南京大虐殺や靖国参拝など、中国は歴史認識に関する国際情報戦において、これまで日本を圧倒してきた。その中国が次に狙う標的こそ、本丸の「尖閣諸島」である。国際政治の専門家である浜田和幸・参議院議員は、「日本人の知らぬ間に情報戦は始まっている」と警告する。 * * * 今年6月に北京の清華大学で開催された「世界平和フォーラム」という国際会議に参加したとき、中国側の尖閣諸島に対する並々ならぬ意欲を感じさせる出来事があった。 私は日中関係をテーマにした分科会に、早大元総長の西原春夫氏や新潟県立大学学長の猪口孝氏らとともに参加したが、ここに清華大学現代国際関係研究院副院長の劉江永氏がいて、目を疑うような資料を提示してきた。 彼が見せたのは、1971年8月29日発行の沖縄の地方誌『群星』第1期(沖縄通信社刊)に掲載された伊澤眞伎なる女性の証言文書の写真である。 そこには1891年に尖閣諸島を最初に発見し
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