経済産業省は2006年7月1日、5円で販売できるUHF帯無線ICタグ「響タグ」をコミックの製本時に装着する公開実験を、図書印刷の沼津工場(静岡県)で行った。製本前の背表紙の裏側にICタグを張り付け、それを200℃近くに加熱したのりで本体に張り付けるといった実際の工程の中で、ICタグが破損しないかどうかをチェックした。実験の結果、ICタグの破損はほとんど起こらないことが確認され、コミックへの装着に関する技術的な課題はほぼ解決できる見通しとなった。 無線とじのコミックの場合、製本工程は次のようになる。表紙を本体にのりで張り付け、背表紙側を除く三方を裁断し(沼津工場では6冊単位)、カバーをかけるというものだ。沼津工場ではどの工程も自動化されており、ICタグは途中で高温や衝撃にさらされる。 実験ではどの工程で破損が起こり得るかを調べるため、製本機のコンベア上などにリーダーを設置し、表紙ののり付けの