東京外国語大(東京都府中市)のシリア人留学生、カッスーマー・ウバーダさん(26)がアラビア語に翻訳した少年サッカー漫画「キャプテン翼」が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで販売されている。出版元の集英社は翻訳版を非政府組織(NGO)などを通じて、欧州のシリア難民の子どもに贈った。 ウバーダさんは2012年にシリアのダマスカス大の交換留学生として来日した。その後、シリアは内戦が激しくなり帰国が難しくなったため、東京外大の正規学生として入学し直した。現在、日本の教育制度などを学ぶ国際社会学部の4年生だ。 キャプテン翼は1981年に集英社の週刊少年ジャンプで連載が始まった。イタリアやメキシコなど約20の国と地域で翻訳版が流通している。テレビアニメも各国で吹き替え放映され、サッカーファンの多い中東では人気が高い。ウバーダさんも幼いころからテレビを見て、主人公・大空翼をまねてヘディングの練習をした