東京大学の研究グループは、認知機能の低下が進行していく過程を追跡・検討するJ-ADNI研究により、234名の軽度認知障害の被検者の認知機能を最長3年間追跡した。その中で、認知機能の低下に関与する要素として、性差、教育歴が影響を持つことを見出した。 続いて、教育年数での比較では、全ての評価項目について、16年以上の教育(大学卒業以上)を受けた方の進行が遅いことがわかった。さらに性別で分けて解析したところ、この効果は女性では認められず、男性のみに認められた。 女性で認知機能低下の進行が早い原因をさらに追求したところ、慢性腎臓病のグレードが高い方で進行が早いことがわかった。この理由として、腎機能低下の要因である高血圧や動脈硬化によって、脳の小血管の障害を来たすことが、認知機能の悪化に拍車をかけている可能性が推測された。 一方、北米の同様な研究ではこうした傾向はみられない。今回明らかとなった、高血
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