理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長(52)が5日、センター内で自殺を図ったことが分かった。兵庫県警が死亡を確認した。理研によると秘書の机の上に遺書のようなものが置かれていた。 県警によると、笹井氏はセンターの研究棟の階段の手すりに、ひも状のものをかけて、首をつっていた。午前9時すぎに110番があったという。 笹井氏は新たな万能細胞とされたSTAP細胞の論文を執筆した小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の指導役。今年1月に理研が成果を発表した記者会見にも同席しており、論文疑惑が発覚した後も、細胞が存在する可能性を強調していた。 STAP論文は2014年1月30日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。画像が不自然との指摘を受けて理研が調査し、同4月、捏造(ねつぞう)と改ざんの不正を認定。小保方氏は不服申し立てをし、「STAP細胞はある」と記者会見で主張