国が自転車専用レーンの整備モデル事業に指定した東京都江東区の亀戸地区で、沿道住民の反対のため、事実上、事業が頓挫している。自転車専用レーンは、事故防止や自転車利用促進による地球温暖化対策として期待されているが、住民の反対などで整備が難航するケースが多発しており、事業の進め方についての見直しが迫られている。 (原昌志) このモデル事業は、JR亀戸駅付近の京葉道路(国道14号)の一・二キロで、片側四車線の車線をそれぞれ一車線ずつ減らし、幅約二メートルの自転車専用レーンを設置する計画。二〇〇八年一月に国土交通省が事業指定した。これまでに六千万円を投じた。同年三月に駅近くの四百メートルの区間が開通したが、残りの八百メートルは、着手のめどさえ立っていない。当初は〇九年三月までに完成する予定だった。 国交省東京国道事務所によると、事業前に住民説明会を開くなどしたが、商店主らから「荷さばきや店舗利用者の