4年ほど前、佐藤信主宰の鷗座公演で、ベルナール=マリ・コルテスの芝居『森の直前の夜』を見た。佐藤の演出は実験的で、役者がひとり舞台中央に立ったまま2時間近く喋りつづけるというものだ。上半身は動かすものの、足は1カ所に立ったままだった。ほとんど朗読劇に近かった。 さて、東大出版会のPR誌『UP』6月号に連載の山口晃「すゞしろ日記」第147回を読む。A5判という小さな判型の雑誌1ページに24コマが描かれている。それを佐藤信流にセリフだけ拾ってみる。 さて前回は * 朝の詩情と 薄れゆく意識を * 余白の美しさや 奔放な線にのせて 表してみた * 読者は どのような感慨を 抱かれたであろう * 自営業者としての 顧客調査―― * 「過去最大級の手抜きぶり」 「あきちゃったのかな」 * もろもろの あたたかい反応 が身にしみる 「アリガタシ」 * 何となれば 特に感想も 頂かぬのが 毎回の ことで