東京大学は、この夏に2回にわたって届いた研究不正の告発書を受けて、規程に従って予備調査を行い、正式に調査に入ると9月20日に発表した。医学部を中心とした6つの研究室から出ている合計22本の論文で、不自然な点があるという。6つの研究室の主宰者は、いずれもその分野では名前の知れた大物教授ばかりだ。国から受けている研究費の額も大きい。 研究不正に対する措置を定めた「東京大学科学研究行動規範委員会規則」によれば、調査の実施を決めたら、そのことを本人(不正の疑いを告発された研究者)に知らせ、30日以内に調査を開始、原則として150日以内に調査結果に基づいた裁定することになっている(規則の第8条と第11条)。すでに本調査が始まっている可能はあるが、遅くとも10月20日には着手し、2017年春には結果が出ることになる。 今回の告発を東京大学はどのように処理するだろうか? 早々の幕引きを図ろうとしたSTA