なぜ政府の経済対策はピントがズレているのか? 〈これまで政府が行う経済対策というのは、公共事業や助成金など、企業に対する支援が中心だった。こうした支援策は、製造業の輸出とそれに伴う設備投資によって経済を成長させる「輸出主導型経済」の時代にはうまく作用した。 ところが、今の日本は消費で経済を動かす「消費主導型経済」にシフトしており、従来型の経済対策は効果を発揮しにくい。 日本の経済構造が根本的に変化しているにもかかわらず、その現実が政府関係者に共有されておらず、結果として、立案される経済対策の多くがピントのズレたものとなっているのである〉 加谷珪一氏 安倍政権は、「経済政策の成果」を誇り、長期にわたって政権運営を続けてきた。とりわけアベノミクスは、大規模金融緩和で輸出企業に有利な「円安」を誘導し、大企業(輸出企業)中心の「財界」の支持も得てきた。ところが、そもそも「日本は『貿易立国』だ」とい
箕輪厚介氏 ©文藝春秋 沈黙から一転、数百件のリツイートと“トラップ”投稿 報道後、箕輪氏はそれまで毎日複数回行っていたSNSへの投稿を止め、報道に対して沈黙を守っていた。しかし5月19日、自身が編集したという堀江貴文氏の新著「東京改造計画」(NewsPicks Book、幻冬舎刊)のプロモーションを突如開始。「東京改造計画」に関するツイートを300件近くリツイートした。 箕輪氏が投稿したプロモーション。投稿には報道について言及しない箕輪氏に対して多くのコメントもついていた しかしそんななか、“謎めいた呟き”が投稿された。 「箕輪さんはプロモーションリツイートに紛れこませるように、突如《トラップ。よろしくお願いします。》という呟きを投稿しました。おそらく自分のファンが集うオンラインサロン『箕輪編集室』の会員に向けたメッセージだったのでしょう。リプライでは《やはりハニートラップだったんですね
5月18日、ソフトバンクグループ(SBG)は2020年3月期決算を発表した。本業のもうけを示す営業損益は1兆3646億円の赤字で、純損益も9615億円の赤字。いずれも国内企業では史上最大規模の大赤字である。 だが、当の孫氏は全く動じていないかのように見える。決算発表直後には自身のツイッターにこう投稿した。 〈防護服(100万着)、フェイスシールド(80万個)、ゴーグル(23万個)、一般サージカルマスク、の調達完了。〉(5月20日) 〈新たに防護服に加え「アイソレーションガウン」1000万着調達できました。〉(5月25日) 孫氏は3月末以降、新型コロナウイルスに関する投稿を続け、医療物資の確保に熱中している。1兆円を超える大赤字を発表した直後というのに、防護服やマスクを提供する余裕など本当にあるのだろうか。 「10兆円ファンド」の相次ぐ失敗 SBGをここまで大きくした要因の一つに、孫正義の投
アイドルグループ「NEWS」手越祐也(32)が緊急事態宣言下に女性らと飲み会を開いていたという「週刊文春」と「文春オンライン」の2度の報道を受け、5月26日(火)、ジャニーズ事務所は公式ホームページで手越のすべての芸能活動自粛を発表した。また27日に放送された手越と増田貴久(33)がレギュラーを務める「テゴマスのらじお」(MBSラジオ)には、グループのメンバー・小山慶一郎(36)と加藤シゲアキ(32)も急遽出演し、手越の行動を謝罪した。 5月23日未明、六本木に現れた手越祐也 ©文藝春秋 NEWSメンバーのフォローも…… 「ラジオの中で、増田は『手越とはNEWSのメンバーとしてデビューする前から一緒に歌ってきてますし、いろいろあって、NEWSが4人になるときも、2人で話してきたし、いろんなことを一緒に乗り越えてきました。なので本当に今は悔しい気持ちでいっぱいです』と述べ、加藤は『厳しい言葉
2019年10月、実姉が勤務していたタピオカ店のオーナー夫妻に対し、《弁護士たてて、法的処理、いくらでもできるからこれからの出方次第でこっちも事務所総出でやりますね。》《いい年こいたばばあ》などと恫喝めいたダイレクトメッセージを送っていたことが判明し、ネットを中心に大炎上した木下の“タピオカ騒動”から半年あまりが過ぎた。 所属事務所は騒動の1カ月後に活動自粛を発表。「木下優樹菜本人としましては、自身の軽率な言動により、相手の方、関係者の皆様、及びファンの皆様にご迷惑をおかけしたことを深く反省をしており、引き続き相手の方に対して、誠心誠意対応していく所存でございます」(2019年11月18日)として、木下自身のコメントも発表された。 「この度は、私の軽率な発言により相手の方、関係者の方々、ファンの皆様にご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんでした。自らの言動を深く反省し、当面の間、芸能活動
安倍政権がコロナ不況への緊急経済対策として打ち出した「持続化給付金」。約2兆3000億円の予算がついたこの事業を経産省から委託された一般社団法人が、実体のない“幽霊法人”だったことが「週刊文春」の取材で分かった。社団法人の代表理事が「週刊文春」の取材に対し、「何も活動がない」と認めた。 持続化給付金事業は、昨年より収入が減った中小企業等の法人に最大200万円、フリーランスを含む個人事業者に最大100万円を上限に現金を支給する制度だが、入金が遅れるなどトラブルが相次いでいる。 担当する中小企業庁のホームページによれば、同事業を受注したのは「一般社団法人サービスデザイン推進協議会(以下、「サービス協議会」)」で、アベノマスクの予算を300億円も上回る769億円で契約している。 登記簿に記載されている所在地は、東京・築地にある9階建てのオフィスビルだ。記者が実際に訪ねてみると、確かにエントランス
冬になるとトイレが近くなる。電車に乗る前に、念の為と思ってトイレに行っても寒風吹きすさぶホームで電車を待っているうちにまた催してきてしまい、もう一度トイレに行くかそれとも我慢して電車に乗るか葛藤する……。そんな経験、きっと多くの人があるに違いない。今年はホームで寒風に耐えるほどのことはない暖冬ではあるが、冬場のトイレが悩みどころなのは事実であろう。 中央線の4号車が妙に混んでいる…… で、そんなことを考えながらいつも使っているJR中央線に乗った。すると、なんだか4号車のあたりが妙に混んでいるのだ。平日の昼過ぎ、普段ならばとりたてて混み合う時間でもないのに、4号車の高尾寄りが混んでいる。いったいこれはなんだろうと思ってよく見てみると、普通ならば3人がけの座席があるはずの車両の端っこに見慣れぬものがある。どうやら、トイレのようだ。
ホントなのかとツッコみたくなる話だったが、品川駅の京浜東北線のりばに立ってみたら、たしかに大船行と大宮行がそれぞれ対面のホームから交互に出発してゆく。「大」の文字が共通しているから首都圏の地理に不案内で乗りなれていない人だと、ついうっかり乗り間違えてしまうのもわからなくはない。そして、大宮駅と大船駅でいえば、大船駅は実にナゾの多い駅なのである。 大宮駅だったら新幹線も停まるし埼玉県を代表するターミナルだから地方出身者でもわかるだろう。ただ大船駅となるとそうはいかない。京浜東北線の行き先、すなわち終着駅であることくらいしかわからない。東海道線の駅のひとつだといっても、例えば藤沢とか小田原とかを目指すときにはウトウトしているうちに通り過ぎてしまうから、大船駅の存在を感じることもない。それでいて、京浜東北線に乗るときに決まって目にする駅名なのだから気になってしまうのだ。 というわけで、今回は大船
産経のハイヤーを降りて自宅に入る黒川氏 ©文藝春秋 また、5月13日にも同様に黒川氏はA記者宅に向かい、深夜までマージャンをしていた。 産経関係者の証言によれば、黒川氏は昔から、複数のメディアの記者と賭けマージャンに興じており、最近も続けていたという。その際には各社がハイヤーを用意するのが通例だった。 マージャンは密閉空間で4人が密集し、密接な距離で卓を囲む「3密」の典型で、東京都も雀荘に休業を要請している。また、少額でも賭博罪に該当する。 さらに、国家公務員倫理規程上も問題がある。人事院の見解は以下の通りだ。 「国家公務員が、会社の利益を目的とする人物(記者)から、社会通念上相当と認められる程度をこえて、接待や財産上の利益供与を受けている場合、国家公務員倫理規程に抵触するおそれがあります。そもそも賭けマージャンは刑法犯なので、そういう人物がいれば倫理法以前の問題。国家公務員法の98条(法
広河氏の問題をめぐっては現在、同氏が社長を務めた「デイズジャパン」に被害女性たちが損害賠償を求めている。しかし、同社は請求に応じ切れないとし、裁判所で破産手続きが進んでいる。 そうしたなか、広河氏が私財を投じ、個人的な思惑でつくった団体が活動体制を固めていることに、同氏の性暴力に遭った女性は「被害の訴えを無視するものだ」と憤っている。 広河氏が「人権を守る」ために設立 問題の団体は、一般財団法人「日本フォトジャーナリズム協会」。 広河氏が2018年11月に設立した。同氏による計9人の女性に対する性暴力・セクハラを「週刊文春」(2019年1月3・10日号、2月7日号)が最初に報じる前月のことだった。 法人登記によると、団体の目的は「『人権』や『知る権利』を守り、援助を必要としている人々へつながる情報等を提供すること」。代表理事には広河氏が就任。広河氏の妻(大手出版社勤務)や、旧知の「デイズジ
政府の新型コロナウィルス感染症対策の綻びが著しい。 4月7日の緊急事態宣言以降、宣言そのものが“引き金”となって都会から地方に移動する人の流れが加速し、無症状や軽症の感染者を“輸出”する悪循環が広がった。背景には、経済の悪化に拘泥して危機意識の薄い国の姿勢も影を落とす。政府内には緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大する方針が急浮上したが、このままゴールデンウィークに突入すれば、地方から東京や大阪に感染者が逆流して大流行――そんな最悪のシナリオが現実味を帯びてきた。 鈴木直道知事の“苛立ち” 北海道は15日、空の玄関口である新千歳空港で国のサーモグラフィーを借り出し来道した乗客の体温計測に乗り出した。那覇空港でも沖縄県が到着客の体温測定を開始している。鈴木直道・北海道知事は16日、ツイッターに苛立ちを交えてこう投稿した。
A子さんはエイベックス退社後に松浦氏と親交を深め、一時期は「毎週のように松浦さんと大麻を吸っていました」という。ライターであるA子さんは出版社の依頼を受け、2016年12月から松浦氏の自伝本執筆のために密着取材をスタートさせた。 「気を抜いた時にしか出ない本音もあるだろうからと、できる限りボイスレコーダーを回し続けました。お酒を飲んでいる場でも、遊んでいる場でも、そして時には大麻を吸っている場でも」 記録されたのは、40時間に及ぶ松浦氏の肉声がおさめられた音声データや、松浦氏とA子さんによるLINEのやりとり、膨大な数の画像データ。そこには松浦氏にこれまでつきまとっていた”薬物使用”をほのめかす記録が残されていた。 (第1部・第2部はこちら) ※音声動画は最後のページで公開 ◆ 大麻はA子さんの日常に馴染んでいった。そしてエイベックス所属のアーティストの周辺にも、違法薬物が当たり前のように
新型コロナ下でメジャーになった「画面分割」 安倍首相が公開した動画は、画面の左側に弾き語りをする星野源が配置され、右側には安倍首相本人が自宅でくつろぐ様子が映し出されている。こういった画面を分割してそれぞれ別のものを映す手法を画面分割という。 この技法は、ソーシャル・ディスタンシングが叫ばれるここ最近、必要に迫られてかよく見るようになったが、映画史の中ではかならずしもメジャーな手法ではない。その理由のひとつは、分割された二つの画面から作り出される意味が、手がかりなしでは伝わりにくいからだ。 映画史上で画面分割が使われた最初期の事例である『アメリカ消防夫の生活』(1903年)の冒頭場面を例に説明しよう。画面の右上丸枠の中に配置された女性が火事に見舞われ、後に画面の左側に配置された消防夫によって救出されることになる。だが、この二つの時空間の関係は不明瞭だ。 『アメリカ消防夫の生活』(1903年
岡山から西に向かう山陽本線の列車は、ほとんどが糸崎止まりになっている。そのひとつ先の三原駅まで行く列車もあるが、頑張っても三原まで。つまり、糸崎駅(と三原駅)が鉄壁のごとく立ちはだかって、まるで広島行きの関所のよう。青春18きっぷで山陽本線を乗り通す人にもすっかりおなじみだろう。三原駅は新幹線も乗り入れるから聞いたことはあるし、糸崎のひとつ手前の尾道駅は大林宣彦監督の尾道三部作でおなじみだ。そんな有名な三原・尾道を露払いと太刀持ちとして従える山陽本線岡山~広島間の“終着駅”糸崎、さぞかし横綱級の立派な駅なのでしょうね……。 今回の路線図。岡山から西に向かう山陽本線はほとんどが糸崎止まり。糸崎駅は広島県三原市にある。糸崎の手前が尾道駅。ひとつ先が三原駅だ さっそく糸崎駅に到着。何がある? というわけで、実際に訪れた。岡山から在来線で行くのが正しいような気もするが、新幹線が福山駅まで連れて行っ
昭和平成を駆け抜けた偉大なコメディアンが亡くなりました。新型コロナウィルスによる志村けんの死は、多くの日本人にとって初めて亡くなった方の「顔」が見えた瞬間だったかもしれない。数字より明確に恐怖と現実を知らしめた、著名人の早すぎる死でした。 SNSは個々人が「小さなお葬式を」あげる場に 「悲しい」「もっとコント見たかった」「生き返って」……タイムラインを埋め尽くす、志村けんへの哀悼の言葉。ここまでの人気者であれば「送る会」などでファンにお別れの時間を設けるのが通常でしょうが、それすらも叶わず。せめて……と、SNSは個々人にとって「小さなお葬式」をあげる場所となりました。 「死」とは生きている人間のためにある概念なんだとつくづく思います。お葬式はその人がいなくなったことを残された人間たちが理解し受け入れるのに必要な儀式。誰かが亡くなった時、「死」はとっくに本人からは離れている。ドリフや志村けん
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