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harutabeに関するsphynxのブックマーク (11)

  • 飢餓権 - 春巻たべた

    あらゆるSFは読めなかったけどラノベは全部読んだ。過去現在未来におけるすべてのラノベを読み尽くした。だからもう何を読んでも二回目だ。何を見ても同じに見える。その俺様に向かっていまさら探偵科インケスタだの情報科インフォルマだの並べられても乾いた笑いすら出ない。有り体に言えば、俺は誠実に消費していない。俺は老いた。諦念と冷笑に身を鎧って、ロマの吐息に耳を塞いで、さりとて世を捨てるだけの潔癖も無く、未練がましく読みもしないを買い続けている。男やもめに蛆が湧く、というのはすこしも修辞ではない。男やもめには具体的物理的に蛆が湧く。それと同じくらいに、ツンデレでもなければ反語でもなく、照れ隠しでもなければ修辞でもなく、文字通りの意味で、俺はもはや物語を愛していない。だから、俺の部屋の万年床を返せば畳がカビて腐っているし、部屋の一角には開いてもいないが層を成している。こんなふうに。  ※以下に挙げる

  • HOW DO YOU DO? - 春巻たべた

    「想定外」は工学では最も重い罪、と書いていた人がいた。工学屋が何を想定して何を想定しなかったかは想像の埒外だが、原子力発電計画を総体として見れば、無論ひととおりのことは想定されていたに決まっている。リスクファクターとしての地震も弾道ミサイルも、帰結としてのシビア・アクシデントも、ひととおり想定されていたから、原発は福島に作られた。想定されていたから、東京に原発は作られなかった。小学生にもわかるこの理屈を、今の今まで誰一人口にしないのは、驚くべきことだと思う。 ただ、ここから「つまり東京ならダメで福島ならいいのだ」、とやるのは短絡で、まあ半分は正しいのだが、悪意のある読み方ではある。つまり、「東京を失えば福島は困る」は真だが、「福島を失っても東京が困らない」は真ではない。重大事故の可能性も織り込んだ上で、なるべく送電の便がよく、なるべく人口が少ない、海岸沿いの地点を探したら、そのそのせめぎあ

  • わたしは愛をジャギに聴く - 春巻たべた

    ロリコンに必要なのは、幼女ではなく友人である。「このロリコン野郎」とバカにしてくれる友人(非ロリコン)がいれば、人生は上々だ。       ――COMIC LO 2006年4月号 Vol.25 「おつかれー」「おっつかれー」「ただいまんこー」「よろちんこー」「まんこー」「まんこまんこー」「うんこー」「ドルジやめちゃったね」「また判官贔屓かよウンコカスが」「ドルジは千の風になってモンゴルの枯野を駆け巡っています」「相撲界はドルジには狭すぎたんです」「相撲をdisってドルジの味方気取りって脳味噌腐ってるよね」「死ねばいいのにね」「お前等だって相撲なんて見てやしなかったじゃねえか偉そうに」「いや、見ないっすわデブの裸とか」「つーかドルジのニュースはスポーツ枠でやれと」「お前等相撲舐めてんの?立ち技最強だよ?」「マケボノは相撲にひどいことしたよね」「よしわかった、四十八手全部言ってみろ」「松葉崩し

  • 選ばなくてよいはずのものを選ぶこと - 春巻たべた

    昼間の日差しには往生するし、オフィスの冷房にも難儀するけれど、日が長いことだけはありがたい。普段より一時間遅れて、ほかのママさんたちは既に粗方はけてしまったのか、すれ違う人もない道だけれど、そんな時間になってもまだ日が残っていて、少しだけ気が楽だ。とっぷり暮れた冬の日に保育園までの道を歩くときの罪悪感ったらない。 保育園に着くと、息子は園庭で遊んでいるという。呼びにいこうとする保父さんを制して、少し我が子を見物させていただく。コンクリートの縁側に出て園庭を見やると、息子は園庭の隅で、ひとりプラスチックのバットを握り、黙々と素振りを繰り返していた。 バットこそ子供用の玩具だが、それを構えた姿はなかなか堂に入っている。無論贔屓目もあろうが、あの年頃の子供にありがちな、闇雲に体ごと振り回すようなところはまったくない。前足の踵を浮かせて半身に構え、ゆっくりと腰を回転させながら重心を前に移してゆき、

  • 俺の閃光がインスペクター繚乱ガールズ - 春巻たべた

    なんかもうイライラすんだよお綺麗すぎて。萌え豚相手の商売だと思って舐めやがってボンクラどもが。テクニックをいくら積み上げてもグルーヴは宿らねえんだよ!それなのになんか人生イージーモードな糞妹が超絶作画のハイデフでわけのわからんお綺麗な悩みとか吐露し始めるわけじゃないですか。そこでまたぶち切れですよ。そこでまたぶち切れですよ!今日びオタの生き辛さなんて流行んねーんですよ。周囲の無理解とか!友達が作れないとか!そういうシリアスな悩みを!生き辛さを!お前等みたいな人生イージーモードな連中に軽々しく!軽々しく消費されちゃったら!だれにでもある小さな悩みだけどでも勇気を出して一歩踏み出してきっと何もかもうまくいくからみたいな!そういうお綺麗な作劇手法で消費されちゃったら!僕はねえ、ぼかあねえ、もうオタがどうこうとかそういうのは今更できないわけですよ・・・。もう僕は空しい期待を抱くのは止めたんですよ。

  • 言葉を交わすたび言葉は僕の手から零れ落ちてゆくけれどそれでも僕が言葉に耳を傾けることを止めないのは - 春巻たべた

  • 幻想強度(モンティ・イリュージョン) - 春巻たべた

    魔法使いの夜だけを楽しみに生きてきました。夏が終わっても僕には魔法使いの夜がある、少年の季節が終わり蝉が落ち太陽が枯れ恋人たちの季節がやってきて街にマフラーとコートと手袋が溢れても僕には魔法使いの夜がある、坂の上のお屋敷には二人の魔女が住んでいる、それだけを恃みに日々の苦役をサバイブしてきましたが、無慈悲にも発売は延期、僕は自失して顔を覆うばかり。 けいおん!が終わる。終わりつつある。あまりに面映くて僕はもう女子高生を直視できない。女子高生だけが現在を生きるからだ。子供たちは未来を生き、老人たちは過去に生きる。過去と未来がバランスするその一点のみを現在と呼ぶ。ウッドストック。セカンド・サマー・オブ・ラヴ。僕にあるのは「かつて現在であった時間」だけだ。女子高生にとってはnow&hereがそのまま現在になる。女子高生に降る時間こそを現在と呼ぶからだ。女子高生ならざる僕には手の届かない特異点を、

  • 柚子 - 春巻たべた

    では明後日にまた参りますからね、良いですね先生、よろしく頼みましたよ、玄関先で見送る私にそう何度も念を押し、ようやく加藤は帰っていった。やっとのことで邪魔者を追い返した私は、元通り文机*1に座り、さて、と呟いて、茫漠と庭を眺めた。ここ数日降り続いた梅雨の長雨の、僅か*2な晴れ間のことである。 加藤は私が目下世話になっている雑誌、「奇拔讀物」の編集である。誌名から大方察せられるとは思うが、紳士ならば眉をひそめて近づかぬ類*3のいかがわしい雑誌であるから、御存知ないのも無理は無い。私はこうした雑誌のいくつかに雑文を書き散らかして暮らしている。特段筆に覚えがあるわけではないのだが、毎日のように新しい雑誌が世に出る昨今、どこも書き手には事欠いているらしく、私のような素人でも、どうにかしのげるくらいの実入りにはなった。ちなみに私が先号の「奇拔讀物」に寄せたのは、「犬と同衾せし令夫人」なる記事である。

  • 母への手紙 - 春巻たべた

    前略 母上様留守を狙って僕の部屋に押し入っては僕のフィギュアを盗み出して居間に飾るのまでは百歩譲って許すとしても、セイバーさんのアホ毛をハサミで切断するのはいくらなんでもひどくないですか。「不良品かと思って」ってあなた・・・不良品って・・・ちくしょう・・・

  • ブエノスアイレス午前零時 - 春巻たべた

    物語について語ることは優劣を語ることだ。しかし、ならば如何なる尺度をもってして物語の優劣を量り得るのか、という問いを立ててしまったが最後、容易に無限後退に囚われてしまう。曰く、唯一絶対の客観尺度は存在しない。曰く、個々の優劣は個別無数の軸上の相対位置に過ぎない。それらはおそらく真実なのだろうし、そうした後退が誠実たらんとする欲求の発露でもあることも理解するけれども、今の私はそうした後ろ向きの誠実さに意味を見出すことに困難を感じている。何も特段物語に限らずとも、客観尺度が存在しないのは山川草木何だって同じだし、そうして目的語になにを代入してもひとしく機能するようなユニバーサルな言葉が一体何を語りうるというのか、と思ってしまう。私はいま物語について、他の何物でもなく「物語」について語ろうとしているのだし、ならば物語に関してのみ意味を持つ言葉に到達しない後退は、誠実よりむしろ怯懦と呼ぶべきだろう

  • 愛していると言ってくれ - 春巻たべた

    もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら作者: 岩崎夏海出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2009/12/04メディア: 単行購入: 46人 クリック: 1,027回この商品を含むブログ (148件) を見る※重大なネタバレを含みます まず、同名のエントリから引用。 その瞬間、一筋の電光がみなみちゃんの身体を貫いた。 その言葉は、一つの啓示となってみなみちゃんの心に突き刺さる。心を裏返されたような気持ちになり、呆然と立ちつくす。身体がブルブルと震え、その瞳からは大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。鼻の奥がつんとして、喉からは嗚咽がもれる。「やるしか……やるしかないのだ!」 みなみちゃんはそう決意する。そして自らの裡に確認したひとかけらの真摯さとドラッカーのを味方に、一人のマネージャーとして――それは真の意味のマネージャーとして――野球部のマネジメン

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