習近平政権誕生以来、中朝関係が冷え切っている中、中国はなぜ金正男氏を保護してきたのか、殺害は今後の中朝関係に影響するかなど、日本人が抱く疑問をぶつけた。回答から東北アジア情勢と課題が見えてくる。 中国政府メディアの報道の仕方 中国の中央テレビ局CCTV系列は、金正男(キム・ジョンナム)氏が2月13日にマレーシアのクアラルンプール国際空港で毒殺されたことに関する報道で、2月16日昼のニュースの時点でもなお、「金という姓の韓国籍男性」が殺害されたという形での報道しかしていなかった。 これに関して、日本の多くのメディアが「中国が困惑している証拠」という主旨の報道をしていたので、先ずは中国政府関係者に「名前を完全な形で明示しない真意は何か」を聞いてみた(16日午後2時)。 以下すべて、「あくまでも個人の意見だが」という前提で答えてくれた。 「CCTVは最も権威あるテレビ局なので、責任ある報道しかす
![金正男殺害を中国はどう受け止めたか――中国政府関係者を直撃取材](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/313c9f0ff6f673437eab4c334633deb59a721bc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2017%2F02%2Fendo170209-thumb-720x495-107950.jpg)