「科学的知見に関するマスコミ報道には,十分に注意が必要」といった主旨のことはこの欄で明示的あるいは非明示的に言及してきたが,「メタ情報・報道」に関しても同じことを言うしかないので,かなり疲れるが,社会的に問題なので・・・。 読売新聞が「右脳・左脳、ゲーム脳・・・脳科学の「神話」ご注意」というネット記事を出した(1月23日)。 そこで取り上げているのは,各種脳科学的言説に関する批判的報道で,メタ報道の典型だが,その報道自体のレベルが低く,唖然とする。 (以下,茶色はその記事からの引用) 脳に関する気になる話は、研究結果を拡大解釈した俗説も少なくない。 経済協力開発機構(OECD)は、こうした俗説を「神経神話」と呼ぶ。典型的な例として「〈論理的な左脳〉と〈創造的な右脳〉」というような単純な区分けと、3歳児までに豊かで多様な刺激を与えた方が頭が良くなるという「3歳児神話」の二つをあげる