北が上になっている普通の地図を、「ノースアップ地図(north up map)」と呼びます。しかし「ノースアップ地図」ではなく、「ヘディングアップ地図(heading up map)」を好む人もいます。これは地図を回して、自分が進む方向(頭が向いている方向)を、上にしたものです。サッカーでヘディングシュートといいますが、それと似たような感じです。今回は地図回しにまつわる「大きな誤解」と「意外な真実」に焦点を合わせます。 地図回しというテーマは、主婦の友社が2001年に翻訳出版した『話を聞かない男、地図が読めない女』が、当時200万部のベストセラーになったのをきっかけにして、本や雑誌やテレビやインターネットなどで、「けんけんごうごう、かんかんがくがく」と論じられてきました。 このコラムは、長年にわたる論争に終止符を打つことができると思うのですが、予想に反して新たな論争を呼び起こすかもしれませ