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ブックマーク / note.com/kaorun (2)

  • 父の鶏がゆと、スクラップブック|有賀 薫

    父が亡くなった後で、一冊のスクラップブックが出てきた。 几帳面な父は雑誌や新聞から料理の記事を切り抜いて貼り付けていた。そこには料理も多少やる父が作っていた料理がいくつもあった。雑煮、豆のスープ、味噌汁の基。やはり汁物が多い。 そう、父はスープをこよなく愛していた。「好きだった」ではなく「愛していた」のほうに近い気がする。私のスープ好きは完全に父譲りなのだ。 料理人でもないのに築地まで足を運んで鰹節や昆布を買ってくるほどのだし好きで、晩年は自分で味噌汁のだしをとっていたし「おでんは大根でもさつま揚げでもなくて、だしを味わう料理だ」などと子供たちに言い聞かせていた。ポトフもロールキャベツもビーフシチューも「具は少なくていいから、汁をたっぷり」と、母によくせがんでいたのを覚えている。うちのシチューが汁多めでスープに近かったのは、間違いなく父のせいだった。 そんな父が作っていたお気に入り料理

    父の鶏がゆと、スクラップブック|有賀 薫
  • 幸せのスパイス、胡椒。2015.7.13 スープラボ・レポート|有賀 薫

    もっとも私たちにとってなじみ深い香辛料といえば何でしょう? 考えるまでもありませんね、そう、胡椒です。レシピでも salt & pepperが調味の基礎だというのは世界共通。昔、胡椒は金銀に匹敵する価値がありました。いまや高級フレンチから庶民のインスタントラーメンまで、利用範囲の幅広さでは他のスパイスの追随を許しません。これほど人を魅了するのです、きっと人々の喜びと幸せにつながる何かがあるに違いない! というわけで、今回のスープ・ラボでは「胡椒」をテーマにその歴史や種類、スープでの使い方をとことん研究です。大航海時代、胡椒を求めて大海原を渡ったコロンブスやヴァスコ・ダ・ガマに思いを馳せ、胡椒をめぐる旅のスタート! 黒胡椒と白胡椒の違いは?知ってるようで意外と知らない胡椒の種類。 さて、私が今回のラボのためにどうしても手に入れたかった胡椒がありました。生の胡椒の実です。以前タイ料理レストラ

    幸せのスパイス、胡椒。2015.7.13 スープラボ・レポート|有賀 薫
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