テレビ局の映画作り、邦画のセオリー変える 「ルーキーズ」「ごくせん」など、テレビ局製作の映画が好調だ。視聴率競争で培った番組作りの手法で芸術性の追求より「観客の求めるもの」を優先する姿勢が、映画作りのセオリーを大きく変えつつある。 「いわゆる『映画』を作っているつもりはない。僕らが目指すのは良いコンテンツだ」(フジテレビの亀山千広映画事業局長) 亀山氏がテレビから持ち込んだのは「作家性のある良作より、お客さんが見たい映画を作る方が重要」との価値観。監督の芸術性、作家性を重んじる邦画の制作現場を大きく揺さぶった。 「(テレビ局には)たとえ設定や構成に破綻があっても、お客さんに高い満足度を与えるのが優れた脚本だ、という発想がある」(元フジテレビのプロデューサーで、現ワーナー・ブラザース映画の小岩井宏悦ローカル・プロダクション本部長) そのためにスターを出す、派手な海外ロケをするといった「観客の