西川惠子さん 昨年、文化功労者に選ばれた千葉大学名誉教授の西川惠子さんは、「特殊な液体」の構造を自ら開発した装置と手法で明らかにしてきた。東京大学に進学後、博士課程を3カ月で飛び出し、学習院大学へ。助手として在籍すること17年、横浜国立大学教育学部の助教授として転出し、さらに良い研究環境を求めて千葉大学大学院の教授になった。ポジションが上がるにつれ、当時の女性研究者の多くが体験した苦労を味わうことになる。 【写真】研究室コンパに幼い子ども! >>【前編:東大の博士課程を3カ月で飛び出した 女性実験化学者74歳の人生を動かした20代での決断】からの続き * * * ――学習院大学に勤めていたときに結婚されたのですね。お相手はどんな方ですか? 東大佐佐木研(東大の大学院時代に所属していた研究室)の同級生です。彼は修士を終えて、化学会社に就職しました。もとから就職するつもりだったようで、「私が働