戦後に原発がどのように日本に導入されて、そこに正力松太郎とCIA と…がいかにからんでいくか、というのを米公文書館で公開されたCIA文書から読み解くという、かなりマニアックな本。 そして、とても面白かった。 正力松太郎という人をあまり詳しく知らなかったが、これを読むと実はその人となりから分かってしまうヨ。もちろん、全てではないが、この本の素晴らしいところは正力の人物が立体的に描かれているところだ。歴史上の人物としてではなく、血の通った、感情を持つ人として感じられるところが素晴らしいと思う。 戦後すぐの昭和20~30年代に政治は、コネと金だった。さまざまな活動に対して道筋が整備されていないから、政治家(国家のお財布のひもを握っている)とコネのある右翼やら左翼やらが仲介に入って黒幕的働きをすることでいろいろ動かしていた。その際にお金がピンはねされたり、政治資金になったりとするわけだ。 コネは戦