5階のホームまで階段を使わずにはたどり着けなかった湘南モノレールの湘南江の島駅(神奈川県藤沢市片瀬3丁目)が昨年末、完全バリアフリー化された。新駅ビルの供用開始から間もなく3カ月。改札階のルーフテラスからは天気が良ければ富士山が見え、地域の人が散歩の途中で立ち寄る眺望スポットになった。 内陸の大船駅と海に近い湘南江の島駅を結ぶ湘南モノレールは、当初はさらに海側に終点の駅ができる計画で、約50年前にできた旧駅は途中駅のはずだった。 しかし地元の反対で計画が変わり、図らずも終点となった湘南江の島駅のホームは地上5階にある。建設当時はバリアフリーの発想はなく、旧駅ビルは2~4階にエスカレーターがあったが、乗車までには階段を避けて通れなかった。 2015年、社長就任前にこの駅を見てあぜんとした尾渡(おわたり)英生(ひでお)社長にとって、バリアフリー化は悲願だった。17年7月に始まった工事は約1年半