国土交通省が東日本大震災で津波による浸水を受けた建物の被害状況を調査した結果、木造でも3階建て以上なら1、2階建てに比べて流出・全壊の割合が大幅に低かったことが4日、わかった。津波の高さによって割合は異なるが、最大で50倍以上の差がみられた。3階建て以上の建物は近代的工法で建てられている比率が高いためとみられ、同省は「今後詳しく分析し、復興などに生かしたい」としている。 調査は、青森から千葉までの6県62市町村の約23万棟を対象に実施。建物の構造と階数、浸水の高さ別に被害状況を分析した。 木造1、2階建てとも、津波の高さが2・5~3メートルになると流出・全壊の割合が急上昇し、1階建ては62・8%、2階建ては51・8%に達した。これに対し、3階建てはわずか1・2%で、50%を超えたのは8~10メートルだった。 鉄筋コンクリートづくりの建物も同様で、津波の高さが6~8メートルの場合、1、2階建