか、などをいろいろ考えました。 若いころに帰っていく高齢者、一番輝いていた時の思い出に帰るわけではないけれど、そこに出てくる人々は、その高齢者にとって、生きているうちに関係性を考えなければならない人であったり、そのひとたちとかなえられなかったことを妄想の中ででもかなえたり、要するに、このまま死ぬわけにはいかないさまざまなことが、高齢者の妄想をはじめとする周辺症状にあらわれるのではな