トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事 【社会】 親知らず、抜かずに切って後遺症知らず 愛知学院大グループ調査 2010年5月31日 朝刊 根があごの神経と接触している親知らずを治療する際、抜歯せずに歯の上の部分を切り取り、下の部分と根を残すと、唇のしびれや違和感といった後遺症が出ないことが、愛知学院大歯学部の栗田賢一教授らのグループの調査で分かった。 栗田教授によると、現代人は歯の大きさに比べてあごが小さく、親知らずが斜めや横向きに生える人が少なくない。こうした親知らずは、骨の中の「下歯槽神経」とくっついている例が多い。抜歯して治療するのが一般的な治療法だが、神経が傷つくことがあり、0・4〜5・5%の患者に後遺症が残る。 栗田教授や公立陶生病院(愛知県瀬戸市)の波多野裕子歯科医師らは国内で初めて、根を残す治療法を数年前から実施。神経と接触した歯根部分を温存し、歯の上部を切断した後、