cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
この項目では、哲学的分野で言う超人について説明しています。キン肉マンのレスラーについては「超人 (キン肉マン)」を、テクノロジーを使って人間を超人化させる試みについては「人間強化」をご覧ください。 哲学的分野で言う超人(ちょうじん、ドイツ語: Übermensch、英語: overman、superman、super-human)とは、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェが提唱した概念の一つであり、そのような新しいあり方を体現する人類の呼称である(その、漢字文化圏における表記)。 ニーチェはその著『ツァラトゥストラはかく語りき』において、人間関係の軋轢におびえ、生活の保証、平安、快適、安楽という幸福を求める現代の一般大衆を「畜群」と罵った。その上で、永劫回帰の無意味な人生の中で自らの確立した意思でもって行動する「超人」であるべきと説いた。
既存のあらゆる価値の転倒の先にニーチェが持ち出した新たな価値あるものとは、「超人」の理念と「永遠回帰」の思想であった。どちらも既存のヨーロッパ思想の対極にあるものだ。「超人」とは、キリスト教道徳が教える望ましい人間像とは正反対に位置する「悪人」の典型ともいうべきものであり、「永遠回帰」のほうは、キリスト教的世界観が依拠する直線的でかつ進歩的な時間概念に真っ向から対立するものであった。つまり、既存のあらゆる価値を否定したニーチェにとっては、それらの既成の価値において究極の「反価値」とされたものを、新たな価値として持ち出さざるをえなかったということだろう。 「超人」という言葉が現れるのは「ツァラトゥストラはかく語った」の序章の中である。瞑想から覚めて山を下りたツァラトゥストラが、途中で出会った聖者が「神の死」を知らなかったことに驚きつつ、麓の市場にたどり着いて最初に吐く言葉が「超人」なのである
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