並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 77件

新着順 人気順

樋口直哉の検索結果1 - 40 件 / 77件

  • 肉を美味しく焼く技術-料理家・樋口直哉が教える、肉の焼き方「新常識」【保存版】 #ソレドコ - ソレドコ

    こんにちは、料理家の樋口直哉です。 料理の中でも、特に論争を生みやすい「肉の焼き方」。高温で焼き固める、低温で肉にストレスをかけず焼き上げる、などネット上でもしばしば議論が交わされます。……が、ロジックとしてはそれほど難しくありません。 大事なのは、他の料理と同様に、温度と時間のコントロールです。 さまざまなルートから山頂にアプローチする山登りと同じく、ステーキも焼き方は数多くあれど、ゴールは「肉の表面に焦げ目をつけながら、目標の中心温度に到達させる」だけです。 今回はよくある疑問に答える形で肉を焼く原則をお伝えします。また、家庭でも入手しやすい「牛肩ロース肉」「豚肩ロース肉」「鶏むね肉」の焼き方を、具体的に解説していきます。 ◆ 解説の前に、料理に対する僕のスタンスを簡単にご紹介しておきます。一般的な料理研究家の仕事は「レシピを考案すること」ですが、僕の仕事は「料理自体を研究する」という

      肉を美味しく焼く技術-料理家・樋口直哉が教える、肉の焼き方「新常識」【保存版】 #ソレドコ - ソレドコ
    • 焼きトマトソースの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

      スーパーと道の駅に行ったところ、トマトがずらりと並んでいました。おいしいトマトが手に入ったときにはまとめてトマトソースづくりです。今日はとびきりおいしいトマトソースの作り方をご紹介します。 トマト 650g程度 ドライオレガノ 少々 にんにく    1片 オリーブオイル 25g 塩       3gまとめて作ったほうが楽なので、多めにできる分量です。トマトについて復習しておきましょう。 トマトは固くて薄い外皮(いわゆるトマトの皮)と外側の果肉壁、中央の芯、趣旨のまわりのゼリー質と果汁の4つで構成されています。果肉部分には糖やうま味成分が多く、ゼリー質と果汁部分には酸(とうま味成分)が多く含まれています。 よく料理書に載っているレシピには『トマトの種と果汁を取り除く』とありますが、あれは酸味を調整しているわけです。トマトの酸味はクエン酸やリンゴ酸なので、加熱しても揮発しないので、酸味を減らし

        焼きトマトソースの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
      • 濃厚でクリーミーな究極の卵サンド|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

        今回のテーマは、お花見など行楽シーズンにうってつけのサンドイッチ。「卵サンド」と「ピーナッツバターとバナナのサンドイッチ」をご紹介します。卵サンドは、ゆで卵でなくスクランブルエッグを使うことで卵の風味がいきた味わいになります。スクランブルエッグは、ゆっくりと火を通すことが最大のコツ。 春の行楽シーズンにぴったりのサンドイッチ。サンドイッチさえ準備できればあとはハムやチーズなどを購入し、バッグにスパークリングワインとプラスチックコップを詰め込めば気分のいいピクニックが楽しめます。 完璧なサンドイッチをつくるために必要なのは「パンと具材のバランス」と「水分のコントロール」です。具材はサンドイッチ用の10枚切りのパンの厚みを超えないように注意しましょう。かといって具材があまりにも少ないも考えもの。理想的なバランスはパンと具材が1:1:1で挟まれていること。 具材はあまり水分が多いものは適していな

          濃厚でクリーミーな究極の卵サンド|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
        • うま味調味料のテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

          うま味調味料は使い方がわかりにくい調味料で、家にあるけど何年も戸棚にしまいっぱなしというケースも多いと思います。外食産業の現場では昔から使われていますが、その使い方が経験則的に伝わっていることが多く、体系化されてないことが原因でしょう。 はじめに結論を述べてしまうとうま味調味料は家庭では使いづらい調味料です。よく「味の素を入れると同じ味になる」のような意見を聞きますが、それは入れ過ぎです。業務用のようにつくる量が多ければそうした事態は起きづらいのですが、家庭では一回につくる量が少ないので、ちょっと入れ過ぎるとわけがわからない味になってしまいます。もちろん入れ過ぎを回避するテクニックもあるので、今回はそれらも紹介していきます。 うま味調味料はサトウキビの糖蜜を微生物発酵させてつくった調味料。うま味成分である昆布やトマトにも含まれるグルタミン酸ナトリウムを主成分としたものです。うま味調味料とい

            うま味調味料のテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
          • 塩を「適切に」料理に生かすには。「粒の大きさ」「味の傾向」から導き出す塩の理論(料理家・樋口直哉) #ソレドコ - ソレドコ

            こんにちは、樋口直哉です。 作家として文章を書いたり、料理家として料理をつくることを仕事にしているせいか、時々「おいしい料理をつくるために一番、大事なことはなんですか?」と聞かれることがあります。 「上質な食材を選び、注意深く料理をすること」というような当たり前のアドバイスしかできませんが、強いてひとつだけ料理のポイントをあげるなら「塩を適切に使いこなすこと」になるでしょう。 塩は原始的な調味料で、ほぼすべての料理に使われます。人間には5つの基本的な味覚(塩味、甘味、苦味、酸味、うま味)がありますが、塩味を持つ物質は塩だけです。そして、塩はおいしくて、まずいもの。適切な量の塩を使えば料理はおいしくなりますが、入れ過ぎると食べられないからです。 塩には食べ物の風味を強くしたり、苦みを抑えたりする働きもあります。試しに苦いコーヒーに塩をひとつまみ入れてみると、苦みが緩和されることが実感できるで

              塩を「適切に」料理に生かすには。「粒の大きさ」「味の傾向」から導き出す塩の理論(料理家・樋口直哉) #ソレドコ - ソレドコ
            • なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?素朴な疑問を料理研究家に聞いてみたら目からウロコだった 【樋口直哉】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ

              (写真提供:樋口直哉)※以下、全ての写真とイラストは樋口さんに提供いただいております。 夏になると毎年「そうめん使い切り」などのレシピ記事が次々と公開されますが、その前に皆さん、そうめんに関して思うことがありませんか? 「なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?」 という問題です。 確かにそうめんに需要があることは分かるのですが、スーパーに並んでいる商品数が多くて、選ぶのが難しい……と思うわけです。 値段とパッケージを凝視しながら、「一体何が違うの?」と悩んでしまうことを料理研究家の樋口さんに相談したところ、そうめんの選び方を解説していただけることに。 (樋口さんいわく、そうめんの選び方で味わいは全く別の物になるんだとか) ▲料理研究家の樋口直哉さん 前置きが長くなりましたが、今回は料理研究家の樋口直哉さんに「そうめんの選び方や理想的な調理方法」について伺っていきます! そうめ

                なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?素朴な疑問を料理研究家に聞いてみたら目からウロコだった 【樋口直哉】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ
              • 〈コク〉とはなにか|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                『コクのあるカレー』や『コクとキレのあるビール』という具合に味の表現として頻出する〈コク〉。このコクとは一体、どのような味わいでしょうか? じつはこれ、答えるのが非常に難しい問題です。その理由はこれまで〈コク〉という概念は定義されてなかったから。「コクがあっておいしい!」とよく言いますが、コク=おいしいではありません。 しょうゆラーメンとみそラーメン、どちらがより「コク」を感じますか?明確な定義はない、とはいえコクは一般的に「濃厚感や広がり、複雑さ」などを表現する際になんとなく使われています。例えばカレーやチーズ、シチューやラーメンなどには「コクがあっておいしい」という表現が使われ、逆に果物や刺身などはおいしい食べ物ですがコクは感じないでしょう。では、コクの正体とは何か? 先日、コクの研究の第一人者で、こちらの本の著者である女子栄養大学食品栄養学研究室の西村敏英教授からお話を伺ったので、こ

                  〈コク〉とはなにか|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                • 禁断のオリーブオイルケーキ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                  昔、食育通信onlineというサイト用に作ったレシピです。禁断の、という名前の由来は常軌を逸した量のオリーブオイルを使うから。オリーブオイルをテイスティングしているとレモンや青いイチゴの風味といったニュアンスを感じるオイルと出会うことがありますが、そうしたフルーティ系のオイルを使うと上手くいきます。 オリーブオイルケーキ A バニラペースト 2g(またはバニラオイル 少々) A グラニュー糖  80g(甘さ控えめが好きなら60g) A 卵黄  2個(38g) A レモン汁 25g A レモンの皮 1g(少々) EV オリーブオイル 160g 小麦粉(薄力) 110g 卵白  110g(4個分) グラニュー糖 50g 〈仕上げ用〉 グラニュー糖(細粒) 15g 塩          3g お菓子作りが趣味の方はオイルの量に驚かれると思います。通常のケーキに使う油脂の量は小麦粉にたいしてパウン

                    禁断のオリーブオイルケーキ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                  • 21世紀式アク抜き!で楽々タケノコ料理。―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報

                    シーズンに一度は挑戦!と思っていると店頭から姿を消してしまうタケノコ。春は短いのです。皮付きのタケノコは敷居が高い感じがしてしまいますが、樋口さんの“21世紀式アク抜き”をマスターすれば大丈夫ですよ! 春の味覚、タケノコ。便利な水煮が年中売られていますが、生のタケノコを自分で茹でるとたまらないおいしさです。 タケノコ料理のポイントは「アク抜き」です。よく「アクってなんですか?」と質問されますが、肉や魚などの動物性食材の「アク」と野菜のそれは異なり、ホモゲンチジン酸やシュウ酸などの「エグみ」成分や褐変の原因であるポリフェノールを指します。 最近の野菜は品種改良が進んでいることもあり、ほとんどエグみは感じませんが、昔ながらの食材であるタケノコは別。よほど鮮度のいいもの以外は、アクを抜く必要があります。 一方「アク」はその「野菜らしさ」でもあります。例えばほうれん草を茹でてから一昼夜水にさらし、

                      21世紀式アク抜き!で楽々タケノコ料理。―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報
                    • レストランの味を再現! トマトの冷製パスタ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                      食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。今回は暑い夏にうれしい「冷製パスタ」のつくり方。ちょっとしたポイントを抑えることでレストランの味に近づけることができます。今回は『トマトの冷製カペッリーニ』と『トマトの冷製フェデリーニ』の2つのレシピをご紹介します。 夏野菜の代表であるトマトを使った冷たいカペッリーニです。夏を乗り切る日本生まれのパスタ料理で、暑い日に食べると身も心も潤います。 ところでこの冷製パスタ、レストランで前菜として食べると結構な値段がします。その理由は作り置きできないソースなので、注文を受けてからつどつくるという手間がかかるから。材料費はたいしたことがないので、自分でつくったほうが経済的です。レストランの味に近づけるポイントがいくつかあるので、順番に紹介していきます。 トマトの冷製カペッリーニ (2人前)カペッリー

                        レストランの味を再現! トマトの冷製パスタ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                      • 素朴なりんごのタルト|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                        りんごのシーズンです。ここは一つ、昔、食育通信onlineに掲載したりんごのタルトのレシピを。まずはタルト生地から。 タルト生地 強力粉 150g 塩   小さじ2分の1 バター(無塩) 75g 水 60cc (酢 opition 小さじ1) これ以上ないほどシンプルな配合です。英語でいうとショートクラストペストリーという名前の塩味のタルト生地です。ここに砂糖と卵黄が入るとパートシュクレというリッチな生地(配合としては小麦粉:2、グラニュー糖:1、バター:1、小麦粉75g〜80gに対してつなぎの卵黄が18g=L1個分という感じ)になります。 生地づくりのポイントは弾性を調整する=グルテンをつくらない」ことです。生地の弾性は水分の割合とグルテンがどれくらい生成されたか、で決まります。水分の調整はわりあい簡単で、水が足りないと生地が硬く伸びないので、水を足せばOK。逆に水が多すぎて生地が流れる

                          素朴なりんごのタルト|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                        • コシのある素麺は梅干しでつくる!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                          noteで人気の料理家、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。7回目のテーマは今の時期に食べたくなる「そうめん」です。コシのある、おいしいそうめんの茹で方と香り豊かな手作りそうめんつゆのつくり方をご紹介します。 夏になると食べたくなるそうめん。今日はおいしい茹で方とめんつゆの作り方の紹介です。 うどんやラーメンなど麺類にコシがあるのは含まれているグルテンのお陰。グルテンとは小麦粉に含まれるタンパク質のグルテニンとグリアジンが水を吸収することで、網目状につながったもので、パンの弾性もこのグルテンの性質によるものです。 そうめんが他の麵と違うのは、外側にグルテンが並び、内側のデンプンの粒を包む形になっている点。この構造が、細いのにプリッとした歯ごたえのある独特の食感を生みます。 冷やしそうめん(2人前) そうめん  4束(200g) 梅干し 

                            コシのある素麺は梅干しでつくる!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                          • フランス料理の技法をとり入れた、簡単おうちポトフ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                            今日は、冬の料理でおなじみの「ポトフ」をご紹介します。おいしく作るポイントは肉の旨味を最大限に引き出すこと。時間はかかりますが、じっくり煮るだけの簡単な料理です。 ポトフは肉と野菜を水から煮込んでいく庶民的な料理です。野菜や肉を煮て、その旨味が溶けこんだ液体ごと味わうこの料理には、フランス料理の基本が詰まっています。 ポイントは〈弱火でことこと煮込む〉こと。ところでポトフのような煮込み料理に用いる塩はどのタイミングで振ればいいのでしょうか? この料理をつくることでその答えがわかります。 ポトフ材料(2人前) 牛肉(煮込み用)…300g〜 塩…小さじ1/2+1/4(4.5g) ベーコン(ブロック)…100g 玉ねぎ…1個 にんじん…1本 セロリ…半分 長ネギ(白い部分)…半分 昆布…2g(5cm角) 水…1.2㍑ 胡椒…適量 パセリのみじん切り…適量 マスタード…適量 1.牛肉に塩を振り、3

                              フランス料理の技法をとり入れた、簡単おうちポトフ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                            • 鋳鉄鍋とステンレス鍋、どっちが保温できる?|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                              一気に普及した感のあるル・クルーゼやストウブなどのホーロー加工の鋳鉄鍋。鍋マニアであるスープ作家の有賀薫さんもホーロー加工の鋳物鍋について「鉄鍋ですので機能としては熱伝導は悪いですが一度あたたまると蓄熱性が高く、塊肉で長時間煮込むポトフや煮豚などにぴったりです」と書いていますが〈他の鍋よりも「蓄熱性」に優れている〉というのが定説です。それは本当なのでしょうか?

                                鋳鉄鍋とステンレス鍋、どっちが保温できる?|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                              • ワインのお勉強(4種類の液体を使った実験)とハイパーデキャンティング|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                ソムリエではありませんので詳しい産地がどうこうと書ける立場ではありませんが、今回はワインのお勉強。ノンアルコールの飲み物はいくつか紹介してきましたが、それを考えるためにもまずこの飲み物がなぜ食中酒として最適とされてきたのか、を理解する必要があります。 ワインには赤ワイン、白ワイン、黄ワインや貴腐ワインなど様々な種類がありますが、最近はそこにBioなどの栽培法の要素や酸化防止剤を使用しているか否か、といった要素が加わり、さらに複雑になっています。 いずれにせよ、ワインが食中酒として最適なのは 酸度 甘み アルコール タンニンなどのポリフェノール類を含むからです。この4つの要素を理解することがはじめの一歩。肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインという分類が意味をなさないのはタンニンの少ない赤ワインもありますし、逆にタンニンの多い白ワインもあるから。 酸味は舌をリフレッシュしますし、甘みも重要な

                                  ワインのお勉強(4種類の液体を使った実験)とハイパーデキャンティング|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                • きのこの風味がすごい! シンプル炊き込みご飯|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                  今回のテーマは「きのこの炊き込みご飯」。具材は、椎茸、しめじ、三つ葉、調味料はしょう油だけ。シンプルながら、きのこの風味を強く引き出し、松茸ご飯に匹敵するおいしさです。ポイントはしょう油の使い方と余分な調味料を加えないこと。 今の時期、スーパーに行くと松茸が出ていました。最近では比較的お手頃な輸入松茸もありますが、それでもやはり高級品。今日は安価な椎茸を使って、松茸ご飯風の炊き込みご飯を作ります。松茸独特の香りこそありませんが、味を補うためにしめじを混ぜれば、松茸ご飯に負けないおいしさです。 炊き込みご飯は『芯が残っている』や『べちゃべちゃになってしまった』という具合に意外と失敗しがち。失敗を回避するコツはお米に事前に浸水させておくことです。 炊き込みご飯には濃い出汁を使うとくどくなるので、すっきりとした薄めのだしを使うのが一般的。鰹と昆布のあわせ出汁を使う場合は出汁を引いた後、冷やす手間

                                    きのこの風味がすごい! シンプル炊き込みご飯|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                  • 樋口直哉さんの「トマトソース」を作る

                                    料理研究家リュウジさんとゲストがお互いのレシピをトレードし、料理をしながら語り合う本連載。今回のゲストは、料理人であり作家としても活躍する樋口直哉さんです。 料理界きっての理論派である樋口さんと、自称「邪道」のリュウジさん。一見すると正反対な二人ですが、実は「料理の理屈が大好き」という共通点があります。リュウジさんは、樋口さんの影響を強く受けているのだとか。 そんなリュウジさんが作る樋口さんのレシピは「トマトソース」。二人のトマトソースには、いったいどんな違いがあるのでしょうか? 樋口直哉さんのトマトソース トマトソース 材料(2⼈分) ホールトマト缶…1⽸(400g) ⽟ねぎ…1/8個(20g) にんにく…1⽚ オリーブオイル…⼤さじ3 オレガノ(乾燥)…⼩さじ1/2 塩…⼩さじ1/4 作り⽅ 1. ⽟ねぎとにんにくをみじん切りにする。 2. 鍋ににんにくと⽟ねぎ、オリーブオイルを加え、

                                      樋口直哉さんの「トマトソース」を作る
                                    • ふたつのシチューで温まろう。 〜樋口直哉さんの『料理のツボ』〜 | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報

                                      つい先日までの暑さが嘘のようですね。秋を通り越して一気に気温が下がりました。寒くなったら急に食べたくなるのがシチューです。ホワイトソースを体得したら、色々な料理に展開できますよ。 冬の寒い日にはぽってりとしたシチューがおいしいもの。ホワイトソースを使ったクリームシチューをご紹介しましょう。ホワイトソースは洋食の基本ですから、憶えておくと一生役に立ちます。 シチューに限らず、洋食の要は「とろみ」です。とろみがあることで料理全体の厚みが増し、舌に滞留する時間が長くなるのでうま味や風味も強く感じます。ただ、料理によっても適切なとろみ加減は異なりますし、温度や作ってからの時間などでも濃度は変わってきます。そのため、レシピ通りだけではなく、つくる人が調整する必要があります。ここに洋食の難しさがあります。 ◼️野菜だけのクリームシチュー <材料> 4人分 玉ねぎ 1個(200g程度) にんじん 1本(

                                        ふたつのシチューで温まろう。 〜樋口直哉さんの『料理のツボ』〜 | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報
                                      • 3ステップで簡単! おうちで本格汁なし担々麺|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                        今回ご紹介するのは、本格派の汁なし担々麺。意外と簡単で、お店で食べるような味が手軽にたのしめます。担々麺の個性を決めるのは2種類の辛さ。ぜひお試しください! もともとは外国生まれでも、日本で発展、定着した料理はたくさんあります。担々麺もその一つ。本場の四川省では汁のない和え麺のスタイルが一般的ですが、日本に四川料理を広めた陳建民さんがラーメンのように汁を張ったスタイルを定着させたことは有名な話。 今回は本場のスタイルに近い、和え麺のスタイルの担々麺をご紹介します。ポイントは「たれを混ぜすぎないこと」です。乳化ではなく、油分が分離した状態のメリットを学べます。 担々麺材料(2人前) ◼️肉味噌 合ひき肉…200g A 醤油…大さじ1 A 味噌…大さじ1(できれば赤=豆味噌) A 酒…大さじ1 A 花椒(あれば)…小さじ1(荒く砕く) ◼️たれ(1杯分につき) 酢…小さじ1 醤油…大さじ1 烏

                                          3ステップで簡単! おうちで本格汁なし担々麺|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                        • 自家製ルーで作るワンランク上のカレーうどん|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                          今回のテーマは、「カレーうどん」です。さらりとした口どけのよいとろみに、お店で食べるような風味とコクがプラスされたワンランク上の味を作ってみましょう。 「茹でうどん」は手早く料理したいときの強い味方。今日はリッチなカレーうどんをつくります。ベースとなるのは小麦粉とバターを炒めたルー。そこにカレー粉とそばだし(5:1:1)と牛乳を加えて「カレーうどんのつゆ」をつくります。面倒であれば薄めためんつゆに市販のカレールーを加える方法もありますが、一から手作りすると格段にすっきりとした味に仕上がります。 カレーうどん材料(2人前) 茹でうどん…2玉 水…450cc 鰹節…8g 昆布…4g(1片) 醤油…50cc みりん…50cc バター…12g(大さじ1) 小麦粉…9g(大さじ1) カレー粉…小さじ1~ 牛乳…100cc 豚バラ肉…60g 新玉ねぎ…1/2個 サラダ油…小さじ1 青ネギや茹でグリーン

                                            自家製ルーで作るワンランク上のカレーうどん|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                          • 赤缶を使った料理二つ(カレーうどん&カレー唐揚げ)と短い文章|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                            「#うちのエスビー」という企画は キッチンや厨房にあるS&B商品の紹介、なぜそれを選ぶのかといった商品愛や使い方へのこだわり、それを使ったレシピ、関連するエピソードなど、S&B商品についてのエッセイ(作品)をしたためてもらうシリーズとのこと。「樋口さんも書いてもらえませんか?」と依頼されたのですが、仕事になるのであれば渡りに船。というのも僕が常備しているカレー粉がS&Bのカレー粉、通称『赤缶』だからです。 赤缶はどこのキッチンにもある香辛料。よく見ると国会議事堂(?)のイラストがあしらわれたパッケージにも変わらない良さがあります。 スパイスは使い方を間違えると特定の風味が立ちすぎて「薬臭く」なったりしますが、カレー粉を使うのであればその心配はありません。料理書で香辛料=スパイスを使っているレシピを調べると、かなりの確率で2種類以上が使われていることに気づくはずです。例えばブイヨンをとる時に

                                              赤缶を使った料理二つ(カレーうどん&カレー唐揚げ)と短い文章|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                            • お好み焼きをふっくらと崩れず焼き上げる秘訣|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                              定番の「お好み焼き」を崩さずにふわふわに焼き上げる方法をご紹介します。鍵を握るのは生地の粘り気のもとであるグルテンと空気。定番のメニューを家庭でおいしく作る方法を、料理の理論とともに解説する連載です(85回目)。 冬に美味しくなるキャベツを主役にしたお好み焼きです。お好み焼きの生地は「硬くなるので混ぜすぎてはいけない」とよく言いますが、あまり混ぜないで焼くとひっくり返す際にバラバラに崩れてしまいます。生地の粘り気であるグルテンが生成されず、具材をつなぎとめることができないからです。とはいえ「崩れないように」と生地と具材をよく練ってから焼くと、今度はやっぱり硬い仕上がりに……。解決策は生地作りと具材を混ぜる工程を分けることです。 お好み焼き材料(2枚分) 薄力粉…90g 出汁…100cc (出汁を準備するか、100ccの水に顆粒だし1gを溶く) キャベツ…200g〜240g (4〜5枚が目安

                                                お好み焼きをふっくらと崩れず焼き上げる秘訣|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                              • レモンレシピ第一弾! 2つのレモンパスタ ―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報

                                                レモン気分の季節です。露地物は秋冬が旬ですが、レモンは暑い夏が似合います。揚げ物の添え物からすっかり主役級食材になったレモン。2ヶ月連続でレモンレシピをお届けします。今回はレモンパスタ。クリーム派にもクリームなし派にも納得のパスタです。 このところレモンが人気。知り合いの生産者も「作れば作るだけ出ていく」と話していました。 国産レモンの収穫は通常10月〜5月上旬。他の柑橘と同様に冬が旬でしたが、ジメジメした日本の梅雨〜夏にかけては酸味が欲しくなるもの。そんな需要に対応するためにハウス栽培が広まり、今では通年出荷されるようになりました。

                                                  レモンレシピ第一弾! 2つのレモンパスタ ―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報
                                                • 樋口直哉の「シン・定番ごはん」の記事一覧 | 東洋経済オンライン

                                                  コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

                                                    樋口直哉の「シン・定番ごはん」の記事一覧 | 東洋経済オンライン
                                                  • 肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                    食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。12回目のテーマは『ステーキの焼き方』。焼くのは強火がいいのか、弱火がいいのか? 焼くときは肉を触らない方がいいのか、頻繁にひっくり返した方がいいのか? さまざまな意見がありますが、樋口さんがおいしい肉の焼き方(表面がカリッと、中はジューシー)を論理的にご紹介します。 今回はステーキの焼き方を考察します。インターネットで牛肉の焼き方を検索すると数え切れないほどの方法がでてきますが、目指すのは表面がカリッとして、なかはジューシー。噛みしめるごとに濃い肉の味がじんわりとする仕上がりです。 ビーフステーキ(一皿分)牛肉 180g(2cm厚) 塩  適量(肉の重量の0.5%が目安) 胡椒 適量 まずはステーキ用として売られている肉を購入します。 なぜ、ステーキ用とそうではない部位があるのでしょうか。

                                                      肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                    • ほんだしのテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                      日本で最もポピュラーな即席だしは味の素社が販売している『ほんだし』です。発売は大阪万博が開催された1970年。発売から五年でシェアの40%を獲得し、2018年決算の資料の情報ではシェア58%と圧倒的。ある大学で平成18年に行われた調査(「大学生の味覚感受性(特にうま味)と食習慣について」)によると顆粒だしを使っている家庭は全体の52.2%とのこと。もちろん、ほんだし以外にも顆粒だしの製品はたくさんありますが、顆粒だしが日本の家庭の味を作ったと言っても過言ではありません。 出汁に必要な要素は「香り」「コク」「うま味」の3つ。味の素にはもともとコクとうま味の技術はありましたが、香りの研究では苦労したようです。ちなみにこんぶだしの発売は2008年と結構最近。しかし、スーパーの棚に商品としてラインナップされると強いインパクトがありますね。 ほんだしはうま味調味料とは違い、砂糖や食塩、鰹節などの風味

                                                        ほんだしのテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                      • おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                        寒い日にぽかぽか温まるおでんはいかがでしょう? おでんをはじめとして煮物は、冷める時に味が染み込む、とよく言われますが、これは誤り。スッキリした味わいの出汁でおでんをおいしくいただく方法をご紹介します。 冬にぴったりのおでんはおでん出汁を具材に含ませる料理です。おでん出汁には便利な市販品もありますがわりと濃いめの味付けがおおい印象です。そもそも市販されている練物は甘めの味付けが多いので、くどくなりがちです。せっかく自分でつくるなら出汁から手作りしましょう! すっきりした味に仕上げたいので、今回は「出汁20:醤油1:酒1」でおでん出汁をつくります。一般的なおでん出汁の割合は「出汁20:醤油1:みりん1」ですから、みりんのかわりに酒の甘さを使った配合です。 おでんの基本は「長時間煮込まない」こと。90℃〜95℃くらいの温度を意識すると上手にできます。 おでん材料 大根…半本 こんにゃく…1枚(

                                                          おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                        • 簡単で作り置きもできる“鶏そぼろ”を使った、トロトロ食感の親子丼|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                          食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。25回目のテーマは『鶏そぼろと親子丼』です。必要な材料が少なく、数日保存できる鶏そぼろは、様々なメニューに用いることができる優れもの。今回はおいしい鶏そぼろを作るための、肉の選び方から加熱の仕方、さらに鶏そぼろを使ったご飯との一体感が強い「親子丼」のつくり方までをご紹介いたします。 今日のメニューは鶏そぼろとそれを使った親子丼です。 鶏そぼろのそぼろは「細かいこと。細かに刻んだもの。また、そのさま」(日本国語大辞典)という意味。タイやタラなどの魚や鶏肉、豆腐をすりつぶして炒り煮にした料理を指します。冷蔵庫がない時代、濃いめの味付けでしっかりと火を通しておけば、翌日でも安心して食べられる、という昔の知恵です。 鶏そぼろは数日は保存できるので、忙しい現代人にもぴったり。 やわらかジューシー鶏そぼ

                                                            簡単で作り置きもできる“鶏そぼろ”を使った、トロトロ食感の親子丼|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                          • 冷奴の基本〜豆腐は食べる20〜30分前に準備する〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                            夏の夕方。すこし風が出てきて、幾分涼しくなってきたかな、という時期に食べる冷奴は格別。冷房のない時代は夏の涼味の一つとして、親しまれたのでしょう。冷奴はわりと難しい料理です。簡素なものほどおいしくつくるのは難しい。最大のポイントは〈温度〉にあります。 冷奴には木綿豆腐でも絹ごし豆腐でもどちらの豆腐もあいます。しかし、今の時期はやっぱり絹ごし豆腐という感じでしょうか。 豆腐はメーカーによっても味が大きく異なります。今回はおとうふ工房いしかわの豆腐を使いました。オリゴ糖が入っているので、いわゆる豆臭さがうすいのが特徴。入手もしやすいですし、オススメです。 4等分するとちょうどいい大きさになるかな、と思います。関西の方は冷奴は正方形でないと感じが出ない、とよく言いますが、味にはたいして違いなし。 問題は温度です。 豆腐のおいしさは大豆に含まれる脂質が関係しています。豆腐は低温の状態で流通していま

                                                              冷奴の基本〜豆腐は食べる20〜30分前に準備する〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                            • そうめんのつゆと薬味のはなし|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                              うすくちしょう油は開封して時間が経つと酸化が進み、濃口醤油よりも味が落ちやすいので、濃口とうすくちの2本を台所に揃えてくださいと、以前はなかなか言いづらかったのですが、今は酸化防止ボトルに入ったうすくちしょう油が市販されています。使用頻度が少ない家でもこれなら大丈夫。というわけで、めんつゆの作り方です。 めんつゆ 水    250ml うすくち醤油 50ml みりん    50ml 昆布     5cm角 かつお削り節 ひとつかみ 普段、いちいち計ったりしないでしょうから鰹節と昆布はあえてざっくりとした分量表記にしていますが、めんつゆの基本は出汁5:しょう油1:みりん1です。うすくちしょう油を使うと濃口よりも塩分量は多くなるので、バシッと切れ味のいい仕上がりになります。 作り方はかんたん。すべての材料を鍋に入れて、中火にかけます。昆布は事前に水に漬けておくとさらによし。沸騰してきたら弱火に

                                                                そうめんのつゆと薬味のはなし|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                              • 出汁のとり方、もう一度復習〜昆布編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                基本のレシピ、出汁のとり方を復習します。出汁とは「水溶性の旨みや香り成分を水分に抽出したもの」です。様々な食材から出汁は抽出できますが、現在の和食で用いる一般的な素材は昆布と鰹節です。 昆布の種類によって味わいが異なる まずは昆布の話から。水1リットルに対して昆布の量は10g(1%)が家庭的な量とされていますが、昆布の種類によって旨み成分の量は大きく変わってきます。 (うま味インフォメーションセンター webページより引用) 単純にグルタミン酸ナトリウム量でいえば関西で好まれる真昆布がダントツ。ただし水出ししたデータでは羅臼昆布がトップです。羅臼昆布にはグルタミン酸やアスパラギン酸以外のアミノ酸が多いので、甘みも強く感じると思います。京都で利尻昆布が好まれるのは「昆布の風味が淡白=昆布臭さがない=上品」だからです。 昆布には種類の他に、等級による分類もあります。葉幅が広く、肉厚のものは1等

                                                                  出汁のとり方、もう一度復習〜昆布編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                • 家庭のフレンチトーストは、薄めのパンでうまくいく!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                  今回のテーマは『フレンチトースト』。「卵液がしっかり染み込まない」「焦げてしまう」などの失敗もありますが、加熱の仕方や油の使い方で、家庭でもおいしいフレンチトーストがつくれます。アレンジメニューとして「クロワッサンのパンペルデュ」もご紹介しています。 フレンチトーストは週末のブランチにぴったりのメニュー。近年は看板メニューにするカフェも登場するなど、再ブレイクの感があります。 フレンチトーストの失敗パターンは『パンが卵液を吸わずに白い部分が残ってしまった』や『焦げてしまった』というもの。これらの問題を解決するための方法は、薄めのパンを選ぶことです。これだけでこれらの失敗はほぼ回避できます。今回は他に卵液を早く吸わせる技なども紹介します。それではレシピです。 フレンチトースト材料 食パン…2枚(8枚切り) 卵…1個 グラニュー糖…20g(もしくは上白糖20g) 牛乳…100cc サラダ油…小

                                                                    家庭のフレンチトーストは、薄めのパンでうまくいく!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                  • お肉の存在感が際立つ、お手軽ミートソース|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                    定番パスタのミートソースをひき肉だけを使って簡単につくります。肉を練らず、肉を触らずに焼くことで、肉の香ばしさと存在感が引き立つミートソースが仕上がります。 洋食スタイルのミートソースです。ミートソースの構造はひき肉のイノシン酸と野菜のグルタミン酸で旨味の土台をつくり、そこに糖分で厚みを加えていくイメージ。今回はシンプルに玉ねぎの代わりに砂糖を使い(玉ねぎと砂糖は同じショ糖の甘みを持っています)、短時間で仕上げます。コツは『ひき肉を練らない』ことです。 10分ミートソース材料(2人前) フェデリーニ(またはスパゲッティーニ)…160g 合挽き肉…250g〜300g 塩…小さじ1/2(3g) 砂糖…小さじ1+1/2(5g) 水…大さじ1 にんにく…1片(みじん切り) オリーブオイル…小さじ2 トマトジュース(無塩)…200cc 小麦粉…大さじ1 ウスターソース…小さじ1 粉チーズ…適量 1.

                                                                      お肉の存在感が際立つ、お手軽ミートソース|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                    • 樋口 直哉 | 著者ページ | 東洋経済オンライン

                                                                      1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

                                                                        樋口 直哉 | 著者ページ | 東洋経済オンライン
                                                                      • レタスの炒めもの 2種類|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                        オイスターソースは色々なメーカーから販売されています。どの銘柄でもいいのですが、塩味や濃度が異なるので量の調整が必要。今回使用した光食品のオイスターソースは濃度がゆるいので、味が絡みやすいのがメリット。オイスターソースのこってり感というよりも魚醤の風味が強く、わりとシャープな味です。 一般的なのは李錦記でしょうか。何と言っても李錦記のオイスターソースはメーカーが創業するきっかけになった商品です。昔は缶で売られていて、瓶に移し替える手間が必要だったのですが、あらかじめ瓶で売られているので便利になりました。こちらは濃厚でいわゆるオイスターソースらしい味わい。 作り方は極めてかんたん。僕の父が家でよく作っていたレシピで、もともとは丸元淑生さんの本に掲載されていたもの。レタスだけではなく、青菜などあらゆる野菜が同様に調理できます。 元レシピとの違いは塩の有無で、オリジナルは早い段階で塩を加えていま

                                                                          レタスの炒めもの 2種類|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                        • 基本の復習〜衛生管理その1〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                          お店をやっている人であれば食品衛生責任者の資格をとるときに衛生法規(2時間)、公衆衛生学(1時間)、食品衛生学(3時間)の講習があったと思いますが、それ以外の人も食品と接するもの。この機会に一度、復習しておきましょう。 衛生や安全性を理解したい場合、よく参考にされるのが「大量調理施設衛生管理マニュアル」(生食発0616第1号 平成29年6月16日)です。それまでも調理衛生については営業者に対する指針として「弁当及びそうざいの衛生規範」などの各種の衛生規範や通知がなされていましたが、項目が多岐渡り「どうしたらいいかわからない」という問題もありました。それを解消するために作成されたのが「大量調理施設衛生管理マニュアル」です。 このマニュアルは同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する集団給食施設などにおける食中毒を予防するために作成されたものですが、もととなっているのは食品が

                                                                            基本の復習〜衛生管理その1〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                          • パラパラチャーハンの秘密は『ご飯』と『たっぷりの油』|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                            食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。今回のテーマは『チャーハン』です。ご飯をお店風にパラパラに仕上げる秘訣を、理由も含めて解説していただきました。「油→卵→ご飯の順番に鍋に入れる」「加熱するときに鍋は振らないほうがいい」など、今回も新常識が盛りだくさんです。 チャーハンは、前日の夜に余った冷やご飯を利用した手軽な料理。なぜかこだわる方が多く、作り方を紹介すると「いや、こうした方がおいしい」という声が挙がる厄介な料理でもあります。とりあえずここでは僕なりのベターなレシピをご紹介しますので、こんな考え方もあるんだ、くらいに受けとっていただければ幸いです。 チャーハン冷やご飯 300g(約1合弱 ご飯茶碗にたっぷり2杯分) 長ネギ  1本分(濃い緑色の部分以外の部分) 卵    2個 焼豚   50g(簡単焼豚を使用or市販品) 塩

                                                                              パラパラチャーハンの秘密は『ご飯』と『たっぷりの油』|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                            • うま味が最大限に引き出された白菜鍋の秘密|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                              定番メニューをおいしく作る方法を、その理由とともに解説する本連載。今回は白菜を使った鍋、「扁炉(ピェンロー)」をアレンジしたレシピをご紹介します。干し椎茸のうま味を生かすためのポイント、白菜の正しい使い方とは? 白菜を使った鍋といえば舞台美術家でエッセイストの妹尾河童さんが著書のなかで紹介し、人気メニューとなった『扁炉(ピェンロー)』が有名。今回はそれをアレンジした白菜鍋をご紹介します。そもそもピェンローとは中国では鍋料理の総称。妹尾河童スタイルのピェンローは中国では一般的ではなく、日本生まれのオリジナルと言っていいでしょう。 白菜鍋のポイントは乾物の旨味を上手に活かすこと。味のベースには干し椎茸を使い、そこに豚肉の旨味を重ね、白菜と調和させます。干し椎茸に含まれるグアニル酸、豚肉のイノシン酸、白菜のグルタミン酸という異なる種類の旨味を重ね、たっぷりのごま油でコクを出しましょう。 白菜鍋材

                                                                                うま味が最大限に引き出された白菜鍋の秘密|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                              • 水で料理は変わるか〜出汁編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                                今日は出汁をとってみます。出汁は軟水がベストというのが定説。そもそも日本の水は基本的に軟水。あえて硬水で抽出することでどのような差が出るかを調べてみましょう。 水はコントレックスを使います。 1%量の昆布だしを60℃で1時間抽出しました。 水道水は透明なままですが、コントレックスを使うと途中でアクが浮いてきます。このアクの主成分はおそらく硬水に含まれるカルシウムと昆布のアルギン酸が結合したものでしょう。 一方の水道水はアクが出ません。この段階で味見をするとどちらもうま味は同じくらい感じますが、コントレックスはそもそもの水が味が強いのか、全体に風味がまとまっていない印象。味については慣れもあるかもしれませんが、昆布だしの状態でもおいしいのは水道水=軟水です。 一度、沸かしてから火を止め、鰹節を投入。その後、1分後に濾しました。奥がコントレックス、手前が水道水です。透明度と色が明らかに違います

                                                                                  水で料理は変わるか〜出汁編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                                • おいしいご飯の炊き方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                                  はじめにcakesのクローズに伴い、『おいしいをつくる料理の新常識』がnoteに引っ越してきました。これからマガジンにまとめていくので、雑誌のバックナンバーの感覚で読んでください。(ちょっとだけ加筆修正したりしてます) 樋口直哉 「新米と古米では炊くときの水加減を変える」「土鍋で炊くご飯は、炊飯器で炊くご飯よりも美味しい」。これら炊飯にまつわるジョーシキは、現在では科学的には正しくないといいます。 noteで大人気の料理家、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)の新連載。第1回目は「おいしいご飯の炊き方」です。料理の理屈がわかると、料理の技術が格段に上がります。 A「ステーキ肉を焼くときは強火で焼くのがいい」 B「ステーキ肉を焼くときは弱火で焼くのがいい」 今はインターネットを検索すればいくらでも食の情報が見つけられる時代。でも、ちょっと調べるとこんな風な真逆の意見を見つけて「

                                                                                    おいしいご飯の炊き方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)