【横田滋さんの訃報を受けて】 いつか、この日が来るのは分かっていたし、怖かった。 滋さんは、公には政治家に対しても、右派的思想家に対しても決して異論を唱えることのないジェントルな人だった。しかし、プライベートではお酒が好きで、日ごとにその量は増えていった。(続く)
問題は記者の側にある「終わっている」 そう感じさせる記者会見だった。6月18日に行われた国会閉幕後の総理会見だ。 「終わっている」のは何か?勿論、国会閉幕という意味ではない。機能していないという意味での「終わっている」だ。それは、何を言っているのかわからない安倍総理か?違う。情報を統制しようとする官邸か?それも違う。 記者だ。終わっているのは官邸記者だ。正確には、官邸記者クラブの常駐組ということになる。具体的に言えば、全国紙、通信社、NHK、東京キー局の民放だ。 権力は情報を統制しようとする。それは古今東西を問わない。だから、安倍総理の説明が意味不明でも、官邸が情報を統制しようとしても別に不思議ではない。なぜなら、そこに記者が食らいつき、閉ざされた扉をこじ開けて情報を開示させる機能が働くからだ。それが民主主義国とそれ以外の国との大きな差だ。記者会見とは本来、そうした場である筈だ。 しかしこ
北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親、横田滋さんが亡くなられたことを受け、横田早紀江さん(84)と、双子の息子の拓也さんと哲也さん(ともに51歳)が6月9日、衆議院第一議員会館で記者会見した。会見は「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会)の主催で、大勢の記者やテレビクルーが駆け付けた。筆者も取材を申し込んだところ、許可されたため、会場で取材した。 大勢の報道陣の前で、記者会見する(右側の中央左から)横田拓也さん、早紀江さん、哲也さん=9日午後、東京都千代田区(高橋浩祐撮影)●早紀江さんの気丈な姿会見前、筆者が一番心配していたのは、早紀江さんが最愛の夫を亡くし、とてもがっくりされているのではないかということだった。早紀江さんにとって、滋さんは夫婦の絆以上に、長年拉致問題解決に向け、ともに戦ってきた戦友である。しかし、早紀江さんは会見で私たちの心配を払いのけるかのごと
平成最後の、夫婦の小競り合い 元号が「令和」に代わる前のある昼のこと。 その時間帯に家族全員が揃うことはめったにないのだが、ゴールデンウィーク前であったので皆がリビングに集まって、いつぞやどこかで買ったキムチを冷蔵庫から出し、母が近所のスーパーで買ってきた安い寿司とカップラーメンと食べていた。 翌日から仕事で関西に行くことになっていたわたしは昼食の席で、何時のバスに乗り、どんな企画でどんなひとに会い、どこへ泊り、いつ帰ってくるかを話して、両親を安心させていた。 わたしの細かい報告を聴いた父は「分かった。泊まる場所はあとでLINEしてね」と言ったが「母はそこまで言わなくても大丈夫よ。この子は昔から落ち着きはないけど、ちゃんと連絡するから」と父をなだめていた。 すると「お前はなにも分かっていない。なにが起きるか分からないだろ」と母に言い、そのまま夫婦の小競り合いがはじまってしまった。どうするこ
2020.06.19 08:00 「日本に人種差別はない」という誤解。Black Lives Matterは対岸の火事か アメリカ・ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警察官に首を押さえつけられて亡くなった事件をきっかけに、人種差別の撤廃を訴えるBlack Lives Matterが全米、そして全世界で再燃している。 日本でも今月7日に大阪、14日に東京で抗議活動が行われ、ミュージシャンや俳優など多くの芸能人がSNSでBlack Lives Matterへの支持を表明している。ミュージシャンの宇多田ヒカルさんは5日、Twitterに「日本で生まれ育った日本人からすると人種差別っていまいちピンと来ないかもしれないけど、今アメリカで起きていることは未来の世界史に載るような歴史的な局面かもしれない……というかそうであってほしい」と投稿していた。 しかし、こうした動きに複雑な思いを抱えている人た
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