名古屋市内の書店で最大となる「丸善名古屋本店」が28日、栄地区の繁華街にオープンした。書店業界は長引く出版不況に加え、ネット通販の普及など、逆風続き。名古屋の中心部では数年前まで撤退が相次いだが、「ガリバー」の登場で、再び競争が激しさを増しそうだ。 午前10時の開店前、新店では約300人の行列ができた。鎌倉時代の歴史書を買った愛知県豊田市の会社経営、渡辺健二さん(67)は「古代から近世に至るまで、歴史の専門書が豊富。文化を売る丸善らしい雰囲気」と話した。 新店は地下1階、地上7階で、売り場面積は名古屋最大の約4900平方メートル。在庫数は約120万冊で、これまで最多だった「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」より約20万冊多い。理工系や医学などの専門書を手厚くそろえた。運営する丸善ジュンク堂書店の工藤恭孝社長は、「名古屋に店を構えてから140年が経つ。200年を目指して頑張っていきたい」とあいさ