株式会社 GSユアサ(社長:村尾 修、本社:京都市南区。以下、GSユアサ)は、大型電池での実用化に課題の多い金属シリコンを主体とする負極の高エネルギー密度化と長寿命化の両立を実現しました。これにより、電気自動車に実際に搭載されるサイズの電池において、従来のリチウムイオン電池に対して約3倍となる高エネルギー密度化技術の改良に成功しました。 負極材に用いる金属シリコンは、理論容量が非常に高く(4200 mAh/g)、また、資源量が豊富であることから、リチウムイオン電池の新規材料として多くの研究が行なわれてきました。しかしながら、金属シリコンは充放電にともなう体積変化が約400%と非常に大きいために、充放電を繰り返す過程において微粉化※1および孤立化※2といった劣化が生じます。その結果、充放電効率およびサイクル寿命特性が乏しく、特に長期での使用が前提となる電動化車両用の大型電池では、金属シリコン