「格差」とか「貧乏」の問題は社会システムの改変に絡めてよく語られます。でもここにも実は承認の問題が存在しているはずです。30過ぎでバイトとは情けないとか、一人前ではないとか、そういう声が生き辛さを作るものですし、人並みのモノが持ちたいとか、結婚生活を支える金がないからできないとか、そこらへんにも実際に社会的承認が得られない(と考えてしまう)苦しさがあって、それがあればこそ事は重大だと言えるのだと私には思えます。 つまりソーシャルな側面だけでなくメンタルな側面もそこにあるわけで、ただ単に収入が低い人にお金が回れば解決するというものではないということです。ところがこれらの問題をメンタルな面を前に出して語ると、やれ欺瞞だとか格差の維持を肯定しているとか、必要以上に叩く人が多いようにも見えます。 内田樹氏の「格差社会って何だろう」というエントリーは、「格差」とか「貧乏」の問題をメンタルな側面で捉え