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ブックマーク / closetothewall.hatenablog.com (95)

  • トーマス・ベルンハルト - ある子供 - Close To The Wall

    ある子供 作者: トーマスベルンハルト,今井敦出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2016/05/20メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見るガイドブック『東欧の想像力』でも近刊予告がされていた「自伝」五部作の第五作が書『ある子供』、82年作。ベルンハルトといえば『消去』を買ったはいいもののずうっと放置してしまっているまま、この自伝的作品を読むことになったけれど、オーストリアへの痛罵などで知られるその過激さはここではそうとうなりを潜めており、八歳程度と思われる子供時代を回想する自伝的小説としてかなり素直に読むことができる作品となっている。 ここに見られるのは、父親が母を捨ててしまったため、母の子への愛がその憎悪に阻まれ、「自然に発露するということがなかった」、という親子関係の微妙な懸隔だ。もめ事ばかり起こす息子に怒って、母が「お前みたいな子が生まれるなんて

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    sphynx 2016/09/02
  • ナーダシュ・ペーテル - ある一族の物語の終わり - Close To The Wall

    ある一族の物語の終わり (東欧の想像力) 作者: ナーダシュペーテル,早稲田みか,簗瀬さやか出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2016/04/30メディア: 単行この商品を含むブログを見る松籟社〈東欧の想像力〉叢書第十三弾は現代ハンガリーを代表する作家、ナーダシュ・ペーテルの初期代表作、1977年作。解説に挙げられている現代ハンガリー文学の代表格のうち、ノーベル賞のケルテース・イムレは今年三月に亡くなり、エステルハージ・ペーテルも先月66歳で亡くなっており、ナーダシュとクラスナホルカイ・ラースローが残った。解説執筆時点ではまだ二人とも存命だったかも知れない。さて、以前からノーベル賞格として名のみ聞こえて作品を読んだことはなかった作家の、はじめて長篇が翻訳刊行されたけれど、これは結構の難物。 1950年頃のハンガリーを舞台にしながら、幼い少年の視点からすべてが書かれているため、何が起こっ

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    sphynx 2016/08/31
  • 石川博品 - メロディ・リリック・アイドル・マジック - Close To The Wall

    メロディ・リリック・アイドル・マジック (ダッシュエックス文庫) 作者: 石川博品,POO出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/07/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (9件) を見る久しぶりに出てすぐの石川博品の新作を読めた(なお一月遅れ)のでざっと書いておきたい。アイドル、というのは意外な方向から来たな、と思ったけれども、読んで見るとまさしく石川博品としか言いようのない、しかしこれまで以上にポップな作品になっていて、既に言われているようにとても入りやすい、そして石川作品としても相当上位という出来になっている。 パンクな抵抗精神と、さまざまなネタを突っ込むコミカルかつ繊細な文体、女性キャラが総じて攻めのセリフを吐きまくるヒロインの魅力などとともに、懸隔のある二人を描くラブコメの手法、親との関係など、これまでの石川作品にもあった要素がそれぞれバランス良く取り込まれた、非常に

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    sphynx 2016/08/21
  • 後藤明生再読 - 短篇「人間の病気」 - Close To The Wall

    人間の病気 後藤明生・電子書籍コレクション (アーリーバード・ブックス) 作者: 後藤明生発売日: 2015/05/18メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る笑い地獄 (1978年) (集英社文庫) 作者: 後藤明生出版社/メーカー: 集英社発売日: 1978/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 「人間はみな同じなんです、だから、人生に笑えない事実なんてなにひとつ存在しやしないんですよ」127P 前にモードを変えて書けるうちに記事を書くと書いたけれども、また状況が変わったので、たぶんかなりこのブログの更新頻度を落とすことになります。思い出したように記事を書くかもとは思いますけど、少なくなる予定。 ということで、これはやっておかないとな、という後藤明生再読企画。今回は初期短篇「人間の病気」。電子書籍版の説明にあるように、「文學界」1967年3月発表。『笑

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    sphynx 2015/10/21
  • 「SF Prologue Wave 2015年10月20日」に創作を掲載していただきました。 - Close To The Wall

    SF Prologue Wave 2015年10月20日」 – SF Prologue Wave 六月にも載せていただいた「SF Prologue Wave」の10/20日公開分にて、わたしの創作童話「ゆうやけ」が寮美千子さんの挿絵とともに掲載いただいています。 これは、児童文学雑誌「ぱろる」に掲載されたもので、元々は和光大学でやっていた寮さん講師の創作授業で書いたものだったりします。元の発表は2001年。大学生の頃です。これはもう14年も前になるのですか。商業誌に載った最初の作品、ということになります。 大学時代に書いていたものはおおむね、シュールなイメージをいかに文章にするか、ということばかりを考えていて、これもそれに加えて、いかに子供にトラウマを与えるか、ということを考えて書きました。作者の童話観のゆがみが見えますね。まあ載った雑誌はまず子供が読まない感じのでしたけれども。ご覧く

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    sphynx 2015/10/21
  • 菅浩江 - 放課後のプレアデス みなとの星宙 - Close To The Wall

    放課後のプレアデス みなとの星宙 作者: 菅浩江:著 GAINAX:原作出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2015/08/01メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見るゆっくり読める時間を待ってたらちょっと遅くなってしまったか。というわけで感想を。 作は篇をそのまま小説化するのではなく、篇では謎めいた人物だった作中の敵役にして最大のキーパーソン、みなと視点で篇を逆側から捉え直すものになっている。篇九話十話を軸にする形でぐるりと裏返してみることで、篇をさらに立体的に膨らませている。 みなと視点での小説、というのが非常に奏功しているのは、文字媒体ならではの丁寧な心理描写を行えるからで、焦点人物も一人なので、この利点を生かして一冊かけてみなとを描き尽くすことで、みなとの心情が非常に切実に感じられる。また、小説は描写と説明が自然に行えるので、篇では一言

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    sphynx 2015/08/23
  • 『放課後のプレアデス』一挙上映&キャストトークショー 感想その他 - Close To The Wall

    一昨日の続き、というわけで。長くなったので結局別記事を立てます。 キャストトークショーの感想 【ぽ・わ~むな夜】「放課後のプレアデス」一挙オールナイト上映会 in シネマート新宿 という至福のひととき - Togetter 蚕録 -桑島法庫台帳-:TVアニメ『放課後のプレアデス』一挙上映&キャストトークショー キャストトークショー編 当日レポート等はこちらですでにまとまっていますね。まとめの方々お疲れ様です。F列ということで私は割合と前の方でしたか、キャスト陣の登場のあと、椅子に座るというので大橋さんなどはそのスカートだとまずいんじゃないとか思ってしまいましたけど、座るかなと思わせて座らない感じでまあそうだよねと。当日の衣装はこちらでわかるかと。藤田さんの紫ドレスが迫力ありましたね。 放課後のプレアデス 一挙上映&トークショー | 立野香菜子 オフィシャルブログ「もぎたてのKanako」P

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    sphynx 2015/08/02
  • 『放課後のプレアデス』一挙上映&キャストトークショー、行ってきました - Close To The Wall

    というわけで、おそらくは人生初のアニメイベントに行ってきました*1。普通に昼か夕方からやるのかなと思ったらオールナイトで朝五時に終了とかひでえスケジュールだと思いましたけれど、あれだけ文章を書いておいて行かない訳にはいかないでしょうと。おれが行かないなんてないだろうと。何様かと。 まあいつもは完全に寝ている時間なので、十分寝てから行っても素晴らしく眠い時間でしたけれども、後半話数を少々ショートスリープを決めた以外はだいたい起きて見てましたし、大画面とエンジン音の低音炸裂ぶりなどかなり楽しく見られました。最終話見てからの全話通観はしてなかったので。全話複数回見ているとはいえ、いろいろ興味深いこともやはりありましたね。 キャストトークショー等の感想その他もすでにツイッターあたりで多数投稿されてますので、まあそっちをみてもらったほうが早いと思いますし、私自身の感想は、今は眠いのと後があるので後日

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    sphynx 2015/08/02
  • 後藤明生再読 短篇「誰?」 - Close To The Wall

    何?―後藤明生作品集 (1970年) 作者: 後藤明生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1970メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見る誰? 後藤明生・電子書籍コレクション (アーリーバード・ブックス) 作者: 後藤明生発売日: 2015/04/28メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る もう出たのが三ヶ月ほど前になる電子書籍便乗企画、これは三つ目の作品集『何?』収録の30ページほどの短篇。リンク先の情報にもある通り、「文学界」1970年二月号発表。 文体の急カーブ 後書きで著者が書いているとおり、初期後藤明生の「文体」の「急カーブ」が始まった作品がこれだ。それまでの逆接でもってつないでいくような長回しの文体から、短く区切っていって疑問符でリズムを整えていく後藤明生らしい文体へと変わっていくのがちょうどこの時点になる。過渡期にあたるこの作品集から、各作品の書き出

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    sphynx 2015/08/02
  • 天体による永遠――『放課後のプレアデス』について - Close To The Wall

    Febri Vol.29 出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2015/06/17メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る『放課後のプレアデス』が最終回を迎えた。日常のほんの小さな一歩と、無限遠の壮大な宇宙スケールという両端をガールミーツボーイのドラマにつなげて、繊細で緻密な作りにおいて描き出した傑作だ。星空への夢、ロマンを根底に据えて、中学生の子供達の足踏みしがちな不安感と、それでも前に進みたいという心情にフォーカスしつつ、魔法使いが空はもとより太陽系、宇宙までを飛び回る自由闊達な爽快感、国立天文台等専門家の監修をもとにした宇宙の背景、そして作品をとりまく世界はポジティブで優しく、力強い。そうそう見ることはできないだろう、素晴らしいジュヴナイルサイエンスファンタジーだ。SF設定を利用はしても縛られない自由さで用いているのも良い。 簡単な紹介は先々月書いているので、そちらを参

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    sphynx 2015/07/22
  • 『がっこうぐらし!』の生存の二つの相 - Close To The Wall

    的にこの手のものは、最後まで見てから言及したいとは思うのだけれど、最近はモードを変えて書けるうちに書いておこうと思います。で、これ。 日常ものと思わせてゾンビもの(というのも語弊があり、実際はミックスしている)だった『がっこうぐらし!』が話題になっているけれども、どうもそのなり方に違和感がある。「日常系」をひっくり返すみたいなサプライズで一挙に視聴者を驚愕に陥れたみたいだけれど、漫画原作が何年も前から出ているので私もそのネタ自体は前から聞いており、一話に驚きは特になかった。丁寧に作っているとは思う。 これをどう成立させるのかはまったく次話を待たないと判断しようもない、と思うほかなかった。なので、一話のサプライズを評価するのもどうも違う。そこはまだ、話のジャンルというか、手続き、段取りをしている段階で、そこを評価されても困ってしまう部分ではないか。 がっこうぐらし! 第2話「おもいで」

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    sphynx 2015/07/22
  • 野間三賞の贈呈式・祝賀会に行って来ました - Close To The Wall

    12月17日、野間文芸賞、野間文芸新人賞、野間児童文芸賞の贈呈式・祝賀会があり、なんの因果か私も参加してきました。畏れ多くも野間賞受賞者笙野頼子さんから招待されたのでした。エッセイや帯文に私らしき人物が出てくる時もありましたけれど、まさか、と。それも帝国ホテルという貧乏人には縁遠い場所で、かなり恐々としながら行きました。 会場にはいると贈呈式が始まり、選者の方や受賞者のスピーチが行われました。笙野さんを見るのはこの時が初めてでしたけれども、案外とイメージ通りという感じがしました。受賞スピーチはこれまた力の入ったもので、何にしてもパワフルなんだな、と。対照的なのが新人賞の松波太郎さんで、いきなり脱ぎだして何かと思ったら、受賞作『LIFE』にちなんで、LIFEと手書きした白Tシャツをスーツの下に着ていたという。体育会系らしいノリがなかなか楽しい人でした。松波さん私の年下とか。 祝賀会に移り、笙

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    sphynx 2014/12/21
  • 幻視社第四〜七号の電子書籍版PDFを販売します - Close To The Wall

    Gumroadにて、幻視社バックナンバーのPDF版を販売開始しました。 以下のURLからどうぞ。価格はそれぞれ350円です。四冊まとめてなら、1300円で、100円値引き。 誤植等は気づいたものは直しています。 2009 幻視社第四号PDF版 2011 幻視社第五号PDF版 2012 幻視社第六号PDF版 2013 幻視社第七号PDF版 幻視社第四-七号PDF版四冊まとめ

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    sphynx 2014/11/29
  • 『北の想像力』ポータルサイト開設 - Close To The Wall

    http://www.geocities.jp/gensisha/north/index.html 上記URLにて、『北の想像力』の特設サイトを開設しました。 概要、目次、執筆者紹介、言及や書評の一覧といった情報の他、岡和田晃による序論全文を公開しております。 さらに関連イベント情報には、私がSF乱学講座で講師を担当した鶴田知也についての講演原稿およびレジュメとその日配布した資料、また東海大学シンポジウムの写真と、当日配布した記念冊子に掲載した原稿三が公開されています。かなりヴォリュームのある原稿量になっておりますので、参考までにごらんください。 私の講演原稿は、書籍に収録した鶴田知也論の口頭発表用バージョンとなってまして、論旨はほぼそのままに、注釈その他をバッサリとカットしたものです。読みやすくはあると思いますけれども、論拠出典がないので、詳細は文を当たってもらうとして、サイトのPD

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    sphynx 2014/11/23
  • 「「戦前日本SF映画小回顧」前夜祭」に行く - Close To The Wall

    戦前日SF映画創世記: ゴジラは何でできているか 作者: 高槻真樹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2014/03/27メディア: 単行この商品を含むブログ (9件) を見る「戦前日SF映画小回顧」前夜祭 『北の想像力』でもご一緒した高槻真樹さんが、『戦前日SF映画創世記』という大変な労作を出されており、その関連イベントとして6/30に開催された表題イベントに行って来ました。 『戦前日SF映画創世記』 『戦前日SF映画創世記』は、ゴジラから始まるとされることの多い日SF映画について、戦前の映像作品を博捜することで、知られざる戦前日SF映画の鉱脈を掘り起こし、ゴジラは始まりではなく、戦前から続く日SF映画のひとつの到達点として見直されるべきだとする非常に野心的な著作です。戦前の日SF映画はなかった、という加納一朗の言葉を、膨大な資料を用いてひっくり返す。そして日

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    sphynx 2014/08/15
  • 現代東欧文学全集5 エリジウムの子供たち ケシ〈ハンガリー〉 - Close To The Wall

    現代東欧文学全集〈第5〉 (1967年) 出版社/メーカー: 恒文社発売日: 1967メディア: ?この商品を含むブログ (2件) を見るhttp://www.amazon.co.jp/dp/B000JAV08M エリジウムの子供たち (東欧の文学) 作者: ケシ・イムレ,桑島カタリン出版社/メーカー: 恒文社発売日: 1967/01メディア: 単行この商品を含むブログを見る第五巻。六冊目なのでおおよそ半分。去年の八月から始めてるのにまだ半分も超えていないとは。ハンガリーの部その三。1967年刊、第九回配。 桑島健一「ケシの人と文学」……3 ケシ 「エリジウムの子供たち」桑島カタリン訳……25 杉浦明平「わたしの作品論」……433 月報 小田善一「黄色い星」 石礼子「あるユダヤ人一家の思い出」 ケシ・イムレ Keszi Imre (1910-1974) ブダペスト大学でハンガリー語と

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    sphynx 2014/08/15
  • 笙野頼子 - 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の - Close To The Wall

    未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の 作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/07/31メディア: 単行この商品を含むブログ (14件) を見る群像に掲載された『未闘病記』の単行化。細かい文言の改訂があり、また病気の記述に関しての正確を期した修正はされているらしいけれども、大きな加筆はないようなので、改めて再読はしてない。内容に関しては以前の記事を参照。 笙野頼子 - 未闘病記 ――膠原病、「混合性結合組織病」の 前篇 - Close to the Wall 笙野頼子 - 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の 後篇 - Close to the Wall ただ、カバーにもあるように、章扉や最後に写真が掲載されており、また、書き下ろしの後書きが追加されている。前後篇のバランスが妙だと思ってたら、症状のせいで一挙掲載ができなかった、ということだったらしい

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    sphynx 2014/08/15
  • 共著『北の想像力(仮)』が刊行予定です - Close To The Wall

    既に文学フリマ会場などでチラシを配布したり、執筆メンバーの一人忍澤勉さんが告知されたりしていますように、 文フリの午後 その三 - 散歩の途中に、ふと思う。 岡和田晃さん編集による北海道SF・文学の評論集『北の想像力(仮)』が北海道の出版社寿郎社から来年四月に刊行予定となっており、私東條慎生も参加しました。 画像(クリックしてオリジナルサイズを参照下さい)を見て頂ければお分かりの通り、総計二千枚A5判七百ページ超という、地域文学の、というかSF評論集としてみても、(たぶん)前代未聞の物量を誇る文字通りの巨大なとなっており、価格も予価七千円という驚愕のしろものです。 ここに私は鶴田知也論「裏切り者と英雄のテーマ ――鶴田知也「コシャマイン記」とその前後」という注釈含めて百枚ほどの原稿(と数百字のブックガイドを九冊分)を書いています。「コシャマイン記」といえば、アイヌの歴史を題材にして、一九

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    sphynx 2014/01/19
  • SF乱学講座2013年10月「忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜」の講師をします - Close To The Wall

    SF乱学講座 コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集 (講談社文芸文庫) 作者: 鶴田知也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/10メディア: 文庫 クリック: 17回この商品を含むブログ (8件) を見る以下の期日、会場において、担当講師を私、岡和田晃氏と共同で、鶴田知也についての発表を行うことになりました。以下、岡和田さんによる紹介文をご覧ください。 タイトル:忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜 講師:東條慎生氏(ライター)、岡和田晃氏(文芸評論家) 課題図書:『コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集』 (講談社文芸文庫) 内容紹介: 鶴田知也(1902〜1988年)は、プロレタリア文学の書き手でありながら、芥川賞を受賞した唯一の作家です。しかし、2009年に講談社文芸文庫から40年ぶりの作品集『コシャマイン記・ベロニカ物語』が出るまで、完

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    sphynx 2013/11/19
  • SF乱学講座「忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜」 - Close To The Wall

    昨日、SF乱学講座にて、鶴田知也についての発表を行いました。 人が来ないんじゃないかなとは思っていましたけれど、用意された部屋にちょうどいい具合におさまる人数という感じで、意外に来てもらえたかな、という印象です。いらっしゃって下さった方々はありがとうございました。意外な方もいらっしゃっていていろいろ驚きもありました。 特に、鶴田知也研究の第一人者の小正路淑泰さん、そして鶴田知也のお孫さんがいらっしゃって下さったのは非常にありがたいことでした。九州からはるばる来られた小正路さんは帰りの電車の時間のため、発表途中で退席されてしまい、始まる前に挨拶をした以外、お話も出来なかったのがたいへん残念でした。お孫さんには祖父の思い出話というか、実家と隣家の話などを聞かせて頂き、いくつかの作品の元ネタらしいことが分かったりして、非常に興味深いものでした。 当日は岡和田さんと二人で話をする、という形で、今度

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    sphynx 2013/11/19