アパートバブルに終息の兆しが強まっている。相続税対策と低金利を背景に貸家の新設着工は2年近く高い伸びが続いたが、このところ3カ月連続で減少。地方では空室が埋まらず、一定期間の無料貸しを売り物にする物件さえある。貸出先に困っている地銀はアパート融資に奔走してきたが、金融庁の監視強化で流れが変わりつつある。入居者様募集――。JR栃木駅から徒歩30分。空き地や山々に囲まれたある地域には、アパートの入
アパートバブルに終息の兆しが強まっている。相続税対策と低金利を背景に貸家の新設着工は2年近く高い伸びが続いたが、このところ3カ月連続で減少。地方では空室が埋まらず、一定期間の無料貸しを売り物にする物件さえある。貸出先に困っている地銀はアパート融資に奔走してきたが、金融庁の監視強化で流れが変わりつつある。入居者様募集――。JR栃木駅から徒歩30分。空き地や山々に囲まれたある地域には、アパートの入
「ウチでアパートを建てれば、賃料を固定で保証します」。夢のようなトークで巧みに近づいてくる不動産業者と、高額の建築費を簡単に貸し出す銀行の融資担当者。彼らは決して、我々の味方ではない。 入居者が減っていく 「お持ちの土地を活かしてみませんか。アパートを建てれば、管理と入居者募集の手間はすべてこちらでお引き受けします。さらに、契約中の30年間は一定の家賃収入を保証します」 東京から電車を乗り継ぎ約2時間の中部地方の某県。県庁所在地からさらに車を走らせること30分ほどの町。この地で長年農業を営んできたAさん(80歳)の元を、大手不動産会社B社の営業マンが訪れたのは、いまから十数年前のことだった。 その頃、Aさんはちょうど老後のお金の算段を思案していた時期だった。 営業マンが持参した資料には、一般のアパートの家賃はこの先年々下がる一方だが、この会社の「サブリース契約」でアパートを建てれば30年後
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