CO2の排出量が多いことから嫌われモノになりがちな「石炭」。けれど、限りある資源を有効に活用していくためには、今ある資源をかしこく使うことが重要です。そこで考えられている方法のひとつが、石炭から「水素」を生み出すプロジェクト。石炭から次世代クリーンエネルギーとして注目される水素をつくるとは、はたしてどんな取り組みなのでしょうか? 利用されていないエネルギー、「褐炭」とは? 水素の材料として考えられているのは、「褐炭(かったん)」です。 「褐炭」とは、水分や不純物の多い石炭のことです。いわば“低品質な石炭”なのですが、世界で採取できる可能性のある石炭の埋蔵量(可採埋蔵量)10,350億トンのうち、別の低品質石炭と合わせて約3分の1を占めます。 品質が低いため価格はとても安いのですが、問題は、「発熱量」つまり燃やした時に発生する熱の量が低く、さらに乾燥すると自然発火する危険性がともなうこと。そ
