人生100年時代。定年を迎えた後も、まだまだ新たに学ぶ時間と活力は残されている。実際に、50代や60代から勉強を始め、難関試験に合格する人も少なくない。定年退職後に勉強を始め、弁護士になった男性にその極意を聞いた。 【図表】定年退職後に勉強を始め、65才で司法試験に合格した元公務員・吉村さんの勉強術とこれまでの人生の歩み 見た目はこの道何十年のベテラン。だが、実は弁護士歴6年の“若手”である吉村哲夫さん(71才)。弁護士になる前は、福岡市役所に勤める公務員だった。 「昭和49年に九州大学法学部を出たものの、当時は学生運動全盛期で、まともに授業なんて受けられませんでした。司法試験も学生の頃に一度受けましたが、箸にも棒にもかからず、それ以来、六法全書を開いたこともありませんでした」(吉村さん・以下同)