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ブックマーク / sai-zen-sen.jp (6)

  • 筒井康隆『ビアンカ・オーバースタディ』あとがき Illustration/いとうのいぢ | 最前線

    わたしは知っている。わたしがこの高校でいちばん美しい、いちばん綺麗な女の子だということを――。筒井康隆×いとうのいぢ 文学界の巨人・筒井康隆の最新作は気のライトノベル!文学史上の一大事件を読撃せよ。 ながらくお待たせした。 この「ビアンカ・オーバースタディ」は最初「ファウスト」用に三分の一を渡してから二年も経ってからやっと出た。これは編集者の太田が悪い。 さらに次の三分の一を渡してから『ファウスト」が出るまでに二年かかった。太田が悪い。 最後の部分を渡してから、これはいとうのいぢの絵を待つために一年足らずの時間が経った。太田が悪い。 このにはふたつの読みかたがある。通常のラノベとして読むエンタメの読みかた、そしてメタラノベとして読む文学的読みかたである。どちらでもお好みの読みかたで読んでもらってもよいが、できれば両方の読みかたで読んでいただければありがたい。太田が悪い。 別にエラソーに

    筒井康隆『ビアンカ・オーバースタディ』あとがき Illustration/いとうのいぢ | 最前線
  • 月の珊瑚

    「空に水。水に空。月の空には砕け散った海がある」 遠い未来の地球と月を舞台に歌い上げられる極上のSFラブストーリー。当代きってのストーリーテラー、奈須きのこが紡いだもっともリリカルな一篇である星海社朗読館シリーズ『月の珊瑚』を、あの『真月譚 月姫』の佐々木少年の手により満を持してコミカライズ。 著者 佐々木少年 漫画家、イラストレーター。コミカライズ作品『真月譚 月姫』が各方面から絶賛される。現在、最も熱中している趣味はロードバイク。 作者のTwitterアカウント #月の珊瑚 原作 奈須きのこ ゲームシナリオライター・小説家。ノーツ所属。シナリオを手がけた主なゲームに『月姫』『Fate/stay night』『魔法使いの夜』など。小説作品には『空の境界』『DDD』などがある。 オフィシャルサイト : http://www.remus.dti.ne.jp/~takeucto/ ブログ :

    月の珊瑚
  • 『レッドドラゴン』 | 最前線

    すべては、最高のフィクションのために。 『レッドドラゴン』――それは五人が織りなす、六夜の奇跡。 最高のフィクションを生み出すことを目的として、TRPG(Table-Talk Role PlayingGame)のルールをベースに当代きっての作家たちが集い、真剣勝負のセッションを繰り広げるーーそれが、『レッドドラゴン』が目指すRPF(Role Playing Fiction)の世界です。 シナリオを担当し、Fiction Masterとして物語を設計するのはグループSNE出身の三田誠。そして、物語の創造者たるプレイヤーとして名乗りを上げたのは、虚淵玄、奈須きのこ、紅玉いづき、しまどりる、成田良悟の五人。この五人が織りなす、六夜のセッションのためだけに一から設計された完全ワンオフのルールシステムは、三田誠ならびにTRPG界にこの人ありと謳われる三輪清宗、小太刀右京の手によるものです。そして、音

    『レッドドラゴン』 | 最前線
  • これが「わかる」人ならば、すぐに友達になれると思うもの(虚淵 玄) -『最前線セレクションズ』 | 最前線

    ここから文です。 取り敢えず耳元でサイバーパンクと囁かれるだけで脳味噌がキャッキャウフフのお花畑になってしまう私だけれども、それでも「ニューロマンサー」を面白いと思えるようになるまでは間を置いて三回ばかり読み直す必要があった。SF作品としての文学的価値なんていうものは私個人にとってどうでもいい話であって、やっぱウォルター・ジョン・ウィリアムズ程度のヌルさが丁度いい湯加減なんだけれども、今となっては古でしか手に入らないってのが悲しい限り。 ジャパニメーションの最高傑作のひとつとして人々の記憶に焼き付いてしかるべき作品だと思うのだが、邦における認知度があまりに低すぎるってのが納得いかぬ。もうちょっと広報や営業に力入れてくれても良かったんじゃぁ……と悔やまれてならない。公式サイトも未だに作りかけで放置って、どういうことさ1? でもブルーレイ版がけっこうリーズナブルな価格帯で出回っていること

    これが「わかる」人ならば、すぐに友達になれると思うもの(虚淵 玄) -『最前線セレクションズ』 | 最前線
  • 虚淵 玄『金の瞳と鉄の剣』第二回 Illustration/高河ゆん | 最前線

    竜と剣、そして目くるめく魔法の世界。ファンタジーの王道中の王道に颯爽と挑むスーパータッグ、虚淵玄×高河ゆん! 2010年、ファンタジーの歴史に新たな一章が刻まれる……。最新&最高の“バディもの”がここに! 追っ手の足音と話し声は次第に遠ざかり、やがて木立(こだち)の彼方(かなた)にまぎれて消えていった。 それでもタウは大事を取って、息を殺し、全身を強張(こわば)らせたまま身じろぎひとつせず辛抱(しんぼう)を通す。 「――もう大丈夫(だいじょうぶ)。動いても構わないよ」 すぐ隣(となり)にある立ち枯れた古木がそう呟(つぶや)き、ぐにゃりと歪(ゆが)んで人間の姿を取り戻した。 幻影の魔法を解除したキアに倣(なら)って、タウもまた大きく息を吐(は)きながら身体の力を抜き、傍(かたわ)らの大木に寄りかかる。ついさっき通り過ぎていった兵士たちには、タウの姿もまた何の変哲もない灌木(かんぼく)に見えて

    虚淵 玄『金の瞳と鉄の剣』第二回 Illustration/高河ゆん | 最前線
  • 乙一『ベッドタイム・ストーリー』 Illustration/釣巻和 | 最前線

    子どものころ、眠りにつくとき、母がベッドのそばに腰かけて、おとぎ話をしてくれた。 今は、椎名(しいな)が僕の横で、ベッドタイム・ストーリーを語ってくれる。 彼女の声に耳をかたむけて、僕は、身をゆだねる。 彼女の声を、どこまでも持っていく。 どこまでも、どこまでも……。 夜のむこうまで……。 彼女の声を……。 椎名というのは苗字(みょうじ)で、名前は、アカリという。趣味は物語をつくって小説にすること。それと、占星術だ。といっても、彼女の書いた小説を読んだことはないし、占ってもらったことも一度だってない。彼女は大学の一年後輩である。椎名と僕は、ある【土曜日】に知り合って、話をするようになり、学でいっしょにご飯をべ、帰り道をならんであるくようになった。その椎名が、ここ最近、僕が眠れないとき、枕元でベッドタイム・ストーリーを聞かせてくれる。内容は、おとぎ話というよりも、宇宙に関するほら話だ。

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