朝鮮半島情勢が緊迫化している。北朝鮮による核兵器、および弾道ミサイル開発が進行し、日本を含めた関係国にとって、同国の脅威が新たな段階に入ったことは否定できない。深刻な事態である。ただ、2017年3月から4月にかけての日本において、北朝鮮の行動と同程度か、おそらくそれ以上に議論、さらにいえば懸念の対象になっているのは米トランプ政権の出方だといえる。北朝鮮に対する先制攻撃に米国が踏み切るか否かである。その背景にあるのは、「巻き込まれ」への懸念である。 日本ではしばらく前まで、朝鮮半島や尖閣諸島を念頭に、有事の際に米国が本当に日本を支援してくれるのかという、「見捨てられ」の懸念が注目されていた。しかし、ここにきて「巻き込まれ」に急旋回しているようである。この2種類の懸念は、同じコインの表裏であり、どちらかではなく、常に双方を同時に考える必要がある。 現下の北朝鮮危機と、それに関する日本における議
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