【ローマ福島良典】リビア沖の地中海で今月中旬に起きた密航船転覆事故の生存者が21日、当時の模様を語り、船に残っていた人々の救助を訴えたにもかかわらず、密航業者がナイフを振りかざして阻止したと証言した。事故では難民ら約500人が死亡した恐れが強まっている。 生存者の証言によると、密航業者が海上でボートから船に難民らを強制的に乗り換えさせようとして事故が起きた。生存者41人のうち男性2人がギリシャの首都アテネで21日、記者会見した。 エチオピア出身のムアズ・マフムード・アイモさん(25)は沈みかけた船からボートに乗り移り、九死に一生を得た。手引き業者に1800ドル(約20万円)を支払い、一家で欧州を目指したが、事故で20歳の妻と2カ月の乳児を失った。
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