7日投票のシンガポール議会(一院制、定数87)総選挙は8日未明までに、一貫して政権を維持する与党人民行動党(PAP)が81議席を獲得して圧勝したが、1集団選挙区で敗北。野党側は1965年の独立以来の選挙で最多となる6議席を獲得した。 PAPが集団選挙区で敗北したのは初。同じ選挙区からはジョージ・ヨー外相が立候補しており、現職閣僚が落選する波乱の結果となった。PAPの得票率も60・1%と、現行選挙制度で過去最低だった91年の60・9%をわずかに割り込んだ。 未明に記者会見したリー・シェンロン首相は「シンガポールは大きく変化した」とし「若者を中心に多様な層が政府に新たな時代への適応を望んでいる」と発言。経済発展をよりどころに事実上の一党独裁体制を継続してきたPAPの手法は見直しを迫られることになりそうだ。(共同)