バッハの手になる筆写譜が発見されたことは前日のエントリーの通り。発見地のヴァイセンフェルスでは早くも7日から、この「バッハ手稿譜」が公開されている。せっかく近くにいるのだからと公開初日の7日、ドイツ鉄道の近郊線に自転車ごと乗って、ライプツィヒからヴァイセンフェルスへと出かけてみた。心配の種はこのたびドイツ中部を襲った大洪水。ザーレ川沿いのヴァイセンフェルスもまた、大水の被災地だ。結果としては大過なく旅をし、目的を遂げて帰ってきたわけだけれど、洪水の爪痕はやはり街中に残っている。駅の目の前を流れるザーレ川はいまだ増水中だし、街でもっとも標高の低いところでは通りが運河のようになって、バス停留所がまるで船着場。 そんな様子を尻目に目的地に到着。手稿譜の展示場所は同地のシュッツ・ハウスだ。同館にはかつてハインリヒ・シュッツ(1585-1672)が、1652年から72年まで暮らしていた(没地はドレス