英半導体設計会社アーム・ホールディングスは、長年のパートナーである米クアルコムにアームの知的財産をチップ設計で使用することを認めていたライセンスを取り消す方向だ。重要なスマートフォン技術を巡る争いがエスカレートしている。 ブルームバーグが確認した文書によると、アームはクアルコムに対し、いわゆるアーキテクチュラルライセンス契約の解除を巡り義務付けられている60日前の通告を実施した。この契約により、クアルコムはアームが保有する標準に基づいて自前のチップを開発することが可能となっていた。 両社の対立は、スマホやパソコン(PC)市場を揺るがすだけでなく、半導体業界で大きな影響力を持つ2社の財務や業務を妨げる恐れがある。 クアルコムは「アンドロイド」スマホの多くに使われている技術であるプロセッサーを年間で数億個販売している。契約解除が発効すれば、同社は約390億ドル(約5兆9000億円)規模の売上高
英Arm Holdingsは、米Qualcommに知的財産権を使用したチップ設計を認めるアーキテクチャライセンス契約を破棄すると、米Bloomberg Newsが10月22日(現地時間)に報じた。両社の間で法的な争いが続いている。 報道によると、ArmはQualcommに対し、ライセンス契約の解除を60日以内に通知することを義務付けており、Qualcommはこの契約により、Armが所有する標準規格に基づいた独自のチップを開発することができるという。 日本のソフトバンクグループが過半数の株式を保有するArmは、Qualcommが米Nuvia(シリコンバレーの半導体設計スタートアップ)を買収した後、新たなライセンス交渉を怠ったとして、2022年にQualcommを提訴している。 Armは以前、米Microsoftの「Copilot+」ノートPC向けに計画されているQualcommの現行の設計が
【シリコンバレー=清水孝輔】ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アームが米クアルコムに対し、半導体設計のライセンス契約を解消すると伝えたことが22日わかった。複数の米欧メディアが報じた。両社は2022年から契約を巡って法廷闘争を続けており、対立が事業面にも影響し始めた。米ブルームバーグ通信によると、アームはクアルコムに対してライセンス契約の解消を通知した。60日間の猶予期間を設
NVIDIAとAMDがArmベースのWindows PC向けプロセッサを、早ければ2025年にも販売する可能性があるとReutersが報じた。このレポートが公開された直後にIntel株が約3%下落した。 ReutersはArmベースのPC用チップの製造計画に詳しい2人の情報提供者から得た情報を基に、23日に「NVIDIA to make Arm-based PC chips in major new challenge to Intel」という記事を公開した。この動きの背景には、ArmベースのPC市場の拡大を狙うMicrosoftの意向がある。AppleがApple Silicon搭載Macの提供を開始してから3年未満でシェアを倍増近くに伸ばしており、Microsoftはその成長を強く意識しているという。 ユーザーの需要も増しており、Counterpointによると、ArmベースのPCの市
ファーウェイは、独自に設計開発したARMベースのサーバ向けプロセッサ「Kunpeng 920」を発表しました。同社はARMベースのサーバプロセッサとして業界最高の性能としています。 ARMベースのサーバ向けプロセッサは、昨年6月にカビウムがXeonに対抗できる性能とうたった「ThunderX2プロセッサ」を発表しHPEがサーバへ採用、11月にはAWSも独自開発したARMベースの「Gravitonプロセッサ」を発表しクラウドでの提供を開始するなど、このところ製品の発表が相次いでいます。 これはおそらく、ARMが提供するアーキテクチャライセンスと呼ばれるライセンス方式によるものだと考えられます。アーキテクチャライセンス方式ではARMのバイナリ互換を保証するための大量のテストスイートをARMから受け取れるとされています。これにより従来よりも高い自由度でARMとのバイナリ互換を保証しつつサーバ向け
Intelが脅威を感じる「ARM版Windows 10」の実力 そして「Always Connected PC」とは?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/3 ページ) 米Microsoftと米Qualcommは、「Snapdragon 835プロセッサで動作するWindows 10搭載モバイルPC」を投入すべく、準備を進めている。OEMパートナーのPCメーカーとしては、ASUS、HP、Lenovoが名乗りを上げており、2017年後半以降にこうした製品を発売する見通しだ。 このWindows 10はかつてのWindows RTと異なり、ARM系プロセッサで動作しながらも既存のPC版Windows 10同様、Universal Windows Platform(UWP)アプリとx86向けに記述されたWin32アプリが動作するという。 これに対し、Intelが「x86 ISA(命令
ARMの次世代CPU「Cortex-A75」「Cortex-A55」は,現行CPUといったい何が違うのか ライター:大原雄介 新型CPU IPコアについて説明するNandan Nayampally氏(Vice President,General Manager,Compute Product Group,ARM) 台湾時間2017年5月29日,ARMは新世代のCPU IPコア「Cortex-A75」「Cortex-A55」と,同じく新世代となるGPU IPコア「Mali-G72」を発表した(関連記事)。 これらのうち,Mali-G72については西川善司氏がレポートしているが,Cortex-A75とCortex-A55は,果たして現行製品から何が変わるのだろうか。ARM関係者への取材を通じて,両CPU IPコアの概要がある程度見えてきたので,本稿ではその内容をお届けしてみたいと思う。 Cor
米Microsoftは2017年3月8日(米国時間)、英ARMのアーキテクチャに基づくプロセッサを搭載する「ARMサーバー」を採用したと発表した。米Qualcommや米Caviumなどのサーバー用ARMプロセッサを利用。「Windows Server」をARMプロセッサに移植して検証を開始した。 1990年代から2000年代初期にかけて「Wintel」と呼ばれるほど米Intelとの関係が深かったMicrosoftによるARMサーバーの採用は、IT業界に大きなインパクトを与えそうだ。ARMのサーバーシステム担当シニアディレクターのCasey Axe氏は同社の公式ブログで「(MicrosoftによるARMサーバーの採用は)サーバー市場における競争を加速させる可能性がある」と強調した。 MicrosoftはARMサーバーの採用を、同日に米シリコンバレーで開催されたイベント「OCP Summit
ARMは、ソフトバンクが3.3兆円で買収すると発表している(9月にも買収が完了する見込み)。 Intelは4月、大規模リストラを発表した際、モバイル向けプロセッサ「Atom」の開発を中止したと報じられている。 関連記事 独自HMDからドローンまで――Intelの「IDF 2016」基調講演まとめ Intelの年次開発者会議「IDF 2016」で発表されたことを簡単にまとめる。RealSense搭載のMR HMDやドローン、Ubuntu搭載のキャンディバーサイズのガジェットなどが披露された。詳細はリンク先の関連記事(あるいはプレスリリース)へのリンクを参照されたい。 ソフトバンク、英ARMを3.3兆円で買収 正式発表(追記あり) iPhone、Androidなどモバイル分野での主要プロセッサで採用されているARMアーキテクチャの総本山がソフトバンクにより買収される。 「Atom」開発中止、デ
18日、英半導体設計大手ARMホールディングスを約3.3兆円で買収すると発表したソフトバンク・孫正義社長(写真:ロイター/アフロ) ソフトバンクグループが7月18日、3.3兆円という巨額の買収案件を発表した。買収するのは英国のARM(アーム)ホールディングスという会社だ。このニュースは直後に話題となったポケモンGOのニュースで霞んでしまった感はあるが、そもそもアームという会社の知名度の低さも関心を呼ばなかった理由かもしれない。 パソコンに搭載されているCPUで市場シェア80%と圧倒的なリーダーであるインテルの名前を知らない人はいないだろう。売上高ではインテルにははるかに及ばないが、スマートフォン(スマホ)向けCPUでインテルに相当するのがアームである。市場シェアは95%ともいわれている。 それなのにインテルと違いほとんど無名なのは、そのユニークなビジネスモデルにある。メディアは半導体設計会
ソフトバンクグループは7月28日、2016年度第1四半期(4~6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比2.9%増の2兆1265億2100万円、営業利益は同0.2%増の3192億3600万円、純利益は同19.1%増の2541億5700万円となった。営業利益は11期連続の最高益となるという。 通信子会社の米Sprintの売上高は減少したものの、国内の通信事業やヤフー事業、流通事業の売上高が増加した。モバイルの累計契約数は、前期末から11万2000件増の3214万9000件となった。特に「Y!mobile」のスマートフォン契約が好調だったという。携帯端末の販売数は同15万5000台増の235万3000台だった。 同社は7月18日に、英国の半導体開発メーカーARM(アーム)を買収することを発表。その際に話題となったのが約240億ポンド(約3.3兆円)という買収額だ。ソフトバンクグループ代表取締役
コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕
ソフトバンクは7月17日(グリニッジ標準時)、英ARM Holdingsの買収で合意に達したと発表した。ARM株式14億1200万株を約3.3兆円(約240億ポンド)で取得する。買収は9月30日までの完了を見込む。 ARM Holdingsは英国の半導体企業で、英国のコンピュータメーカーAcorn Computers、米国の半導体メーカーVLSI Technology、そしてAppleにより1990年に設立された。 1990年代初頭から低消費電力のRISCプロセッサARMアーキテクチャの設計を行なっており、そのプロセッサはAppleのNewton MessagePadでも採用された。iPhoneもARMベースで始まり、現在では独自開発しているAチップでもARMアーキテクチャは継続している。Androidスマートフォンもその多くはARMベースである。 ARM Holdingsは現在、全世界の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く