超音速輸送機(ちょうおんそくゆそうき、英: Supersonic transport, SST)は、超音速の速度で飛行し、旅客や貨物を輸送する航空機のことである。超音速旅客機とも。 現在、商業飛行を行っている超音速輸送機はない。かつては、ソ連のツポレフ設計局が手掛けたTu-144と、イギリス・フランスが共同開発したコンコルドが商業飛行を行っていたが、Tu-144は1978年6月までに、コンコルドは2003年10月24日に商業飛行を取りやめている。 概要[編集] 超音速で飛行するためには、速度の2乗に比例して増加する抗力をできるだけ低減する必要があるとともに、巡航速度に到達する前、音速付近のマッハ約0.8から1.2程度にかけての速度域(遷音速)で急に大きくなる抗力係数も低減しなくてはいけない。遷音速での抗力係数は衝撃波を作るために費やされる造波抗力も加わるために、高亜音速域(マッハ0.8程度