新たな世界ハイテク戦争の構図 ―― 米国、中国、Huaweiの3者のにらみ合い:湯之上隆のナノフォーカス(10)(1/4 ページ) 米中におけるハイテク戦争では、2018年末以降、Huaweiが台風の目となっている。しかし、筆者には、3つの疑問がある。本稿では、3つの疑問について論じるとともに、世界のハイテク戦争が、米中二国間の単純な対立ではなく、米国、中国、Huawei3者のにらみ合いの構図になっていることを示す。 中国Huawei Technologiesの孟晩舟・副会長兼CFOが2018年12月1日に、米国の要請により、カナダのバンクーバーで逮捕された。そして、米国司法省は2019年1月28日、Huaweiと孟副会長を、イランとの違法な金融取引に関わった罪および米通信会社から企業秘密を盗んだ罪で起訴した。 加えて米国は、2018年8月13日にトランプ大統領が著名して成立させた「国防権