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ブックマーク / book.asahi.com (128)

  • 大阪・13坪の“街の本屋” 本の力を信じ、声をあげ続ける:隆祥館書店・二村知子さん|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 「隆祥館書店」店主の二村知子さん 書籍情報はこちら 客に話しかけ、耳を傾け、をすすめる 長堀通に面した、小さな書店。入り口の左右に置かれたラックには、週刊誌や漫画雑誌などが並び、一見、昔はよく見かけた“街の屋”だ。店内に入ると、正面には「隆祥館書店 ノンフィクション大賞」の棚があり、右側には、店主・二村知子さんが「このは多くの人に伝えるべきだ」と強く思った、おすすめがびっしりと並んでいる。この店だけで数百冊を売り、ロングランで売り続けているものも少なくない。店内は一周できるようになっており、奥に進むと月刊誌、実用書、児童書や絵小説、文庫や新書、漫画などが揃う。 雑誌のラックと、イベント「作家と読者の集い」の案内ポスターが並ぶ店頭 この書店を営む両親の長女として生まれた二村さんは、小学2年生から水泳を始め、16歳でシンクロナイズド・スイミング(現アーティス

    大阪・13坪の“街の本屋” 本の力を信じ、声をあげ続ける:隆祥館書店・二村知子さん|じんぶん堂
  • 重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 「書泉グランデ」書店員・大内学さん 書籍情報はこちら 『中世への旅 騎士と城 』の魅力 の街・神保町に店を構える「書泉グランデ」は、1948年(昭和23年)創業の老舗書店。鉄道、アイドル、格闘技をはじめとした趣味人向けの専門性の高い書籍を網羅的に取り揃えている。 今回、重版されたのは『中世への旅 騎士と城 』(白水uブックス)(著者:ハインリヒ プレティヒャ、翻訳:平尾浩三)。中世ヨーロッパの騎士たちの日常生活などを、豊富なエピソードをまじえてわかりやすく解説している。日では1982年に翻訳刊行され、2010年に白水uブックスで復刊された。大内さんが同書に出会ったのは、中学生時代だったという。当時、初めて読んだ感想を次のように語る。 「ゲームライトノベルの多くが中世ヨーロッパの世界を下敷きにしていました。例えば、友達同士で会話しながら遊ぶボードゲーム・テーブル

    重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん|じんぶん堂
  • 特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー後編「この日本という国では『やめる』という決定を誰もできない。撤退ができない国なんです」|じんぶん堂

    記事:平凡社 坂龍一さん(2013年5月撮影) 撮影:榎佳嗣 書籍情報はこちら 【前編はこちらから】特別公開:坂龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」 震災のことは、一日も忘れたことはない ――東日大震災からすこし時間が経って(インタビュー時は2013年)、社会が平熱に戻った感じがします。被災地では、被災地だからこそ「ようやく震災や原発のことは考えず穏やかに過ごせる時間が増えた」という方もいるようですね。 坂:うーん……。僕は、忘れるという感じはまったくありません。 ――時間が経つにつれて、ふだんの暮らしと「変えていかなくちゃ」という気持ちとをどう両立させていくのかが大切なテーマだと考えるようになってきました。安倍政権に代わってから「原発を動かそう」というムードが強まっていますよね。けれど「どんなふうに暮らしていけば、おなじことを二度

    特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー後編「この日本という国では『やめる』という決定を誰もできない。撤退ができない国なんです」|じんぶん堂
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2023/04/15
    岸田秀の剽窃ではないのかしら。
  • 特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂

    記事:平凡社 坂龍一さん(2013年5月撮影) 撮影:榎佳嗣 書籍情報はこちら バッハの「マタイ受難曲」を聴くと、まさに「音楽に救われる」という感じがする ――東日大震災と原発事故はだれしもにとってたいへんショッキングなできごとだったと思います。坂さんはどうお過ごしでしたか。 坂龍一:うーん……、直後はやっぱり、音楽を聴く気になれませんでした。 ――音楽家の方でも、音楽が聴けなくなるんですか。 坂:ええ、(音楽家には)きっとそういう人は多いと思いますよ。それで、ずいぶんと経ってから……、ひと月ほど経ってからかな、やっと聴いてみようかなと思ったのは。 ――そのときに、慰めや励ましになったもの、あらためて立ちかえったものってありますか。 坂:それは、やっぱりどうしてもバッハの「マタイ受難曲」です。僕のまわりの音楽好きでも同じようにいう人は多いけれど、やっぱり特別な曲ですね。「また

    特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2023/04/07
    “フェイスブックはだらだら見ていてもすぐに1時間経っちゃうじゃないですか。それが一生懸命読めば4、50ページはいけるとわかった。”
  • 「ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害」猪谷千香さんインタビュー 根深く見えづらい構造、対策は?|好書好日

    猪谷千香(いがや・ちか) 東京都出身。明治大学大学院修了。産経新聞文化部記者を経た後、ドワンゴのニコニコ動画ニュースを担当する。2017年から弁護士ドットコムニュース編集部で記事を執筆している。おもな著書に『つながる図書館』(筑摩書房)『町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト』(幻冬舎)などがある。 美大生は約75%が女性、教授は男性が80% ――「ギャラリーストーカー」とは、画廊などでおもに女性作家に付きまとう男性とのことです。そもそもなぜ、ギャラリーストーカーについて取材をしようと思ったのですか? もともと美術が好きで、いち美術ファンでもあったんですが、津田大介さんらによる「あいちトリエンナーレ2019」の記者会見に出まして。そこで美術業界のジェンダーバランスが非常に男性優位で、女性が弱い立場に置かれていることが発表されました。薄々は感じていた違和感が、データ化されたこと

    「ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害」猪谷千香さんインタビュー 根深く見えづらい構造、対策は?|好書好日
  • 小林昌樹「調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」 参照すべき情報源と出会える|好書好日

    「調べ物においてキチンと答えを出す」には「情報源」を制するのが近道。「検索語」だけに頼っていては雑多な情報の中で迷子になるばかりである。 「調べた情報」をテレビ番組などに提供するリサーチャーは「情報源」が生命線。仕事柄、司書のレファレンス(調べ物相談)に助けられた経験は多い。特に著名人の家族史をたどる番組の取材では、秋田・京都……多くの地域図書館で、調査に活路を見いだしてもらった。 館内蔵書にとどまらず、インターネット検索でも「アタリをつける」勘どころがすごいのだ。膨大な資料と対峙(たいじ)する国会図書館司書であれば、そのテクニックの集積も更にすさまじかろう。書にはそんな秘伝・奥義が、ズラリと並んでいる。比喩ではなく、巻末の「索引」に当にズラリと並んでいる。 実は私、「索引」付きのを収集する癖があり、三千冊くらいは手元にある。「索引」には、ちょっとうるさい。 「索引」の構成や語句選び

    小林昌樹「調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」 参照すべき情報源と出会える|好書好日
  • 52歳ではじめた“風通しのいい本屋” 本で届ける「問い」と「行動」:鎌倉・大船 ポルベニールブックストア|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 ポルベニールブックストア 店主の金野(こんの)典彦さん 書籍情報はこちら 横浜と鎌倉にまたがるターミナル駅・大船にある独立系書店 東海道線・横須賀線・湘南新宿ライン・根岸線が乗り入れるJR大船駅。湘南モノレールの始発駅でもある、横浜市と鎌倉市にまたがるターミナル駅だ。 駅の東口から活気あふれる商店街が始まり、魚屋や肉屋、飲み屋街を通り抜けると、信号の先に青いペンギンのマークが目印のポルベニールブックストアが静かに佇む。 店主の金野典彦さんは、新卒で広告代理店に就職。のちにバックパッカーでの海外長期旅や技術系出版社の営業などを経て、2018年11月、52歳にして屋の店主になった。 駅ナカや駅前にチェーン書店もあるが、大船の地を選んだ理由をこう語る。 「大船は開けていて、気安くいける感じがあるんです。交通の要所で人の往来も多く、商店街や飲み屋街がある日常生活に根差す街

    52歳ではじめた“風通しのいい本屋” 本で届ける「問い」と「行動」:鎌倉・大船 ポルベニールブックストア|じんぶん堂
  • 図書館の可能性 知のアーカイビング、今こそ 東京大学名誉教授・根本彰|好書好日

    天井から下がる天蓋(てんがい)が目を引く岐阜市立中央図書館。2015年、複合施設内に開設した この19日から国立国会図書館によるデジタル化資料の個人向けネット送信サービスが始まり、20世紀中葉までの絶版等の資料209万点がネット上で読めるようになっている。欧米では図書館や文書館など公的セクターが担ってきた知のアーカイビング(保存・提供)が日でも身近なものになってきた。 リチャード・オヴェンデン著『攻撃される知識の歴史 なぜ図書館アーカイブは破壊され続けるのか』は、図書館や文書館に蓄積された知が災害や戦争ほかの人為的な破壊によって常に危機にさらされてきたと述べる。日でも震災や津波で図書館や博物館が破壊され、それを復旧するボランティア活動が行われたし、第二次大戦時に図書館員が蔵書を疎開させたことが知られている。 書は、知の意図的破壊が歴史的に横行し続けてきたことの報告であるが、著者が

    図書館の可能性 知のアーカイビング、今こそ 東京大学名誉教授・根本彰|好書好日
  • 福島第一原子力発電所の事故とは何だったのか? ひとつの裁判の記録。いかに被災者は闘い、いかに勝利したか?|じんぶん堂

    じんぶん堂TOP 歴史・社会 福島第一原子力発電所の事故とは何だったのか? ひとつの裁判の記録。いかに被災者は闘い、いかに勝利したか? 記事:作品社 (『福島第一原発事故中通り訴訟』、作品社) 書籍情報はこちら このは、一人の弁護士を先頭にして、原発事故で被った「心の損害」を諦めずに訴え続けた、私たちの誇りの記録です。 と同時に、私たちにとって涙なくしては語れない闘いの記録です。 2011年3月11日、福島第一原子力発電所事故によって、平穏な私たちの日常は一変しました。汚染された空気・土地・山々、住まいのなかで、どのように生きていったらいいのか途方にくれ、生きる希望を失いました。 私たちは「原発事故による放射能被害はなかった」ことにされないために、原発事故に際して受けた悲しみや苦しみ、不安な気持ちなどを陳述書にしたため、裁判を起こしました。原告の大半が女性で、福島県中通り地域(避難指示区

    福島第一原子力発電所の事故とは何だったのか? ひとつの裁判の記録。いかに被災者は闘い、いかに勝利したか?|じんぶん堂
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2022/11/25
    いかにも朝日の書評が取り上げそうな本。
  • 図書館員・利用者双方に認識の変化を迫る「図書館の日本文化史」 田中大喜が選ぶ新書2点|好書好日

    図書館の日文化史』 図書館はもっとも身近な公共施設の一つだが、その実態はよく知られていないのではないか。高山正也『図書館の日文化史』(ちくま新書・1012円)は、日図書館史を紐解(ひもと)きつつ現代の図書館と司書職が抱える問題点を析出する。 現代の図書館の役割は民主主義社会の主権者の育成にあるが、その多くは利用者のリクエストに応える「無料貸屋」となり、司書職も書籍の貸し出し・返却手続きに従事する非専門職種と誤解されている現状を厳しく批判する。図書館員・利用者双方が図書館と司書職に対する認識を深めていくことが、現状の改善に不可欠と痛感させられる。 ★高山正也著 ちくま新書・1012円 『日中世の民衆世界 西京神人(にしのきょうじにん)の千年』 民衆は歴史を創り出す主体だが、時代が遡(さかのぼ)るほどその実態に迫るのは容易ではない。三枝(みえだ)暁子『日中世の民衆世界 西京神人

    図書館員・利用者双方に認識の変化を迫る「図書館の日本文化史」 田中大喜が選ぶ新書2点|好書好日
  • 果てなき“文芸の共和国”を目指す〈ルリユール叢書〉とはーーひとり編集部で30冊刊行できたわけ|じんぶん堂

    記事:幻戯書房 2019年6月から刊行を開始した〈ルリユール叢書〉が22年4月で30点目を刊行! 書籍情報はこちら 〈ルリユール叢書〉編集部、部員は一名。――企画・編集・DTPをひとりで切り盛り 〈ルリユール叢書〉30冊目のジョルジュ・シムノン『運河の家 人殺し』(森井良=訳/瀬名秀明=解説)の見が出来上がった。発刊から丸2年と9カ月、あっという間の歳月であったが、〈ルリユール叢書〉編集部をどうにかひとりで運営してきた。ぼくはいい大人(おっさん)であり、周囲もいい大人なので、誰も褒めてはくれない。『よくやったよな』と自分で自分をとりあえず褒めておこうかと思う。 30冊を33カ月で刊行しているということは、毎月一冊いくかどうかのペースで制作進行をこなしてきた計算になる。小社はあくまでも小社であるから、大手出版社の、資もマンパワーも余裕ありそうな立派な会社組織とはまるで環境が違う。企画から

    果てなき“文芸の共和国”を目指す〈ルリユール叢書〉とはーーひとり編集部で30冊刊行できたわけ|じんぶん堂
  • 福井県立図書館「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」インタビュー レファレンスサービスは、なんでも聞いていいんです!|好書好日

    宮川陽子さん福井県立図書館 司書 1998年から福井県立図書館で司書として勤務。現在の担当分類は、建築や機械工学、家政学などを扱う「5類 技術」(日十進分類法)。読書バリアフリーサービスや寄贈図書の管理なども行なっている。同館の「覚え違いタイトル集」の発案者でもある。 福井県立図書館「覚え違いタイトル集」 レファレンスサービスの認知向上のために ――「覚え違いタイトル集」は、どういった経緯で生まれたのですか。 そもそもの始まりは大学時代の後輩が久世番子さんの漫画『暴れん坊屋さん』を勧めてくれたのがきっかけかもしれません。久世さんが書店でバイトをしていたときのことを描いた漫画で、お客さんが覚え違えているタイトルから「これですね」と正しいタイトルのを渡すシーンがあったんですよね。それを見て図書館のカウンターでも似たようなことがあるという話から、エクセル表で覚え違いの事例を集めていくことに

    福井県立図書館「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」インタビュー レファレンスサービスは、なんでも聞いていいんです!|好書好日
  • 2021年に亡くなった漫画家たち 先人の功績、丹念に検証したい|好書好日

    みなもと太郎とさいとう・たかをの功績をしのぶ追悼コーナー=京都国際マンガミュージアム、筆者撮影 2021年も複数の漫画家が亡くなった(カッコ内は没月・享年)。 「緑野原学園」シリーズで知られる星野架名(4月・57)、「ベルセルク」で旺盛な創作を続けていた三浦建太郎(5月・54)、コミック版「魔王学院の不適合者」を連載中だったかやはるか(7月・年齢非公表)、「ヤンキー水戸黄門」で新たなギャグに取り組んでいた和田洋人(同・46)、そして「緋(ひ)の稜線(りょうせん)」などで人気を博した佐伯かよの(8月・69)と、絶筆が惜しまれる世代の訃報(ふほう)が相次いだ。 一方、サラリーマンの視点から世相風俗を描き続けた「フジ三太郎」のサトウサンペイ(7月・91)、貸マンガ最大のヒット作「忍者武芸帳」の白土三平(10月・89)、その白土の「カムイ伝」シリーズで作画を務めた白土の実弟・岡鉄二(同・88)

    2021年に亡くなった漫画家たち 先人の功績、丹念に検証したい|好書好日
  • 「著作権は文化を発展させるのか」書評 みなが利用できる入会権を提案|好書好日

    「著作権は文化を発展させるのか」 [著]山田奨治 15年ほど前、私は映画評論のを刊行したことがある。作品写真を使いたかったが、使用料が多額になるので、文字ばかりのになった。当然売れなかった。 私怨(しえん)ではないと思いたいが、「著作権は文化を発展させるのか」という題に引かれた。著者の山田さんはこう書き出す。「日の著作権法の目的は、『文化の発展に寄与すること』にある。ところで、『文化の発展』とは何だろうか?」 著作権法とは、文化の作り手を、権利者として守るために存在する。そこに異を唱える人はほぼいまい。問題は、作り手の権利が強すぎて、受け手の権利がないがしろになっていないかという点である。そうなると、角を矯めて牛を殺すことになりかねない。 法律上の権利は基的にお金に換算される。お金の魔力とは恐ろしいもので、いつしかお金が価値のすべてになっている。数字に化けた「文化」はもはや「来的

    「著作権は文化を発展させるのか」書評 みなが利用できる入会権を提案|好書好日
  • 首都圏「ひとり本屋」6店 店主のこだわり空間で「掘り出し本」に出会えるかも|好書好日

    西荻窪「屋ロカンタン」 萩野亮さん。ロカンタンはサルトルの『嘔吐』の主人公の名前だが、英語ではなく響きが「文学的」で「奇天烈」なところが気に入っていると語った。 JR西荻窪駅南口の、商店や住宅が立ち並ぶ一角にある店は、なんと店主・萩野亮さんの自宅マンションの一室でもあります。「閉店後は平台を移動させたスペースに、布団を敷いて寝てます。生活感がない部屋ですねと言われますが、生活らしい生活が私にはありませんから」 紆余曲折の末、屋を開くに至った萩野さん。「わたしが実践しているのは、『私的所有の放棄』です。マイホームもマイカーも要らない。雨風がしのげて、眠れる場所があればいい。こたつがあればなおいい。自宅を屋として社会に開く。蔵書を手放して、代わりに新刊を商う。そうして日々、お客さんを迎える。それだけでいいんです」 屋ロカンタン(東京) 自宅の一室が屋。38歳店主の、山あり谷あり人生

    首都圏「ひとり本屋」6店 店主のこだわり空間で「掘り出し本」に出会えるかも|好書好日
  • アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日

    文:安達麻里子 写真は石田美紀さん提供 石田美紀(いしだ・みのり)新潟大学経済科学部教授(視聴覚文化論) 1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。実写映画研究を経てアニメーション・メディアの研究を行う。著書に『密やかな教育――<やおい・ボーイズラブ>前史』(洛北出版)など。 きっかけは「銀河鉄道999」の鉄郎 子どもの頃に見た「機動戦士ガンダム」のキャラクター、マ・クベの冷気を含んだ独特な声がきっかけとなって、キャラクターの「声」を意識し始めたという石田さん。その後、「銀河鉄道999」の主人公、鉄郎の声を女性(野沢雅子さん)が演じていると知って衝撃を受け、それ以来、声優の声が持つ不可思議さに魅了され続けている。 「私は1972年生まれで、アニメを見て育ってきた世代。女性声優が少年キャラクターを演じている例は、最初は驚いたものの当にいっぱいあって、そういう環境に馴染

    アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日
  • 秀吉の「関東・奥羽仕置」から430年、栃木・福島で記念展|好書好日

    豊臣秀吉が、北条氏を攻め滅ぼした後、宇都宮などに出向いて、関東・東北の諸大名に領地替えなどを命じた天正18(1590)年の「宇都宮・会津仕置(しおき)」(「関東・奥羽仕置」とも)から今年で430年。当時、秀吉の通り道となった旧下野国と旧陸奥国の自治体では、夏から秋にかけて記念の展覧会などが相次いで開かれる。 栃木県立博物館(宇都宮市)で開催されるのが「豊臣秀吉の宇都宮仕置」展(23日~8月30日)だ。ロビーを使ったミニ展示だが、伊達政宗の書状や秀吉の朱印状などの貴重な史料4点が公開される。 政宗の自筆書状は、小田原城攻めに遅刻した政宗が、宇都宮仕置の際にも遅刻してしまい、弁解をしている興味深い内容。秀吉の朱印状は宇都宮滞在中に出されたもので、人質として上洛(じょうらく)する常陸の佐竹義重一行への対応を沿道の大名に命じている。 対照的な仕置となった大名についての展示もある。 栃木県さくら市ミ

    秀吉の「関東・奥羽仕置」から430年、栃木・福島で記念展|好書好日
  • 「緊急事態だからこそ、自由を」声明、その心は? 日本ペンクラブ・吉岡忍会長に聞く |好書好日

    コロナ危機についての日ペンクラブの動画の撮影に臨む吉岡忍さん=興野優平撮影 知る権利が大事、命守るため自ら考えて発言して ――「自由を」というのは自粛に反対なのか。 「問題の立て方が違う、という指摘です。このウイルスの特性や感染状況などを科学的に知らなければ、一人ひとりが有効に対処しようがない。それは私たちの知る権利であり、自由に考え、発言し、実効的なルールをつくっていかなければ命も守れない。そのために自由が大事なんです」 ――とはいえ「知る権利」の象徴ともいえる図書館は、国立国会図書館など休館が多い。 「過去のパンデミックの様子を調べたい、と思っても、手に取る手段がなかなかない。当時の人たちが、危機的な状況に直面して何を考えたか、どうやって生き抜いたのかを知るのは、いまを生きるためにも重要です。図書館、書店、ネットでもいいですが、知識を得る選択の幅をなるたけ広くしておくことは、社会の成

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  • 76年ぶり復刊の岩波新書「日本刀」が電子書籍に 刀剣女子の期待に全力で応えた担当者にインタビュー|好書好日

    文:北林のぶお、写真:山田秀隆 復刊のツイートが「刀剣乱舞」ファンに大反響 「刀剣乱舞がなかったら復刊はなかったでしょうね。 」 『日刀』が復刊した翌日午前1時のツイート。岩波新書編集部の公式ツイッターを担当する中山永基さんは、あるユーザーのコメントに反応してつぶやいた。きっかけは、新書編集部のアカウントが13時間前に投稿した「76年ぶりの復刊となります。今後しばらく復刊されないと思われます」という告知。ゲーム「刀剣乱舞」のファンを中心に大きな反響を集めた。 「この夜中のツイートにも、すごい反応がありました。元のツイートをしたのは金曜日でしたが、土日のうちに注文が殺到して、しかもその多くが女性の名前。週明けの月曜には社内に残っていた在庫もなくなり、即、重版が決まりました。『しばらく復刊はないだろう』というツイートは当時の私たちの正直な気持ちで、編集者としては見込みが甘かったのですが(笑)

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  • 「私は本屋が好きでした」書評 書店に問いかける職業倫理|好書好日

    私は屋が好きでした あふれるヘイト、つくって売るまでの舞台裏 著者:永江朗 出版社:太郎次郎社エディタス ジャンル:エッセイ 私は屋が好きでした あふれるヘイト、つくって売るまでの舞台裏 [著]永江朗 ヘイトスピーチ対策法が施行されて3年半。昨年12月には川崎市がヘイトスピーチ禁止条例を制定した。しかし、じゃあ書店にあふれる「ヘイト」は? 書は日でもっとも書店事情に通じたライターによる試行錯誤の記録である。 書店は売るを自由に仕入れられるわけではない。取次から配されたを並べるのが事実上の仕事。しかしそれでも、と著者は考えるのである。「こういう置き方をしなくてもいいんじゃないか?」「返品しちゃえばいいのにな」 書店経営者から取次、版元の編集者まで、関係者への取材を重ねることで、彼はひとつの結論に達する。商売だからという言い訳は〈「そので傷ついたり怯(おび)えたりする人が

    「私は本屋が好きでした」書評 書店に問いかける職業倫理|好書好日