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樋口直哉に関するエントリは118件あります。 レシピ料理 などが関連タグです。 人気エントリには 『鉄のフライパンの再生とメンテナンス|樋口直哉(TravelingFoodLab.)』などがあります。
  • 鉄のフライパンの再生とメンテナンス|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

    知人の家で料理をしていたところ「最近、鉄のフライパンで卵を焼くとくっつんだよね」という話が。ちょっと見せてもらいましょう。 こ、これは良くない状態です。このフライパンで調理をすれば焦げ付く事態が想像できます。その理由は表面に焦げなどの汚れが付着しているから。 そもそもなぜフライパンに食材がくっつくのか、を復習しておきましょう。フライパンの表面を顕微鏡でのぞくと、目に見えないヒビや突起があります。このでこぼこがフライパンに食材がこびりつく物理的な原因です。 タンパク質を加熱するとお互いに反応しあって、網状組織をつくるわけですが、この時、鍋の金属イオンとも反応します。例えば熱くしたフライパンに卵液を注ぐと、凝固したタンパク質がこの凸凹にしがみつきます。つまり「くっついてしまう」のです。 一般的な解決策は油を注ぐことです。油は温度が高いほど流動性が高くなり、隙間を埋めることができるので、注ぐ前に

      鉄のフライパンの再生とメンテナンス|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
    • 肉を美味しく焼く技術-料理家・樋口直哉が教える、肉の焼き方「新常識」【保存版】 #ソレドコ - ソレドコ

      こんにちは、料理家の樋口直哉です。 料理の中でも、特に論争を生みやすい「肉の焼き方」。高温で焼き固める、低温で肉にストレスをかけず焼き上げる、などネット上でもしばしば議論が交わされます。……が、ロジックとしてはそれほど難しくありません。 大事なのは、他の料理と同様に、温度と時間のコントロールです。 さまざまなルートから山頂にアプローチする山登りと同じく、ステーキも焼き方は数多くあれど、ゴールは「肉の表面に焦げ目をつけながら、目標の中心温度に到達させる」だけです。 今回はよくある疑問に答える形で肉を焼く原則をお伝えします。また、家庭でも入手しやすい「牛肩ロース肉」「豚肩ロース肉」「鶏むね肉」の焼き方を、具体的に解説していきます。 ◆ 解説の前に、料理に対する僕のスタンスを簡単にご紹介しておきます。一般的な料理研究家の仕事は「レシピを考案すること」ですが、僕の仕事は「料理自体を研究する」という

        肉を美味しく焼く技術-料理家・樋口直哉が教える、肉の焼き方「新常識」【保存版】 #ソレドコ - ソレドコ
      • 焼きトマトソースの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

        スーパーと道の駅に行ったところ、トマトがずらりと並んでいました。おいしいトマトが手に入ったときにはまとめてトマトソースづくりです。今日はとびきりおいしいトマトソースの作り方をご紹介します。 トマト 650g程度 ドライオレガノ 少々 にんにく    1片 オリーブオイル 25g 塩       3gまとめて作ったほうが楽なので、多めにできる分量です。トマトについて復習しておきましょう。 トマトは固くて薄い外皮(いわゆるトマトの皮)と外側の果肉壁、中央の芯、趣旨のまわりのゼリー質と果汁の4つで構成されています。果肉部分には糖やうま味成分が多く、ゼリー質と果汁部分には酸(とうま味成分)が多く含まれています。 よく料理書に載っているレシピには『トマトの種と果汁を取り除く』とありますが、あれは酸味を調整しているわけです。トマトの酸味はクエン酸やリンゴ酸なので、加熱しても揮発しないので、酸味を減らし

          焼きトマトソースの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
        • うま味調味料のテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

          うま味調味料は使い方がわかりにくい調味料で、家にあるけど何年も戸棚にしまいっぱなしというケースも多いと思います。外食産業の現場では昔から使われていますが、その使い方が経験則的に伝わっていることが多く、体系化されてないことが原因でしょう。 はじめに結論を述べてしまうとうま味調味料は家庭では使いづらい調味料です。よく「味の素を入れると同じ味になる」のような意見を聞きますが、それは入れ過ぎです。業務用のようにつくる量が多ければそうした事態は起きづらいのですが、家庭では一回につくる量が少ないので、ちょっと入れ過ぎるとわけがわからない味になってしまいます。もちろん入れ過ぎを回避するテクニックもあるので、今回はそれらも紹介していきます。 うま味調味料はサトウキビの糖蜜を微生物発酵させてつくった調味料。うま味成分である昆布やトマトにも含まれるグルタミン酸ナトリウムを主成分としたものです。うま味調味料とい

            うま味調味料のテクニック|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
          • 塩を「適切に」料理に生かすには。「粒の大きさ」「味の傾向」から導き出す塩の理論(料理家・樋口直哉) #ソレドコ - ソレドコ

            こんにちは、樋口直哉です。 作家として文章を書いたり、料理家として料理をつくることを仕事にしているせいか、時々「おいしい料理をつくるために一番、大事なことはなんですか?」と聞かれることがあります。 「上質な食材を選び、注意深く料理をすること」というような当たり前のアドバイスしかできませんが、強いてひとつだけ料理のポイントをあげるなら「塩を適切に使いこなすこと」になるでしょう。 塩は原始的な調味料で、ほぼすべての料理に使われます。人間には5つの基本的な味覚(塩味、甘味、苦味、酸味、うま味)がありますが、塩味を持つ物質は塩だけです。そして、塩はおいしくて、まずいもの。適切な量の塩を使えば料理はおいしくなりますが、入れ過ぎると食べられないからです。 塩には食べ物の風味を強くしたり、苦みを抑えたりする働きもあります。試しに苦いコーヒーに塩をひとつまみ入れてみると、苦みが緩和されることが実感できるで

              塩を「適切に」料理に生かすには。「粒の大きさ」「味の傾向」から導き出す塩の理論(料理家・樋口直哉) #ソレドコ - ソレドコ
            • なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?素朴な疑問を料理研究家に聞いてみたら目からウロコだった 【樋口直哉】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ

              (写真提供:樋口直哉)※以下、全ての写真とイラストは樋口さんに提供いただいております。 夏になると毎年「そうめん使い切り」などのレシピ記事が次々と公開されますが、その前に皆さん、そうめんに関して思うことがありませんか? 「なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?」 という問題です。 確かにそうめんに需要があることは分かるのですが、スーパーに並んでいる商品数が多くて、選ぶのが難しい……と思うわけです。 値段とパッケージを凝視しながら、「一体何が違うの?」と悩んでしまうことを料理研究家の樋口さんに相談したところ、そうめんの選び方を解説していただけることに。 (樋口さんいわく、そうめんの選び方で味わいは全く別の物になるんだとか) ▲料理研究家の樋口直哉さん 前置きが長くなりましたが、今回は料理研究家の樋口直哉さんに「そうめんの選び方や理想的な調理方法」について伺っていきます! そうめ

                なぜスーパーには複数のそうめんが陳列されているのか?素朴な疑問を料理研究家に聞いてみたら目からウロコだった 【樋口直哉】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ
              • 〈コク〉とはなにか|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                『コクのあるカレー』や『コクとキレのあるビール』という具合に味の表現として頻出する〈コク〉。このコクとは一体、どのような味わいでしょうか? じつはこれ、答えるのが非常に難しい問題です。その理由はこれまで〈コク〉という概念は定義されてなかったから。「コクがあっておいしい!」とよく言いますが、コク=おいしいではありません。 しょうゆラーメンとみそラーメン、どちらがより「コク」を感じますか?明確な定義はない、とはいえコクは一般的に「濃厚感や広がり、複雑さ」などを表現する際になんとなく使われています。例えばカレーやチーズ、シチューやラーメンなどには「コクがあっておいしい」という表現が使われ、逆に果物や刺身などはおいしい食べ物ですがコクは感じないでしょう。では、コクの正体とは何か? 先日、コクの研究の第一人者で、こちらの本の著者である女子栄養大学食品栄養学研究室の西村敏英教授からお話を伺ったので、こ

                  〈コク〉とはなにか|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                • 禁断のオリーブオイルケーキ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                  昔、食育通信onlineというサイト用に作ったレシピです。禁断の、という名前の由来は常軌を逸した量のオリーブオイルを使うから。オリーブオイルをテイスティングしているとレモンや青いイチゴの風味といったニュアンスを感じるオイルと出会うことがありますが、そうしたフルーティ系のオイルを使うと上手くいきます。 オリーブオイルケーキ A バニラペースト 2g(またはバニラオイル 少々) A グラニュー糖  80g(甘さ控えめが好きなら60g) A 卵黄  2個(38g) A レモン汁 25g A レモンの皮 1g(少々) EV オリーブオイル 160g 小麦粉(薄力) 110g 卵白  110g(4個分) グラニュー糖 50g 〈仕上げ用〉 グラニュー糖(細粒) 15g 塩          3g お菓子作りが趣味の方はオイルの量に驚かれると思います。通常のケーキに使う油脂の量は小麦粉にたいしてパウン

                    禁断のオリーブオイルケーキ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                  • 完璧な煮玉子の作り方を検討する|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                    煮玉子は不動の人気を誇る卵料理。今日は「完璧な煮玉子」の作り方ではなく、完璧な「煮玉子の作り方」を探ります。 めんつゆの濃度の検討ネットで煮玉子のレシピを検索すると『めんつゆ』を使ったものをよく見かけますが、ここでいきなりつまずきます。なぜなら、めんつゆにはストレートや2倍濃縮、三倍濃縮などの様々な製品があるからです。 そこで自家製の『そばだし』(ストレート)、ミツカンの追いがつおつゆ(2倍濃縮)ニンベンの『つゆの素』でそれぞれ煮玉子をつくり、結果を比較することにしました。ちなみに一般的なめんつゆの塩分濃度はストレートが3%程度、2倍は6.5%、3倍は10%程度です。さて、まずゆで卵づくりからはじめましょう。 茹で時間の算出完璧なゆで卵の作り方についてはこちらですでに記事にしています。 ここは本題ではないので興味のない方は流し読みしてください。前回の検証で このピーター・バーナムによる熱伝

                      完璧な煮玉子の作り方を検討する|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                    • 生姜ミルクプリンの科学|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                      「生姜、牛乳、砂糖」という3つの材料だけで作る生姜ミルクプリン(薑汁撞奶)は中国広東料理のデザート。英語圏ではGinger Milk Puddingという名前で広まっていますが、「Ginger Milk Curd」というのが正確かも知れません。作り方は簡単で 「牛乳を温める」 「しょうが汁に注ぐ」 「放置する」の三行で終わりです。しかし、その簡単な作り方とは裏腹に難易度の高いデザートでもあります。wikipediaに掲載されている作り方 1.新鮮な生姜の根をすりおろし、絞り汁を作る 2.あらかじめ小さめのボールに牛乳の5~8%の量になるように生姜汁を入れておく(1カップあたり大匙1が目安) 3.牛乳(または水牛乳)を、沸騰して小さな泡が出始めるまで加熱する(沸騰したらすぐに火からおろす) 4.牛乳カップ1杯当たり大匙1杯程度の砂糖を加えて溶かす 5.正確に70℃まで冷ます 6.すぐに生姜汁

                        生姜ミルクプリンの科学|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                      • たまの贅沢『トマトすき焼きの作り方』|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                        昭和の時代の贅沢といえば牛肉を使ったすき焼き。すき焼きは家でつくるのが経済的にも一番です。焼肉などの他の肉料理と比べるとすき焼きの弱点は酸味がないこと。そのため、最近の脂の多い和牛ではややくどく感じるのか、敬遠されることも。 トマトすき焼きは青柳の主人、小山裕久氏が考案した料理。もともとは家庭で食べていた料理らしく、今では多くのお店で食べることができます。すき焼きにトマトの酸味とグルタミン酸の旨味を加えることで、和牛がさっぱりとおいしく食べられます。 割り下 みりん  200cc 日本酒  100cc 醤油    50cc小山さんの割下は吉兆風なのでみりんと日本酒、醤油が4:1:1だったと記憶していますが、僕の割下は酒がやや多い配合です。これがおいしい。 みりんと酒をあわせて強火にかけます。 沸騰したら弱火に落として1分間ほど煮ます。最後に醤油を入れれば割下の完成。 冷ましておきましょう。

                          たまの贅沢『トマトすき焼きの作り方』|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                        • 21世紀式アク抜き!で楽々タケノコ料理。―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報

                          シーズンに一度は挑戦!と思っていると店頭から姿を消してしまうタケノコ。春は短いのです。皮付きのタケノコは敷居が高い感じがしてしまいますが、樋口さんの“21世紀式アク抜き”をマスターすれば大丈夫ですよ! 春の味覚、タケノコ。便利な水煮が年中売られていますが、生のタケノコを自分で茹でるとたまらないおいしさです。 タケノコ料理のポイントは「アク抜き」です。よく「アクってなんですか?」と質問されますが、肉や魚などの動物性食材の「アク」と野菜のそれは異なり、ホモゲンチジン酸やシュウ酸などの「エグみ」成分や褐変の原因であるポリフェノールを指します。 最近の野菜は品種改良が進んでいることもあり、ほとんどエグみは感じませんが、昔ながらの食材であるタケノコは別。よほど鮮度のいいもの以外は、アクを抜く必要があります。 一方「アク」はその「野菜らしさ」でもあります。例えばほうれん草を茹でてから一昼夜水にさらし、

                            21世紀式アク抜き!で楽々タケノコ料理。―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報
                          • フェラン・アドリア風スペインオムレツの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                            トルティージャはスペイン風オムレツ。ポテトと玉ねぎ(入れない派の人もいますが)が入ったスパニッシュオムレツはバルの定番メニューの一つで、どこのお店にも並んでいます。フランスやアメリカでは卵料理は朝食、という印象の料理ですが、スペインではおつまみやメインなど夜に食べる、というのがお国柄の違い。そして、貧しい時代、ジャガイモで卵の嵩増をして分け合って食べた庶民の知恵が詰まった料理です。 コツはただ一つ。ジャガイモと玉ねぎを茹でるのではなく、低温の油でコンフィにしてから使うこと。見た目の割に結構手間のかかるメニューなのですが、スペインを代表するシェフ、フェラン・アドリアのスタイルは簡単。ジャガイモのコンフィの代わりに市販のポテトチップスを使うのです。 スパニッシュオムレツ(4人前) 卵   6個 ポテトチップス 60g オリーブオイル 大さじ1+1/2オリジナルのレシピには良質なポテトチップスを

                              フェラン・アドリア風スペインオムレツの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                            • 素朴なりんごのタルト|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                              りんごのシーズンです。ここは一つ、昔、食育通信onlineに掲載したりんごのタルトのレシピを。まずはタルト生地から。 タルト生地 強力粉 150g 塩   小さじ2分の1 バター(無塩) 75g 水 60cc (酢 opition 小さじ1) これ以上ないほどシンプルな配合です。英語でいうとショートクラストペストリーという名前の塩味のタルト生地です。ここに砂糖と卵黄が入るとパートシュクレというリッチな生地(配合としては小麦粉:2、グラニュー糖:1、バター:1、小麦粉75g〜80gに対してつなぎの卵黄が18g=L1個分という感じ)になります。 生地づくりのポイントは弾性を調整する=グルテンをつくらない」ことです。生地の弾性は水分の割合とグルテンがどれくらい生成されたか、で決まります。水分の調整はわりあい簡単で、水が足りないと生地が硬く伸びないので、水を足せばOK。逆に水が多すぎて生地が流れる

                                素朴なりんごのタルト|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                              • フランス料理の技法をとり入れた、簡単おうちポトフ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                今日は、冬の料理でおなじみの「ポトフ」をご紹介します。おいしく作るポイントは肉の旨味を最大限に引き出すこと。時間はかかりますが、じっくり煮るだけの簡単な料理です。 ポトフは肉と野菜を水から煮込んでいく庶民的な料理です。野菜や肉を煮て、その旨味が溶けこんだ液体ごと味わうこの料理には、フランス料理の基本が詰まっています。 ポイントは〈弱火でことこと煮込む〉こと。ところでポトフのような煮込み料理に用いる塩はどのタイミングで振ればいいのでしょうか? この料理をつくることでその答えがわかります。 ポトフ材料(2人前) 牛肉(煮込み用)…300g〜 塩…小さじ1/2+1/4(4.5g) ベーコン(ブロック)…100g 玉ねぎ…1個 にんじん…1本 セロリ…半分 長ネギ(白い部分)…半分 昆布…2g(5cm角) 水…1.2㍑ 胡椒…適量 パセリのみじん切り…適量 マスタード…適量 1.牛肉に塩を振り、3

                                  フランス料理の技法をとり入れた、簡単おうちポトフ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                • ワインのお勉強(4種類の液体を使った実験)とハイパーデキャンティング|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                  ソムリエではありませんので詳しい産地がどうこうと書ける立場ではありませんが、今回はワインのお勉強。ノンアルコールの飲み物はいくつか紹介してきましたが、それを考えるためにもまずこの飲み物がなぜ食中酒として最適とされてきたのか、を理解する必要があります。 ワインには赤ワイン、白ワイン、黄ワインや貴腐ワインなど様々な種類がありますが、最近はそこにBioなどの栽培法の要素や酸化防止剤を使用しているか否か、といった要素が加わり、さらに複雑になっています。 いずれにせよ、ワインが食中酒として最適なのは 酸度 甘み アルコール タンニンなどのポリフェノール類を含むからです。この4つの要素を理解することがはじめの一歩。肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインという分類が意味をなさないのはタンニンの少ない赤ワインもありますし、逆にタンニンの多い白ワインもあるから。 酸味は舌をリフレッシュしますし、甘みも重要な

                                    ワインのお勉強(4種類の液体を使った実験)とハイパーデキャンティング|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                  • 鋳鉄鍋とステンレス鍋、どっちが保温できる?|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                    一気に普及した感のあるル・クルーゼやストウブなどのホーロー加工の鋳鉄鍋。鍋マニアであるスープ作家の有賀薫さんもホーロー加工の鋳物鍋について「鉄鍋ですので機能としては熱伝導は悪いですが一度あたたまると蓄熱性が高く、塊肉で長時間煮込むポトフや煮豚などにぴったりです」と書いていますが〈他の鍋よりも「蓄熱性」に優れている〉というのが定説です。それは本当なのでしょうか?

                                      鋳鉄鍋とステンレス鍋、どっちが保温できる?|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                    • きのこの風味がすごい! シンプル炊き込みご飯|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                      今回のテーマは「きのこの炊き込みご飯」。具材は、椎茸、しめじ、三つ葉、調味料はしょう油だけ。シンプルながら、きのこの風味を強く引き出し、松茸ご飯に匹敵するおいしさです。ポイントはしょう油の使い方と余分な調味料を加えないこと。 今の時期、スーパーに行くと松茸が出ていました。最近では比較的お手頃な輸入松茸もありますが、それでもやはり高級品。今日は安価な椎茸を使って、松茸ご飯風の炊き込みご飯を作ります。松茸独特の香りこそありませんが、味を補うためにしめじを混ぜれば、松茸ご飯に負けないおいしさです。 炊き込みご飯は『芯が残っている』や『べちゃべちゃになってしまった』という具合に意外と失敗しがち。失敗を回避するコツはお米に事前に浸水させておくことです。 炊き込みご飯には濃い出汁を使うとくどくなるので、すっきりとした薄めのだしを使うのが一般的。鰹と昆布のあわせ出汁を使う場合は出汁を引いた後、冷やす手間

                                        きのこの風味がすごい! シンプル炊き込みご飯|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                      • 3ステップで簡単! おうちで本格汁なし担々麺|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                        今回ご紹介するのは、本格派の汁なし担々麺。意外と簡単で、お店で食べるような味が手軽にたのしめます。担々麺の個性を決めるのは2種類の辛さ。ぜひお試しください! もともとは外国生まれでも、日本で発展、定着した料理はたくさんあります。担々麺もその一つ。本場の四川省では汁のない和え麺のスタイルが一般的ですが、日本に四川料理を広めた陳建民さんがラーメンのように汁を張ったスタイルを定着させたことは有名な話。 今回は本場のスタイルに近い、和え麺のスタイルの担々麺をご紹介します。ポイントは「たれを混ぜすぎないこと」です。乳化ではなく、油分が分離した状態のメリットを学べます。 担々麺材料(2人前) ◼️肉味噌 合ひき肉…200g A 醤油…大さじ1 A 味噌…大さじ1(できれば赤=豆味噌) A 酒…大さじ1 A 花椒(あれば)…小さじ1(荒く砕く) ◼️たれ(1杯分につき) 酢…小さじ1 醤油…大さじ1 烏

                                          3ステップで簡単! おうちで本格汁なし担々麺|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                        • 樋口直哉さんの「トマトソース」を作る

                                          料理研究家リュウジさんとゲストがお互いのレシピをトレードし、料理をしながら語り合う本連載。今回のゲストは、料理人であり作家としても活躍する樋口直哉さんです。 料理界きっての理論派である樋口さんと、自称「邪道」のリュウジさん。一見すると正反対な二人ですが、実は「料理の理屈が大好き」という共通点があります。リュウジさんは、樋口さんの影響を強く受けているのだとか。 そんなリュウジさんが作る樋口さんのレシピは「トマトソース」。二人のトマトソースには、いったいどんな違いがあるのでしょうか? 樋口直哉さんのトマトソース トマトソース 材料(2⼈分) ホールトマト缶…1⽸(400g) ⽟ねぎ…1/8個(20g) にんにく…1⽚ オリーブオイル…⼤さじ3 オレガノ(乾燥)…⼩さじ1/2 塩…⼩さじ1/4 作り⽅ 1. ⽟ねぎとにんにくをみじん切りにする。 2. 鍋ににんにくと⽟ねぎ、オリーブオイルを加え、

                                            樋口直哉さんの「トマトソース」を作る
                                          • 厚焼きパンケーキの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                            おいしいホットケーキを作りたいと思い、試行錯誤しました。少量のアーモンドプードルを混ぜると焼き上がりが軽くなります。冷めてもおいしいのはアーモンドプードルのおかげ。 卵黄 2個 薄力粉 30g アーモンドプードル 5g ベーキングパウダー 小さじ1/4 ヨーグルト 大さじ2 溶かしバター 12g(大さじ1) バニラオイル 少々 卵白 2個 グラニュー糖 20g まずは薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダーをふるいにかけます。 いわゆるwet ingredients(粉もの以外の材料)を準備。卵黄2個とヨーグルト、バニラオイル、溶かしバターを混ぜます。ヨーグルトを加えるのは液体を酸性にして、ベーキングパウダーの働きを良くするため。リコッタチーズパンケーキと同じ原理です。 そこにさきほどふるった粉類を加えてさらに混ぜます。 なめらかになればOK。 メレンゲを準備します。卵白2個分を泡立

                                              厚焼きパンケーキの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                            • ズッキーニの60分焼き|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                              今回は久しぶりにまったく参考にならない調理法紹介。1時間焼くことで、ズッキーニの持ち味を引き出します。アルページュのアラン・パッサールの火入れ方法に習いました。 走りの時期のズッキーニはやわらかいので、輪切りにするよりも縦に切るのが美味。 縦に半分に切ります。 オリーブオイルを少量敷いたフライパンで加熱を開始。火加減は弱火です。静かに火を入れていきます。お店だとプラック(鉄板)にオーブンペーパーを敷き、その上で加熱しますが、フライパンでもまったく問題なし。 30分経過しました。この状態だとまだまだ。ズッキーニ自身が持つ糖分でキャラメリゼする感覚で火入れを続けます。 途中でバターを足します。このときのバターは有塩です。加熱に有塩バターを使うとほのかな塩味がついてよいのです。もちろん、無塩でもかまいませんが、その場合は少量の塩を振ります。 45分経過。これくらいまでカラメリゼできればOK。ほと

                                                ズッキーニの60分焼き|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                              • 自家製ルーで作るワンランク上のカレーうどん|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                今回のテーマは、「カレーうどん」です。さらりとした口どけのよいとろみに、お店で食べるような風味とコクがプラスされたワンランク上の味を作ってみましょう。 「茹でうどん」は手早く料理したいときの強い味方。今日はリッチなカレーうどんをつくります。ベースとなるのは小麦粉とバターを炒めたルー。そこにカレー粉とそばだし(5:1:1)と牛乳を加えて「カレーうどんのつゆ」をつくります。面倒であれば薄めためんつゆに市販のカレールーを加える方法もありますが、一から手作りすると格段にすっきりとした味に仕上がります。 カレーうどん材料(2人前) 茹でうどん…2玉 水…450cc 鰹節…8g 昆布…4g(1片) 醤油…50cc みりん…50cc バター…12g(大さじ1) 小麦粉…9g(大さじ1) カレー粉…小さじ1~ 牛乳…100cc 豚バラ肉…60g 新玉ねぎ…1/2個 サラダ油…小さじ1 青ネギや茹でグリーン

                                                  自家製ルーで作るワンランク上のカレーうどん|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                • 赤缶を使った料理二つ(カレーうどん&カレー唐揚げ)と短い文章|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                  「#うちのエスビー」という企画は キッチンや厨房にあるS&B商品の紹介、なぜそれを選ぶのかといった商品愛や使い方へのこだわり、それを使ったレシピ、関連するエピソードなど、S&B商品についてのエッセイ(作品)をしたためてもらうシリーズとのこと。「樋口さんも書いてもらえませんか?」と依頼されたのですが、仕事になるのであれば渡りに船。というのも僕が常備しているカレー粉がS&Bのカレー粉、通称『赤缶』だからです。 赤缶はどこのキッチンにもある香辛料。よく見ると国会議事堂(?)のイラストがあしらわれたパッケージにも変わらない良さがあります。 スパイスは使い方を間違えると特定の風味が立ちすぎて「薬臭く」なったりしますが、カレー粉を使うのであればその心配はありません。料理書で香辛料=スパイスを使っているレシピを調べると、かなりの確率で2種類以上が使われていることに気づくはずです。例えばブイヨンをとる時に

                                                    赤缶を使った料理二つ(カレーうどん&カレー唐揚げ)と短い文章|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                  • 〈柿柚子〉の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                    Twitterの方で簡単なレシピをたまに呟いているのですが、多くの「いいね」や「リツイート」を頂いたのがこの柿柚子です。柿に柚子をたらして食べるのは吉兆の創業者の湯木さんがやっていた組み合わせなので、昔から誰かが作っていた料理なのかもしれません。ポイントは柚子の白いわたの部分を混ぜることです。 材料はたったこれだけ。柚子1個、柿1個、砂糖が大さじ3です。柚子は半分に切ってから薄切りにして、種をとりのぞきます。ある程度、分厚くても大丈夫です。柿は皮を剥き、たべやすい大きさのくし形に切ります。 あとは和えるだけです。 冷蔵庫で3時間以上寝かせます。一晩でもいいでしょう。砂糖の力で柚子の皮がやわらかく、食べやすくなり、柚子果汁が柿に染み込みます。 出来上がり。柿の甘みで柚子の皮を食べる料理です。ポイントは柚子の白いワタの部分。ワタを混ぜ込むことでついたとろみが舌を覆うので、柚子特有の苦味を感じに

                                                      〈柿柚子〉の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                    • アルティメット揚げ出し豆腐の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                      夏は冷奴という感じですが、ちょっと温かい豆腐もいいもの。揚げ出し豆腐はポピュラーな料理ですが、ポイントがいくつもあります。よくある失敗例は『衣がはがれてしまった』というもの。豆腐の表面に付着している水分をよく拭き取っておかないと衣が剥がれます。衣は葛粉を使うとおいしくカリカリ感も長持ちしますが、剥がれやすいので、お店ではまず片栗粉で表面を覆ってから、次に葛粉をまぶしたりします。以前、唐揚げの作る時に小麦粉→片栗粉のダブル使いをしましたが、それと同じ技法ですね。 ところで、究極的においしい揚げ出し豆腐とはどんなものでしょうか。それはもちろん豆腐の味が生きたものですよね。究極の揚げ出し豆腐をつくるために衣を変えたりと色々と試してみても、結局衣の味がよくなるだけです。これでは究極の揚げ出し豆腐への道は遠ざかるばかり。 そこで日本料理の技法を応用した『衣レス』揚げ出し豆腐の作り方をご紹介します。僕

                                                        アルティメット揚げ出し豆腐の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                      • お好み焼きをふっくらと崩れず焼き上げる秘訣|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                        定番の「お好み焼き」を崩さずにふわふわに焼き上げる方法をご紹介します。鍵を握るのは生地の粘り気のもとであるグルテンと空気。定番のメニューを家庭でおいしく作る方法を、料理の理論とともに解説する連載です(85回目)。 冬に美味しくなるキャベツを主役にしたお好み焼きです。お好み焼きの生地は「硬くなるので混ぜすぎてはいけない」とよく言いますが、あまり混ぜないで焼くとひっくり返す際にバラバラに崩れてしまいます。生地の粘り気であるグルテンが生成されず、具材をつなぎとめることができないからです。とはいえ「崩れないように」と生地と具材をよく練ってから焼くと、今度はやっぱり硬い仕上がりに……。解決策は生地作りと具材を混ぜる工程を分けることです。 お好み焼き材料(2枚分) 薄力粉…90g 出汁…100cc (出汁を準備するか、100ccの水に顆粒だし1gを溶く) キャベツ…200g〜240g (4〜5枚が目安

                                                          お好み焼きをふっくらと崩れず焼き上げる秘訣|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                        • 家庭向け赤ワインソースの決定版レシピ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                          お店で出てくるような茶色いソースって憧れません? 昔、食育通信オンラインというwebメディアに載せていた家庭向けの赤ワインソースのレシピをブラッシュアップした決定版です。 再掲載してくれ、というリクエストがあったので載せますけれど、これ本当につくる人いるのかな、というレシピではあります。家庭向けという名前をつけてますが、めっちゃ時間と手間がかかるので、心に余裕がある時に挑戦してください。 赤ワイン 375cc 牛ひき肉 100g エシャロット 1個(又は玉ねぎ1/4個) グラニュー糖 こさじ1 ゼラチン 10g バター  30g 塩 胡椒いわゆるソースボルドレーズ(ボルドー風のソース)です。通常はエシャロットをバターで炒めたところにワインを注ぎ煮詰める→フォンドボーを加えてさらに煮詰める→濾してからバターでモンテ、という工程を踏みます。このレシピはフォンドボーの代わりにひき肉+ゼラチンを使

                                                            家庭向け赤ワインソースの決定版レシピ|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                          • 〈フランス料理という考え方〉について|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                            フランス料理の有名シェフの技法をとり入れた、簡単おうちポトフ | 「おいしい」をつくる料理の新常識 | 樋口直哉 | cakes(ケイクス)今日は、冬の料理でおなじみの「ポトフ」をご紹介します。おいしく作るポイントは肉の旨味を最大限に引き出すこと。時間はかかりまcakes.mu 「ポトフにはフランス料理の基本が詰まっている」と書きましたが、そもそものフランス料理とはなにか、という話をします。 フランス料理という構造1985年に公開された伊丹十三の映画「タンポポ」。前作「お葬式」に続く二作目として撮られたこの映画は食べ物をテーマに扱い、西部劇風の見立てのなかで展開するメインストーリーと無関係なサブストーリーが展開されますが、サブストーリーのエピソードにフランス料理を扱ったものがあります。 フランス料理店を訪れた会社の役員をはじめとした偉い人たちが注文に戸惑い(フランス語が読めず)結局一人が「

                                                              〈フランス料理という考え方〉について|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                            • レモンレシピ第一弾! 2つのレモンパスタ ―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報

                                                              レモン気分の季節です。露地物は秋冬が旬ですが、レモンは暑い夏が似合います。揚げ物の添え物からすっかり主役級食材になったレモン。2ヶ月連続でレモンレシピをお届けします。今回はレモンパスタ。クリーム派にもクリームなし派にも納得のパスタです。 このところレモンが人気。知り合いの生産者も「作れば作るだけ出ていく」と話していました。 国産レモンの収穫は通常10月〜5月上旬。他の柑橘と同様に冬が旬でしたが、ジメジメした日本の梅雨〜夏にかけては酸味が欲しくなるもの。そんな需要に対応するためにハウス栽培が広まり、今では通年出荷されるようになりました。

                                                                レモンレシピ第一弾! 2つのレモンパスタ ―樋口直哉さんの『料理のツボ』― | ISETAN FOOD INDEX | 伊勢丹 新宿店 | 伊勢丹 店舗情報
                                                              • シンプルつくねの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                鶏団子はお弁当にも向いている料理ですが、今回は基本となるようなレシピをご紹介します。 鶏ひき肉  200g 塩     1.6g  ひき肉の重量の0.8% 長ネギ   1/2本 みじんぎり たれ 醤油大さじ1 酒大さじ1 みりん大さじ1  砂糖大さじ1このレシピ、基本的には焼き鳥屋さんのつくねです。鶏団子にはよく卵が入ると思いますが、ここに加えるとすれば卵1/2個という中途半端な量になるので、今回は省いています。もちろん、やわらかいふんわりとした鶏団子が好き、というのであれば卵を入れてください。あるいはパン粉を大さじ2ほど入れる、あるいは豆腐を1/4丁ほど混ぜてもやわらかくなります。 卵とかパン粉はよく「つなぎ」と言われますが、実際にひき肉をつないでいるのは塩です。塩を加えることでタンパク質の一部が溶けるので、それが肉同士が結着します。卵はパン粉はむしろそのつなぎをゆるめてふっくらさせるた

                                                                  シンプルつくねの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                • 樋口直哉の「シン・定番ごはん」の記事一覧 | 東洋経済オンライン

                                                                  コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

                                                                    樋口直哉の「シン・定番ごはん」の記事一覧 | 東洋経済オンライン
                                                                  • クレープは計りがいらない料理|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                    前日にパンを買うのを忘れていて、朝食に「なにもない!」という事態、よくありませんか。そういうときはクレープを焼くのが僕の定番です。パンケーキという手もあるのですが、クレープのほうが失敗がなく、手数も少ないのでかんたん。 クレープ 薄力粉 1カップ(100g) 砂糖  大さじ2 塩   ひとつまみ 牛乳  200cc 卵   1個 オリーブオイル 大さじ1(または溶かしバター大さじ1)分量出していますが、適当でも大丈夫です。 タイトルにある通り、クレープは計りがいらない料理です。計量カップがなければマグカップなどを使っても案外上手にできます。 ボウルに薄力粉と砂糖を混ぜます。砂糖を混ぜることで、小麦粉の玉がなくなるので、あとから液体を加えたときに玉が出にくくなります。もしも、ダマができてしまっても大丈夫。ザルで濾せばいいだけです。 オリーブオイル(サラダオイルでも問題ありません)を混ぜたら、

                                                                      クレープは計りがいらない料理|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                    • 基本のチキンカレーの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                      夏はカレーだ、というわけで基本のチキンカレーの作り方をご紹介します。カレーは詳しい人(例えば水野さんとか)がいるので、別にここに載せる必要もないか、と思うのですが、基本のチキンカレーのレシピを書いてみました。 基本のチキンカレー 鶏もも肉  300g程度 塩     3g(こさじ1/2) カレー粉  大さじ2 玉ねぎ   2個 にんにくのすりおろし 小さじ1 しょうがのすりおろし 小さじ1 ヨーグルト     90cc 水          500cc  (好みで固形ブイヨン1個) 仕上げの塩      3g(こさじ1/2)冷蔵庫に玉ねぎとヨーグルトが入っていて、棚にカレー粉があれば、鶏肉を買ってくるだけでできる、というミニマムなレシピです。 カレーにはインド風や日本風がありますが、これはその折衷。ちょっと新宿、中村屋風を目指しました。ポイントは『トマトが入らないこと』。現代のカレーは旨味

                                                                        基本のチキンカレーの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                      • 鉄のフライパンの使い方のキホン|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                        鉄のフライパン、持っているけど使いこなせていないという人が多い証拠みたいなものでしょうか。レシピよりも道具について書いた記事に反応があるのは若干複雑なところですが、今日は鉄のフライパンの使い方の基本についてまとめます。 鉄のフライパンはまず使う前に、充分に熱くしておくことが重要です。テフロン加工のフライパンは冷たい状態から加熱するテクニックが使えますが、鉄のフライパンの場合はNG。その理由は表面に付着している吸着水という水分にあります。 鉄のフライパンの表面には目には見えない水分が付着しています。この水分はいわゆる我々が想像する「水」ではなく、水分子です。(前者は物理吸着した水、後者は化学吸着している水と定義できます) 物理的についている水は100℃で沸騰したら離れますし、布巾で除去することもできますが、科学的に結合した水分は鍋からなかなか蒸発しません。例えばそこに肉を入れると溶け出した水

                                                                          鉄のフライパンの使い方のキホン|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                        • 最高の家スタイル麻婆豆腐の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                          日本で最も有名な四川料理といえば麻婆豆腐。中国料理のなかでは『成都市を訪れたら食べよう』というような地方の名物料理の位置づけで、発祥は100年以上の歴史を持つ陳麻婆豆腐店とされています。 陳麻婆豆腐の作り方はこちらの動画で詳しく紹介されています。豆腐を醤油と塩の入れた湯で下茹でし、たっぷりの油で仕上げていくのが特徴。油に移った豆板醤の味(辣)と最後に振りかける四川山椒の風味(麻)が麻婆豆腐の命です。 一方、麻婆豆腐を日本で有名にしたのは四川飯店グループの創業者、陳建民氏。健民さんはNHK『きょうの料理』などにも出演し、中国料理の普及に貢献しました。この2つの麻婆豆腐。まったく別の料理なのですが、今日はそのあたりも踏まえながら、家庭でできる麻婆豆腐の新しい作り方を考えました。 まずは作り方から。 麻婆豆腐 2人前 牛挽き肉 100g サラダ油 大さじ1 A豆板醤 小さじ1 A八丁味噌 小さじ

                                                                            最高の家スタイル麻婆豆腐の作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                          • 肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                            食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。12回目のテーマは『ステーキの焼き方』。焼くのは強火がいいのか、弱火がいいのか? 焼くときは肉を触らない方がいいのか、頻繁にひっくり返した方がいいのか? さまざまな意見がありますが、樋口さんがおいしい肉の焼き方(表面がカリッと、中はジューシー)を論理的にご紹介します。 今回はステーキの焼き方を考察します。インターネットで牛肉の焼き方を検索すると数え切れないほどの方法がでてきますが、目指すのは表面がカリッとして、なかはジューシー。噛みしめるごとに濃い肉の味がじんわりとする仕上がりです。 ビーフステーキ(一皿分)牛肉 180g(2cm厚) 塩  適量(肉の重量の0.5%が目安) 胡椒 適量 まずはステーキ用として売られている肉を購入します。 なぜ、ステーキ用とそうではない部位があるのでしょうか。

                                                                              肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                            • おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                              寒い日にぽかぽか温まるおでんはいかがでしょう? おでんをはじめとして煮物は、冷める時に味が染み込む、とよく言われますが、これは誤り。スッキリした味わいの出汁でおでんをおいしくいただく方法をご紹介します。 冬にぴったりのおでんはおでん出汁を具材に含ませる料理です。おでん出汁には便利な市販品もありますがわりと濃いめの味付けがおおい印象です。そもそも市販されている練物は甘めの味付けが多いので、くどくなりがちです。せっかく自分でつくるなら出汁から手作りしましょう! すっきりした味に仕上げたいので、今回は「出汁20:醤油1:酒1」でおでん出汁をつくります。一般的なおでん出汁の割合は「出汁20:醤油1:みりん1」ですから、みりんのかわりに酒の甘さを使った配合です。 おでんの基本は「長時間煮込まない」こと。90℃〜95℃くらいの温度を意識すると上手にできます。 おでん材料 大根…半本 こんにゃく…1枚(

                                                                                おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                              • 肉感とやわらかさを両立させた究極のハンバーグの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                                肉汁たっぷりハンバーグの秘訣は『低温』『肉の鮮度』『塩』 | 「おいしい」をつくる料理の新常識 | 樋口直哉 | cakes(ケイクス)食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。15回目のテーマは『ハcakes.mu cakesに載せたハンバーグも悪くないのですが「ちょっと硬い」という声がありました。そこで今回はご飯と相性のいい「やわらかさ」を目指すことに。また前回は材料に「黒毛和牛の挽き肉」と指定したのですが「そんなの手に入らない」という声を受けて、スーパーで普通に売られている輸入牛挽き肉を使うことにしました。 究極を目指すレシピはやれ「ゼラチンを加えればしっとりする」「いや、お麩を……」という具合に材料が増えがち。僕が目指すのは足し算のおいしさでも引き算の美学でもなく、材料ごとの役割を見ながら、レシピを見直すこと。そういうわけで

                                                                                  肉感とやわらかさを両立させた究極のハンバーグの作り方|樋口直哉(TravelingFoodLab.)
                                                                                • 出汁のとり方、もう一度復習〜昆布編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                                  基本のレシピ、出汁のとり方を復習します。出汁とは「水溶性の旨みや香り成分を水分に抽出したもの」です。様々な食材から出汁は抽出できますが、現在の和食で用いる一般的な素材は昆布と鰹節です。 昆布の種類によって味わいが異なる まずは昆布の話から。水1リットルに対して昆布の量は10g(1%)が家庭的な量とされていますが、昆布の種類によって旨み成分の量は大きく変わってきます。 (うま味インフォメーションセンター webページより引用) 単純にグルタミン酸ナトリウム量でいえば関西で好まれる真昆布がダントツ。ただし水出ししたデータでは羅臼昆布がトップです。羅臼昆布にはグルタミン酸やアスパラギン酸以外のアミノ酸が多いので、甘みも強く感じると思います。京都で利尻昆布が好まれるのは「昆布の風味が淡白=昆布臭さがない=上品」だからです。 昆布には種類の他に、等級による分類もあります。葉幅が広く、肉厚のものは1等

                                                                                    出汁のとり方、もう一度復習〜昆布編〜|樋口直哉(TravelingFoodLab.)

                                                                                  新着記事