元治元(1864)年7月に起きた「蛤御門(はまぐりごもん)の変」当時の新選組の動向をつづった日記が、京都府南区の長谷川家住宅(国登録有形文化財)で見つかった。調査した中村武生・京都女子大非常勤講師(幕末政治史)が発表した。新選組が当時の東九条村(現・南区東九条)の豪農宅に宿泊しながら街道警護に当たったことや、村付近で長州勢と鉄砲を撃ち合って勝ったことなどが記されている。 見つかったのは、幕末期の長谷川家当主、長谷川軍記(ぐんき)(1822~71)の1845年から71年までの26冊の日記。66年の日記だけ欠けていた。2015年、長谷川家住宅の土蔵のタンスの中から発見された。長谷川家は東九条村の豪農だった。 蛤御門の変は、幕末の政変で京を追われた長州藩が勢力を回復するため京都に出兵し、京都を守る会津藩など諸藩の兵と戦闘した事件。日記には当時の新選組の具体的な動きが書かれていた。 これまでの通説